6月25日のアキバは、早朝にサッカー日本代表がワールドカップの決勝トーナメントに進出を決めたことを受けて、多くのショップが突発的な便乗セールを行っていた。某ショップの店員さんは「正直、開幕前はほとんど期待していませんでした。すみません。今日店に来てから特価品で出せるものをかき集めました。お客さんと一緒に喜びを分かち合えればと思っています!」と、作ったばかりのPOPを張りながら興奮気味に話していた。
街全体が盛り上がるなか、自作ユーザーの注目を集めたのがAMDの6コアCPU「Phenom II X6 1055T」だ。4月末に登場した従来モデルも安定した人気を保っていたが、26日の昼に各ショップで一斉に発売された新モデルは、TDPが125ワットから95ワットに下がっており、もう一段上のヒットが狙えると期待されている。価格は2万1500円から2万3000円で、在庫は潤沢。ちなみに、従来モデルの在庫分は新モデルより500円から1000円程度安く販売されている。
ツートップ秋葉原本店は「もともと6コアなのに2〜3万円で買えるということで、Phenom II X6の人気はなかなかのものでした。今回、TDPが4コアの通常モデル並みになったことで、購入を検討する人はさらに増えると思います。AMDユーザーはコストパフォーマンスだけでなく、消費電力の低さに注目している人も多いですから」と語る。
また、新しくなったX6 1055Tの人気を後押しするように、「Phenom II X6向け」をうたうオーバークロックメモリも登場した。G.SKILLのDDR3メモリ4Gバイトキットで、ラインアップは3種類。価格は高速タイプから順に、DDR3-2000/CL7の「F3-16000CL7D-4GBFLS」が2万円強、DDR3-2000/CL9の「F3-16000CL9D-4GBFLS」が1万8000円前後、DDR3-1800/CL7の「F3-14400CL7D-4GBFLS」が1万7000円弱となる。在庫は少数だ。
入荷したパソコンショップ・アークは「Phenom II X6のメモリコントローラーに最適化したチューンアップを施しているようです。ほかのCPUとセットにしても動作するかもしれませんが、仕様どおりの速度は難しいでしょうね。オーバークロックメモリは普通より相性問題がシビアになりますが、このモデルは組み込む環境を制限することで、極限まで性能を引き上げています。まあ、『最強を目指すなら汎用性は割り切ってね』ということでしょうね」と話していた。
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