インテルか、東芝か――次世代の最新SSDを徹底検証:SSDのススメ(1/2 ページ)

» 2009年11月11日 17時00分 公開
[瓜生聖,ITmedia]
東芝製SSDを搭載するアイ・オー・データ機器の「SSDN-STB」シリーズは、秋葉原のパーツショップでも入手が困難なほど人気が高い

 SSDは駆動部分がなく、シークタイムが存在しないためにランダムリード/ライトに優れ、静音(無音)かつ高い耐衝撃性を誇るなど、HDDに比べて多くのメリットを持つ。ただしその一方で、これまでSSDはバイト単価が高い、“プチフリ”と呼ばれるディスク停止状態になる、書き換え寿命が短いといった欠点もあった。

 しかし、現在では比較的安価なMLCタイプのSSDでも高速化が図られ、プチフリも特定チップを除けばほぼ解消している。さらに多くのメーカーが参入したことによる高速化、低価格化、大容量化も進み、普及に弾みをつけた。そしてWindows 7の登場により、SSDはOSから単なる「高速なHDD」ではなく「SSD」として認識されるようになった。

 高品質なSSDといえばまず思い浮かべるのはインテル製だが、これに対しOEM市場でその高速性が話題となっていた東芝製SSDのリテール販売がこのタイミングで開始されている(取り扱いはアイ・オー・データ機器)。まさにSSDの第2ステージの幕開けと言っていいだろう。もはやSSDは一部のマニアのものではなくなりつつある。

最新SSDはどれくらい速い? ベンチマークテストでおさらい

今回使用したアイ・オー・データ機器の「SSDN-STB」(東芝製THNS256GG8BBAA)とインテル製「X-25M」

 まずは現在主流となりつつある2.5インチSATA接続SSDを純粋なベンチマークテストで試してみることにする。一般にデスクトップPCでは3.5インチHDDが使われるが、小型化が容易で、筐体サイズによる速度の影響を受けないなSSDではノートPCと共通化できる2.5インチが主流だ。

 今回評価したのは、いずれも高速性で評価の高いインテル製「X-25M」(以下、インテルSSD)、そして東芝製「THNS256GG8BBAA」(以下、東芝SSD)だ。また、比較用としてシーゲイト製HDD「ST31000340NS」(以下、シーゲイトHDD)もあわせて測定している。

 なお、測定に使用したPCは、Phenom II X4 945(3.0GHz)、AMD 785G+SB700、4GバイトDDR2メモリのシステムで、OSにはWindows 7を使用した。なお、原稿執筆中にインテルX-25M用新ファームウェアが公開されているが、OSが起動しなくなるなどの不具合報告が相次ぎ現在は公開中止となっているため、グラフ中にのみ参考値として記載している。

Crystal Disk Mark2.2

 Crystal Disk Mark2.2は、ディスクの性能比較に広く利用されているフリーのベンチマークテストプログラムだ(作者:ひよひよ氏)。ここでは100/1000メガバイトで各5回ずつテストを行った。結果はSSDの特性を反映した形となり、インテルSSD、東芝SSDともランダムリード/ライトの高速性が目立った。特にインテルSSDはシーケンシャルリードで250Mバイト/秒を超えるなど読み込みが速く、一方の東芝SSDは書き込み速度で有利なのが分かる。

まず最初はシーゲイトHDDの結果。HDDの場合は通常、ランダムリード/ライト4Kバイトが極端に低いスコアになる

これに対し、インテルSSDはシーケンシャルリードで250Mバイト/秒をたたき出した。また、SSDの特性からランダムリード/ライトはHDDに比べて10倍以上と非常に高速だ

一方、東芝SSDのシーケンシャルリードは約180Mバイト/秒とインテルSSDには及ばないものの、書き込みの速さが目を引く。特に512KバイトランダムライトではインテルSSDの2倍以上の速度となった

以上の結果をグラフにまとめてみた。傾向として読み込み速度でインテル、書き込みで東芝が有利といった印象だ

PCMark Vantage

 次はより実際のPC利用に近い形のベンチマークテストとして、FutureMarkのPCMark Vantageからハードディスク Test suiteを試した。テストは各3回行い、その平均をとっている。

 結果を見て気になるのはWindows DefenderのインテルSSDのスコアの悪さだ。これは3回のテストでのばらつきはほとんどなく、毎回11Mバイト/秒前後という成績だった。その半面、東芝SSDは101Mバイト/秒という、9倍以上のスコアを出している。Windows Defenderテストでは読み込みが99.38%、書き込みはわずか0.62%となっており、読み込みに強いインテルSSDが高スコアとなってもおかしくなかっただけに、ほかの要因があった可能性が高い。

 東芝SSDはコンスタントに良い成績を記録しているが、唯一、インテルSSDに水をあけられたのがWindows Mediaテストだ。これはWindows Media Centerで「動画再生」「動画ストリーミング配信」「動画録画」を同時に行う、つまりシーケンシャルな読み込み、書き込みを平行して行うもので、読み込み50.12%、書き込み49.88%と、ほぼ半々で構成されている。

PCMark Vantageの結果。東芝SSDがコンスタントに良い成績を修めているのが分かる

Pancake Boot Test

 シマンテックのPancakeは、セキュリティソフトが及ぼすパフォーマンス低下を多角的に計測するテストスイートだ。一般には非公開のベンチマークだが、今回はその中のブートタイムテストを行った。

 Windowsの起動はどの時点で起動完了したと見なすか見解が分かれるところだが、Pancakeでは「CPU使用率が10秒間継続して5%未満になった時点」で起動完了と規定している。つまり、起動はしてもスタートアッププロセスの起動などで負荷が高い段階ではまだ起動完了とは見なしていない。そのため、一般的な起動時間測定よりも長めの結果になることに注意してほしい。

 結果はインテルSSDでシーゲイトHDDの約半分の時間、東芝SSDは3分の2の時間でブートが完了している。起動時は読み込みの比率が高いため、インテルSSDが優位のようだ。

Pancake Boot Testの結果。インテルSSDが頭一つリードしているが、東芝SSDもシーゲイトHDDとは一線を画している。

Windowsエクスペリエンスインデックス

 Windows Vistaで搭載されたWindowsエクスペリエンスインデックスはWindows 7でもサポートされている。Windows Vistaではスコアは1.0〜5.9の範囲だったが、Windows 7では1.0〜7.9に拡大された。結果を見ると、シーゲイトHDDが5.9であるのに対し、東芝SSDは6.9、インテルSSDに至っては7.5という好結果を残した。

インテルSSDのスコアは脅威の7.5(画面=左)。東芝SSDは6.9。これでも十分速い(画面=中央)。シーゲイトHDDは5.9だった。グラフィックスのスコアの6.9を下回ったため、基本スコアが5.9になっている(画面=右)

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