以上のように、i920SA3は17.3型のフルHD液晶を持つ重量級ノートPCなわけだが、その性能は本当にデスクトップPCの代わりになるのだろうか。いつものようにWindows 7のエクスペリエンスインデックスと、おなじみの各種ベンチマークテストを実行した。なお、i920SA3に標準で搭載されるのは64ビット版のWindows 7 Professionalだ。標準で8Gバイトのメモリも余すことなく利用可能になっている。ただし、今回の評価機に搭載されていたCPUは、標準のCore i7-840QM(1.86GHz)ではなく、Core i7-820QM(1.73GHz)となっていたため、ベンチマークテストのスコアは参考値として見てほしい(もっとも、ここで出た数値以上の性能を発揮すると考えて差し支えない)。
ノートPCながらWindows 7のエクスペリエンスインデックスではオール「7」超えのスコアを達成した。起動ドライブにSSDというのが大きい。CPU、メモリ、グラフィックスもハイエンドマシンと呼ぶにふさわしい結果だまずWindows 7のエクスペリエンスインデックスだが、結果はすべての項目で「7」を超えている。はっきり言って「ノートPCのくせに生意気」である。特にSSDの効果が高く、スコアは7.8を叩き出した。CPUが7.2、メモリのスコアは7.4でグラフィックス関連が7.2。今まで筆者は数多くのノートPCを触ってきたが、オール7超えというのは初めてのケースだ。
次に計測したベンチマークソフトは、いつものようにPCMark05、PCMark Vantage(x64)、3DMark 06、3DMark Vantageといった専用のベンチマークプログラムに、3Dゲーム系のFINAL FANTASY XI Official Benchmark 3、LOST PLANET体験版&ベンチマークDirectX 10版(64ビット)、THE LAST REMNANT体験版&ベンチマークである。標準では1280×1024ドット(32ビット)で計測しているが、このうち3Dゲーム系のベンチマーク(LOST PLANET体験版&ベンチマークDirectX 10版、THE LAST REMNANT体験版&ベンチマーク)ではフルHD解像度(1920×1080ドット、32ビット)でも試している。


FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3(画面=左)、LOST PLANET体験版&ベンチマークDirectX 10版(画面=中央)、THE LAST REMNANT体験版&ベンチマーク(画面=右)結果は上に掲載したグラフの通りだ。非常に高いレベルのスコアを叩き出しており、Core i3やCore i5程度のCPUを搭載したデスクトップPCなら余裕でぶっちぎってしまう実力を持つ。A4フルサイズで4キロ近くの重量があるとはいえ、その圧倒的な性能はやはり「ノートのくせに生意気」だ。
標準でフルHD解像度の液晶を搭載するだけでなく、そのフルHD解像度で3Dゲームを走らせた場合でもATI Mobility Radeon HD 5870がそれなりに満足できる水準で動かしてしまうし、起動ドライブは80Gバイトと少ないものの、SSDなので十数秒でWindows 7が起動してくる。とにかく生意気なノートPCである。
そしてこのノートPCが30万を切る27万9930円で買えてしまうというのが驚きである。今なら光学ドライブをBru-rayドライブにするのに1万円と少し上乗せするだけですむうえ、さらに8400円を加えれば地デジ録画環境までが手に入る。3Dゲームからクリエイティブ用途まで、あらゆる場面で高い性能を発揮する省スペースPCを探している人には、是非検討してもらいたいノートPCだ。
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