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インテルのIT部門に重要なのは“クラウド”9万台のPCと10万台のサーバを5660人で世話をする

» 2010年04月20日 18時30分 公開
[長浜和也,ITmedia]

9万台のクライアントと10万台のサーバを5660人で運用する

 インテルは、同社IT部門の概要とその貢献について日本の関係者を対象に説明会を開催した。米Intel インテルIT本部CTO 兼 チーフ・アーキテクトのグレッグ・ワイアント氏は、IT部門が創出するインテルの価値について、「エンベデットなどのインテルが取り組んでいる新しいビジネスをさらに推進する役割を果たし、インテル社員の生産性を向上させ、作業効率と(効果の)継続性を提供することで、運用コストとTCOの削減を果たし、最終的には収益を確保する」とした。

 インテルは全世界150カ所に拠点を持ち、社員の数は7万8900人にのぼる。アクティブに使われているクライアントPCは9万台強、サーバは約10万台に達する。さらに、1カ月で流通するメール件数は1億7700万件、バックアップデータの容量は3974Tバイトに及ぶ。この膨大なシステムとデータの流れをIT部門に所属する5660人のスタッフで運用している。

 データセンターの運用もIT部門の重要なミッションだ。ワイアント氏は、インテルが運用するサーバの役割が、主に「Design:設計エンジニアリング」「Office:オフィスの汎用目的」「Manufacturing:半導体ファブ、組み立て検査」「Enterprise:基幹アプリケーション」といった4つのカテゴリーに分けられると説明する。Designカテゴリーにサーバの7割が集中し、Enterpriseカテゴリーで4000台、Manufacruringが生産拠点ごとに200台程度、そして、残りがOfficeカテゴリーで利用されているという。

2010年は「Windows 7」と「SSD」の導入に注力する

インテルのIT部門が2010年に注力する4つのポイント

 インテルのIT部門では、2010年に注力するポイントとして、「PCの更新」「Intel vPro Technologyの導入推進」「SSDの導入」「ソフトウェアのアップグレード」を掲げている。PCの更新は、インテルで使われているクライアントPCの25%が対象だが、これらはすべてvProを導入したハードウェアになる。インテルでは、全社クライアントPCの約半数がvProプラットフォームに対応しており、合わせて、更新対象のクライアントPCのすべてがSSDを採用するとワイアント氏は説明する。ソフトウェアのアップグレードでは、Windows 7の導入がメインテーマとなる。インテルでは2009年に3カ月をかけた導入評価を行ったが、対象者の97%がそのアップデートに満足できると答えたそうだ。

 vProの導入では、「従来は、システムに問題が生じた場合、運用管理を一括して行っている部署まで持ち込む必要があったが、vProを利用することで、コスタリカとマレーシアのサポート部門からリモートアクセスして問題を修復できるようになった。このおかげで、修復コストとサポートコストの削減が実現できた」とメリットを紹介した。

 データセンターの運用では、導入から4年周期でハードウェアの更新を進めていった結果、設備投資を前年度比で65%の削減を実現すると同時に、パフォーマンスも前年度比2.5倍に向上したデータが示されたほか、これらのサーバ更新による生産性の改善によって、シリコンテープアウトまでの時間が従来の25日から10日に削減できたと語った。

 さらに、データセンターでは仮想化の使用率向上も進めている。この取り組みによって2900万ドルのコストを削減できたという。ワイアント氏の説明によると、現在、データセンターで稼働しているサーバの15%で仮想化が導入されているが、これを2010年の末までに30%に向上させ、2011年末までに60%、2012年末には80%の仮想化を実現する予定だ。

 ワイアント氏は、サーバの更新において「重要なことは、ライフサイクルが4年間であることを考慮し、将来のニーズを考えた適切なサイズのサーバを導入すること」と警告する。「メモリ、データストレージ、処理能力などの機能を確保し、4年後のニーズを考えて用意しなければならない。適正なサイズを選ばずに、小さなサイズで導入すると初期コストは節約できるが、途中でアップグレードが必要になるため、TCOが1.5〜2倍になる。ITコストの上昇がビジネスの障害になる可能性も出てくる」(ワイアント氏)

4年周期でサーバを更新することでもたらされた効果をインテルは「2〜2.5億ドル」と評価する(写真=左)。サーバの更新で重要なのは4年間に増加するニーズを考慮して十分なサイズのシステムを用意することだとワイアント氏は主張する(写真=右)

IT部門が考えるクラウドのメリット

 ワイアント氏は、IT部門におけるクラウドコンピューティングの役割についても言及した。ワイアント氏によると、クラウドはインテルのIT部門にとって重要な役割を果たすと述べ、その理由として、コストが削減できることと運用管理が中央に集中できることに加えて、利用するデータがクラウドにあることによる利便性の向上を挙げた。

 ワイアント氏はインテルのクラウド戦略について、「クラウドを社内から社外へ拡大する。社外クラウドにで扱うデータは、人事関連、福利厚生、経費処理などで、社内クラウドでは基幹アプリケーションや生産性向上アプリケーション、セキュリティと仮想マシンのポリシー管理などを扱う。クラウドへのアクセス方法を標準化することで、ユーザーは社内と社外を区別することなくシームレスで両方のクラウドを利用できる。仮想化を進めるに当たって、クラウドの活用は重要な要素になるだろう」と説明した。

インテルのIT部門が進めるクラウドの活用では、社外と社内で扱うデータを切り分け、それぞれのアクセスを標準化することで、ユーザーはシームレスで両方のクラウドを利用できるようにするという

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