速攻フォトレビュー──MSIスリムノート「X340 Super」の「薄っ!軽っ!」ボディをチェックする

» 2009年04月22日 12時00分 公開
[長浜和也,ITmedia]

TDPわずか5.5ワットのCore 2 Solo SU3500を搭載

 「X-Slim Series X340」(以下、X340シリーズ)は、2009年1月に行われた2009 International CESでその姿が公開されたスリムノート「X-Slim Series X320」シリーズの性能強化版という位置づけになる。X320シリーズがAtomを搭載した「次世代Netbook」であったのに対して、X340は、Core 2シリーズを搭載する従来タイプのモバイルノートPCの領域に含まれる。ただし、こうしたレギュラークラスのモバイルノートPCにも低価格の波は及んでおり、X340シリーズの上位モデル「X340 Super」では実売価格が9万9800円、下位モデルの「X340」では8万4800円を見込んでいる。OSにはWindows Vista Home Premium(SP1)が導入される。出荷開始は5月16日の予定だ。

MSIの“ポストNetbook”時代を担う主力ノートPCとして登場する「X340」シリーズ(写真=左)。つやのある光沢塗装が施され、天面にある「msi」のロゴは起動時に白く輝く(写真=右)

 本体サイズは実測値で約330(幅)×224(奥行き)×23(厚さ)ミリ、重さは1.3キロとなる。なお、この実測値には、ゴム足部分の高さ約1.5ミリを含んでいる。MSIが公開しているスペックでは、最薄部で約6ミリ、最厚部で約19.8ミリとされている。

 X340 Superが搭載するCPUは、Penryn世代のCore 2シリーズで、新しく登場したSSF(スモールフォームファクタ)超低電圧版Core 2 Solo SU3500(動作クロック1.4GHz、FSB800MHz、2次キャッシュ3Mバイト)を搭載する。X340ではCeleron 723(動作クロック1.2GHz、FSB800MHz、2次キャッシュ1Mバイト)を採用する(なお、CeBIT 2009ではX340 SuperのCPUをSU3300、X340のCPUをCore 2 Solo SU2700としていた)。

 Core 2 Solo SUシリーズは、従来のバリュークラスモバイルCPUから消費電力が大幅に引き下げられており、Core 2 Solo Su2700とX340が搭載するCeloron 723でTDPが10ワット、X340 Superが搭載するCore 2 Solo SU3500のTDPではわずかに5.5ワットとなっている。

 日本市場に投入されるX340 SuperとX340の違いは、このCPUと搭載する2.5インチHDDの容量(X340 Superは320Gバイト、X340は250Gバイト)だけで、液晶ディスプレイや本体に搭載されたインタフェースなど、主要なスペックは共通だ。

液晶ディスプレイのサイズは13.4型ワイドで解像度は1366×768ドット。光沢パネルを採用する(写真=左)。評価機に搭載されていたキーボードは、Enterキーが横長であったり左右のカッコキーが横に並ぶなどASCII配列に近い部分が一部ある(写真=右)

GMA 4500MHDとHDMI出力で“大画面映画鑑賞”も楽しめる

 チップセットはIntel GS45 ExpressとICH9MのSFFパッケージを搭載する。Intel GS45 Expressに統合されているグラフィックスコアはGMA 4500MHDで、コアクロックは320MHzだが、「HD Turbo」モードを利用すると533MHzまでアップできる。FSBも最大1066MHzまで対応する。X340シリーズで搭載するメモリスロットは1基で最大2Gバイトまでサポートする。

 本体に用意されたインタフェースでは、2つのUSB 2.0端子、2-in-1カードリーダー(SDメモリーカードとMMCに対応)、アナログRGB出力に加えて、HDMI出力も備える。ネットワーク接続は1000BASE-TXにも対応する有線LANとIEEE 802.11b/g/n(nはドラフト2.0準拠)の無線LANが用意されるほか、Bluetooth 2.0+EDRにも対応する。また、液晶ディスプレイの上部ベゼルには有効画素130万画素のWebカメラが内蔵されている。

X340シリーズの前面(写真=左)と背面(写真=右)。インタフェースは搭載されておらずすっきりとしている

X340シリーズの左側面(写真=左)と右側面(写真=右)。USB 2.0は右側面に集中し、カードリーダーとHDMI、アナログRGB出力は左側面に配置される

 リチウムポリマーを採用した薄いバッテリーパックは4セル構成で容量は3200mWh。搭載するCPUのTDPが異なるX340 SuperとX340とでバッテリー駆動時間も変わってくると思われるが、MSIが公開しているスペックでは両者とも駆動時間は約3〜3.5時間とされている。なお、MSIでは独自の電力管理機能「MSI Eco tech」を導入して用途に合わせた電力供給制御を行うとされている。

 今回撮影に用いた機材は、試作機サンプルで、キーボードの形状や本体の仕上がり、ボディの色味などが製品版と異なる。製品版におけるこのあたりの使い勝手やCore 2 Solo SU3500のパフォーマンスなどは、製品版を使って後日紹介する予定だ。

メモリスロットなどにアクセスできるカバーなどは底面に用意されていない。システムボードにアクセスするにはキーボードパネルを取り外すことになる。評価機材に搭載されていた薄いバッテリーパックの容量は3200mWhだった(写真=左)。ACアダプタ本体は小型軽量だが、ワールドワイド展開を求められるMSIのX340だけあって、電源ケーブルが太い(写真=右)

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