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» 2008年12月19日 14時20分 公開

高橋敦の「Macでいいじゃん!」第20回:Macでも必要!? セキュリティ対策ソフトを導入してみる (3/3)

[高橋敦,ITmedia]
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無料で利用できる「ClamXav」

 製品版のソフトウェアは、購入時だけでなくバージョンアップ時やウイルス定義ファイル更新サービスの利用継続にも費用がかかるのが難点だ。「Macはウイルス感染の危険性それほど高くないし、そこにお金はかけたくないなあ」と思う方は多いだろう。

 そんな人にうってつけなのが「ClamXav」だ。ClamXavオープンソースのウイルス検出エンジン「ClamAV」をベースにしたフリーウェアで、導入にもその後の利用にもお金はまったくかからない。

 さっそく利用してみよう。まずは内蔵ドライブを丸ごとスキャンだ! と思ったのだが、起動ドライブ全体のスキャンには対応していないので、ここはホームフォルダを指定してスキャンすることにした。ちなみにホームフォルダの容量は約36Gバイトだ。

スキャン中の画面。現在スキャン中のファイル名が次々と表示されていくが、進行状況のパーセント表示などはない

 スキャン終了までに要した時間は約30分。スキャン範囲を狭めた分だけ、前述した2本の全体スキャンよりも短く済んだ。一方、CPU利用率は90%前後と高く、スキャン中はMacBook Airの冷却ファンの回転数がぐんと上がった。もっとも、Webブラウズやテキスト入力を同時に行ってもそちらの動作が重くなることはなく、実用上の不便は感じない。ただし、スキャン中にスキャンの進行具合がパーセンテージなどで表示されないため、スキャン終了までにあとどれくらいかかるのかが分からない点は少し残念だ。

 さて、ウイルス感染ファイルが見つかった場合だが、あらかじめ環境設定で隔離フォルダを設定しておけば、そこに隔離される。そうでない場合は、ユーザーが自分で感染ファイルを隔離&削除することになる。そうしょっちゅう感染することもなかろうし、どちらにしてもさほど面倒ではないだろう。

 しかし、感染ファイルを修復する機能がないのは少し不安だ。削除したくない大事なファイルが感染してしまっていた場合は、その時点で製品版ソフトウェアを購入して対応することになるだろう。少なくともそのときまで出費の必要がないのはうれしいが……。

 さて、初回にホームフォルダの丸ごとスキャンを終えてからの運用だが、ClamXav Sentryというプログラムを利用して、特定フォルダの監視を行わせるということになる。環境設定画面の「フォルダ監視」タブで必要な設定を行おう。

 ここでホームフォルダを丸ごと監視させたりすると負荷が大きいので、対象フォルダは絞り込むほうがいい。ダウンロードしたファイルやメール添付ファイルがまず保存されることの多い「デスクトップ」フォルダと「ダウンロード」フォルダを監視させておけば、ある程度の安全性を期待できるはずだ。

げ、なぜかClamXavが感染ファイルを見つけた……というわけでこのファイルはゴミ箱に捨てた(画面=左)。監視させておきたいフォルダをドロップして登録。「ログイン時にClamXav Sentryを起動」を有効に設定する(画面=中央)。メニューバーにアイコンが追加され、ClamXavの各機能へのアクセスも提供される(画面=右)

まとめ

 Mac向けのセキュリティソフトを一通り試してみたが、「とりあえずウイルス対策も始めるか……」という人にはやはり、ClamXavがおすすめしやすい。何しろ無料なのだ。VirusBarrierとNorton Anti-Virusもそれぞれ完成度の高いソフトウェアだが、ウイルス対策だけに限って言えば、ClamXavに対して圧倒的な優位とまでは感じられなかった。Mac環境におけるセキュリティリスクと、対策ソフトウェアの価格を考えると、セキュリティ対策が必須とも言えるWindowsの状況に比べて、やはりコストパフォーマンスが悪いのだ。

 しかし、「とりあえず……」ではなく「この際だからセキュリティ意識を高めて徹底的に!」と考える人には、Integoとシマンテックが提供する総合的なセキュリティ環境は安心感が高い。また、感染ファイルの修復はClamXavが持っていない機能だ。とにもかくにもセキュリティ意識を高める意味で、まずはウイルス対策ソフトのどれかを導入することから始めてみよう、と自分で納得した筆者である。

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