「落っ!」な時代だから、「P5N7A-VM」でGeForce 9300 mGPU for Intelに頼る:イマドキのイタモノ(2/2 ページ)

» 2008年12月12日 11時30分 公開
[寺崎基生,ITmedia]
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3D性能はAMD 790GXを超えるか?Intel G45 Expressは圧倒

 では、「P5N7A-VM」に搭載されたGeForce 9300 mGPUの実力をベンチマークテストを用いて検証してみよう。比較対象には、ASUSのIntel G45 Express搭載マザーボード「P5Q-EM」を用意した。テスト環境はCore 2 Duo E6750を基幹に構成している。

比較対象としたIntel G45 Expressチップセット搭載の「P5Q-EM」(写真=左)とAMD 790GXチップセット搭載の「M3A78-T」(写真=右)

項目 テストシステムの構成
CPU Core 2 Duo E6750(2.66GHz)
メモリ DDR2-800 1GB×2
Graphics 内蔵グラフィックス
HDD Seagate ST3320620AS SATA 320GB 7200rpm
OS Windows XP Professional(SP3)/Windows Vista Ultimate(SP1)

 最初に、チップセットとしてのパフォーマンスを確認しておこう。PCMark05を使った測定結果では、Intel G45 Expressの値に対して、PCMarksで175ポイント、約3.3%程の優位性が確認できた。MemoryのスコアはIntel G45 Expressが優勢であるが、GraphicsではGeForce 9300 mGPUがIntel G45 Expressに差を付けている。なお、CPUやHDDのスコアはどちらもほぼ同等だ。

 3Dグラフィックスのパフォーマンスでは、DirectX 9対応の3DMark05(Windows XP Professionalで測定)の3DMarksで1.8倍、DirectX 10に対応する3DMark06(Windows Vista Ultimateで測定)の3DMarksでは2倍以上という大差でGeForce 9300 mGPUがIntel G45 Expressを上回っている。

 なお、同じ統合チップセットで3Dグラフィックのパフォーマンスが優れているAMD 790GXとも比較してみたところ、CPUとしてPhenom X4 9350eを搭載した構成でほぼスコアが拮抗し、CPUをPhenom X4 9950に変更するとAMD 790GXがGeForce 9300 mGPUを3D性能で上回る結果となった。構成プラットフォームがまったく違うので、正確な比較にはならないものの、Phenom X4 9950の価格はCore 2 Duo E6750より高価であることを考慮するならば、GeForce 9300 mGPUのグラフィックス性能は、AMD 790GXと同レベルと見ていいだろう。

 そこで、Phenom X4 9950とほぼ同じクラスのCPUとなるCore 2 Quad Q6600を用意して追加テストを行ってみると、PCMark05のCPUスコアは、Core 2 Quad Q6600が7726、Phenom X4 9950が7677と、ほぼ同レベルとなっている。その上で3DMark05、および3DMark06の3DMarksを比較すると、GeForce 9300 mGPUの結果はAMD 790GXにはわずかに及ばなかった。さらに、AMD 790GX側のCPUをPhenom X4 9350eに変更して測定した結果においても、GeForce 9300 mGPUはAMD 790GXを下回っている。

 ただ、PCMark05のGraphicsテストやFINAL FANTASY XI Official Benchmark 3のように、2D系およびDirectX 8.1レベルのベンチマークテストではAMD 790GXを大きくリードしている。

 なお、解像度を変更して測定した3DMark06では、Intel G45 Expressの設定でアンチエイリアシングを有効にできなかったため、無効にした設定でのみテストを行っている。もっとも、Intel G45 Expressの3Dパフォーマンスは、ほかの統合型チップセットと比較できるレベルにはない。GeForce 9300 mGPUとAMD 790GXの比較においては、高解像度になるほどその差が少なくなってくるものの、GeForce 9300 mGPUが高解像度におけるパフォーマンスでAMD 790GXに優れることを示していた。

マザーボード P5N7A-VM P5Q-EM P5N7A-VM M3A78-T M3A78-T
CPU Core 2 Duo E6750 Core 2 Duo E6750 Core 2 Quad Q6600 Phenom 9350e Phenom 9950
Chipset Geforce 9300 mGPU Intel G45 Express Geforce 9300 mGPU AMD 790GX AMD 790GX
PCMark05:PCMarks 5375 5200 5663 4720 5645
PCMark05:CPU 6811 6823 7726 5917 7677
PCMark05:Memory 5455 5603 4752 4046 4871
PCMark05:Graphics 3100 2410 3175 2361 2776
PCMark05:HDD 5265 5228 5231 4958 4915
PCMark05:HDD-XP Startup 8.8 8.4 8.5 8.9 8.7
PCMark05:Video Encoding 484.7 492.3 422.5 452.2 576.6
PCMark05:Image Decompression 37.5 37.7 34.4 25 32.6
PCMark05:WMV Video Playback 58.7 58.9 57.2 36.3 43.3
3DMark05:3DMarks 3693 1968 3907 4135 4482
3DMark06:3DMarks 1892 878 1914 2005 2117
FINALFANTASY XI Official Benchmark 3:High 6313 3587 6005 4577 5109
FINALFANTASY XI Official Benchmark 3:Low 9785 5155 9294 7436 8365

3DMark06で解像度を変更して測定した場合の3DMarks

Intel G45 Expressを超えるHDコンテンツ再生支援機能

 Intel 4シリーズは、Intel Clear Video Technologyによるハードウェア動画再生支援機能が実装され、それまでのIntel 3シリーズから動画再生環境が大きく向上した。その性能はRadeon HDシリーズに実装されているAvivo HDやGeForceシリーズが実装しているPureVideo HDに匹敵する。

 GeForce 9300 mGPUには、PureVideo HDが実装されているので、HDコンテンツの再生でCPU負荷を大幅に軽減できる。そこで、Intel G45 ExpressとGeForce 9300 mGPUのそれぞれで、ハードウェア動画再生支援機能の効果を再生時におけるCPU負荷率で比較してみた。

 GPUに用意されたハードウェア動画再生支援機能を利用するためには、その機能に対応した再生ソフトが必要だが、今回は「Corel WinDVD 9」を用いている。再生するコンテンツは、MPEG-4/AVCで圧縮されたもので、再生時の負荷はほかのコーデックを使った場合よりも重たくなる。CPU負荷率の測定は、1秒単位で60秒間行い、CPU使用率の推移をグラフにしている。テスト環境は、先のベンチマークテストと同様で、CPUにはCore 2 Duo E6750を組み込んだ。

 測定した結果では、Intel G45 ExpressもGeForce 9300 mGPUもCPU使用率を5〜20%台まで下げていた。両者ともほぼ同じような効果だが、値を細かく比較するとIntel G45 ExpressのCPU負荷率が10〜20%で主に分布しているのに対し、GeForce 9300 mGPUでは5〜15%に収まっているなど、より効果的に再生支援機能が働いていることがうかがえた。

MPEG-4/AVC再生時におけるCPU負荷率の時系列分布

インテルプラットフォームの最強チップセットといっていいかも

 3D性能では、AMD 790GXをわずかに下回ったGeForce 9300 mGPUだが、その差はわずかで、従来の統合タイプのグラフィックスコア、特にインテルのチップセットと比べればGeForce 9300 mGPUの3Dパフォーマンスはまったく違う次元に達しているといえる。3Dゲームも軽く楽しみたいけれど、予算の都合でグラフィックスカードを追加できない自作PCユーザーにGeForce 9300 mGPUはとても適した選択肢となるだろう。

 今回テストでは、Windows XPおよびWindows Vistaのインストール作業を何回となく行ったが、特にトラブルに遭遇することもなく、そのスムーズな導入作業はインテル製チップセットのマザーボードと比べてなんら変わることはなかった。ドライバの作り込みもしっかり行われているようなので、自作PCに慣れていないユーザーでも安心して使えるはずだ。

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