グラフィックスカードでは、CeBIT 2009で展示していた「N260GTX Lightning」で“軍用品レベルの耐久性”を訴求していたLightningシリーズの第2弾となる「N275GTX Lightning」が展示されていた。N260GTX Lightningと同様に、クーラーユニットには2つのファンとヒートパイプを組み込んだ「Twin Frozr」を搭載し(ただし、展示サンプルではN260GTX Lightningであった“メッセージ表示機能”が省かれていた)、10フェーズ構成のPWM電源回路を採用するなど、Lightningシリーズの特徴である「究極の安定性」を実現する構成が受け継がれている。

日本でも出荷されている「N260GTX Lightning」(写真=左)とCOMPUTEX TAIPEI 2009で初めて登場した「N275GTX Lightning」(写真=右)は、ともに“軍用レベルの耐久性”がアピールポイントだが、それ以外にも、定格仕様の2倍となる1792Mバイトのグラフィックスメモリや「Active Phase Switching」(APS)を採用した電力管理機能、「V-check」機能によるオーバークロック設定における電圧制御など、オーバークロック設定での安定動作を意識した仕様も採り入れている
クーラーユニットが外されてMSIオリジナル設計の基板が確認できるN275GTX Lightningの展示サンプル(写真=左)。基板後ろ寄りに実装された10フェーズPWM電源回路を構成するチップ群に注目したい(写真=右)日本でも数量限定で出荷が始まった「N285GTX SuperPipe 2G」をはじめとする“SuperPipe”クーラーユニットを搭載したグラフィックスカードも後継モデルが多数展示されている。製品名にもなっているSuperPipeとは、通常より太い8ミリ径のヒートパイプを採用したクーラーユニットで、ファンを2つ搭載した「Twin Frozr」と組み合わせた「N285GTX SuperPipe 2G」、「N275GTX Twin Frozr」、「N260GTX-T2D896」(日本では「N260GTX-Twin Frozr」の製品名で出荷される)、「N250GTS Twin Frozr」のほか、1基の大口径ファンと組み合わせたクーラーユニットを採用する「Cyclone」シリーズとして「R4890 Cyclone」、「R4870-MD1G」、「R4770 Cyclone」、「N9800GT Cyclone」が登場する予定だ。

R4890 Cyclone(写真=左)と、そのクーラーユニットに組み込まれた8ミリ径のヒートパイプ(写真=右)。2つのファンで冷却するTwin Frozrと異なり、Cycloneシリーズでは、大口径のファンを1基使って冷却する

Cycloneシリーズとして展示されていた「R4870-MD1G」(写真=左)、「R4770 Cyclone」(写真=中央)、「N9800GT Cyclone」(写真=右)。Cycloneシリーズはクーラーユニットのデザインとともに、MSIが独自に開発したカードレイアウトも特徴として挙げられる
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