また、Shuttleでは、先行する大手ODMが開発するノートPCと自社開発のノートPCの差別化として、独自技術の実装による付加価値を提案する。その独自技術として提供されるのが、「i-PowerXross」「i-PowerUSB」「i-PowerGXT」だ。
i-PowerXrossは、オーバークロック設定をシステムが自動で行い、i-PowerUSBはUSBバスパワーを上昇させる機能だ。Shuttleが最も力をいれてアピールするのが、i-PowerGXTで、これは、PC本体とケーブルで接続した外付けユニットに搭載されるグラフィックスカードのGPU性能を利用できるというものだ。ギガバイトのM1305に付属するドッキングステーションにも同じ機能が実装されているが、Shuttleのi-PowerGXTでは、ユーザーが自分でグラフィックスカードを組み込むことも容易にできるようにするという。
なお、接続するケーブルとインタフェースの規格については「まだ情報がない」(ケーブルについてはHDMIを使う可能性があると述べている)としている。


Shuttleが自社開発ノートPCの付加価値として提供する「i-PowerXross」「i-PowerUSB」「i-PowerGXT」(写真=左)は、オーバークロック機能や、USBバスパワーのアップ、外付けGPUのアドオン機能を提供する。Shuttleでは自社で検証した性能向上のデータを公開している。i-PowerXrossによるオーバークロックの検証結果と(写真=中央)、i-PowerGXTを利用したグラフィックス性能の検証結果(写真=右)説明会では、Shuttleのベアボーン事業についても説明があった。従来、Shuttleのキューブ型ベアボーンラインアップでは、幅広いモデルを展開していたが、Shuttleの説明によると、「仮に展開するラインアップが10モデルあったとして、売り上げの8割が2モデルに集中する」という状況だったという。また、コンパクトなボディにShuttleがカスタムしたマザーボードを搭載していたため、ユーザーが最新のチップセットを搭載したプラットフォームに変更したくても、マザーボードのフォームファクタに互換性がないため、すべて買い換えなければならないという問題があった。
この問題を解決するため、2010年のベアボーンラインアップでは、mini-ITXを採用した3つのモデルにラインアップを集約する。3つのモデルともボディデザインは共通で、チップセットにIntel X58 Express、Intel H55 Express、そして、Intel G41 Expressをそれぞれ搭載したマザーボードを搭載する部分だけが異なる。

Shuttleの代名詞ともいえる「キューブ型ベアボーン」のラインアップは3モデルに集約される(写真=左)。しかも、3モデルともボディは共通で、チップセットが異なる汎用のmini-ITXマザーボードを採用するなど、これまでのShuttleベアボーンとは一線を画する(写真=左)
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