10月22日、AMDの新世代GPU「Radeon HD 6870/6850」を搭載したグラフィックスカードが登場した。それぞれの入荷数はわずかながら、SapphireやMSI、XFX、ギガバイト、HIS、PowerColor、玄人志向と、多くのメーカーから一斉に投入され、HD 5850カードはメーカー独自のクーラーを採用したモデルも確認されている。価格はHD 6870カードが2万5000円前後から3万円弱で、HD 6850カードが2万円前後だ。
Radeon HD 6870/6850は、AMDの次世代GPU「Radeon HD 6000」ファミリーに属し、ランクは従来チップのHD 5800に相当する。実際の性能は「HD 6870はHD 5850のちょっと上、HD 6850はHD 5850のちょっと下という感じです」(クレバリー1号店)とのことで、下3ケタのナンバーで比較するとHD 5000ファミリーよりもやや劣るとされるが、チップの製造コストが下がったことで実売価格が低く設定されており、費用対効果は向上しているといえる。加えて、Blu-ray 3Dに対応する動画再生支援機能「UVD3」も新たにサポートした。
リファレンス仕様のカードは、HD 6870がGDDR5メモリ1Gバイトを搭載し、2基の6ピン型補助電源コネクタを備える。HD 6850もGDDR5メモリ1Gバイトを積むが、補助電源は6ピンコネクタ1基となる。どちらもカード厚はブラケット2段分だ。なお、今回から「ATI」の表記がなくなり、各アイコンや機能名に「AMD」の名が付けられるようになった。
HD 6870カードを使ったFF14ベンチを公開しているツートップ秋葉原本店は「割安感も手伝って好調に売れていますね。やはり上位のHD 6870カードから売り切れていく感じです。再入荷はかなり先になりそうですが、発売解禁と同時にモノが入るというのはAMDのグラフィックスカードにしては珍しい。しかも、複数のメーカーから一斉に登場ですから」と、予想以上に順調な入荷に驚いた様子で語る。
ほかのショップでも、順調な入荷と売れ行きを伝えるコメントを複数聞いた。ただし、それ以上の“大物”の入荷を期待する声もある。ソフマップ 秋葉原リユース総合館は「現時点でも、最上位のHD 6900シリーズを待っている人が多くいます。まだ入荷時期も見えませんが、年末に間に合えば、今年最後の大物になるでしょう」と話していた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.