Let'snote最大の液晶ディスプレイと最大の解像度に注目しがちなLet'snote B10だが、システム構成も、インテルのノートPC向けプラットフォームで最新の「Huron River」を採用する。店頭モデルのCPUは、“Sandy Bridge”という開発コード名で知られる「第2世代Coreプロセッサー・ファミリー」でデュアルコア4スレッド対応のCore i5-2520M vPro(2.5GHz、Turbo Boost Technology有効時で最大3.2GHz)だ。チップセットはIntel QM67 Expressを搭載する。
CPUと同じダイに統合されたグラフィックスコアは第2世代に進化し、3D描画性能の向上やハードウェアエンコードがサポートされたほか、Turbo Boost Technologyも第2世代となってクロックアップの上限が上がるなど、性能向上のための機能が実装された。
システムメモリは、標準構成で4Gバイトを1つのメモリスロットに搭載する。最大容量は8Gバイトで、この場合、空いているもう1つのメモリスロットに4Gバイトメモリを加える。店頭モデルのデータストレージは500GバイトのHDDで、これは、マイレッツ倶楽部のプレミアムエディションでも変わらない。本体に備えるインタフェースはUSB 2.0が左側面2基と右側面1基。正面にSDメモリーカードリーダー(SDXC/SDHC対応)、映像出力としてアナログRGBとHDMIを備える。有線LANとして、1000BASE-Tまで対応するほか、無線LANはIEEE802.11a/b/g/nが利用できる。ただし、Bluetooth(Ver.2.1+EDR)は、マイレッツ倶楽部限定モデルプレミアムエディションでないと対応しない。また、モバイルWiMAXは、店頭モデル、マイレッツ倶楽部限定プレミアムモデルともに内蔵しない。
| ベンチマークテストの結果 | ||
|---|---|---|
| PCMark Vantage Build 1.0.2.0 | PCMark | 6287 |
| memories | 3518 | |
| TV and Movies | 3682 | |
| Gaming | 3165 | |
| Music | 5641 | |
| Communications | 8648 | |
| Productivity | 5213 | |
| HDD | 3367 | |
| PCMark 05 Build 1.2.0 | CPU | 9027 |
| Memory | 7672 | |
| Graphics | 3931 | |
| CrystalDiskMark3.0 | Read-Seq | 81.147 |
| read-512K | 29.223 | |
| Read-4K | 0.354 | |
| Read-4KQD32 | 0.871 | |
| Write-Seq | 80.871 | |
| Write-512K | 29.247 | |
| Write-4K | 0.889 | |
| Write-4KQD32 | 0.888 | |
| 3DMark06 Build 1.0.2 | 3DMarks | 2636 |
| CPU Score | 3372 | |
| CINEBENCH R10 | Rendering(Single) | 5074 |
| Rendering(Multiple) | 10372 | |
| CINEBENCH R11.5 | Open GL | 7.12 |
| CPU | 2.69 | |
1920×1080ドットのディスプレイとくれば、まずはフルHDの訴求となる。しかし、仕事、特に複数のアプリケーションを同時に開いて作業を進めるユーザーの場合、解像度が高ければ高いほど、作業のストレスは軽減され、作業効率は格段に向上する。小型軽量が求められるモバイルノートPCでは、液晶ディスプレイのサイズも抑えてしまうので、現状では標準で1366×768ドット程度になる。ならば、1920×1080ドットが表示できる液晶ディスプレイ搭載ノートPCを持ち出そうとなると、17型ワイドで2キロ代後半から3キロというのがほとんどになる。こういうノートPCを持ち出すのは大変だ。
パナソニックはLet'snote B10を「屋内移動を想定したノートPC」と説明しているが、収納するカバンさえ用意できれば、屋外に持ち出すことは無理でない。むしろ、「出先だから」とあきらめていた作業環境をLet'snote B10で持ち出すことが可能になると考えるべきだ。パナソニックの考えがどうであれ、強力な処理能力に加えて、デスクトップPCと変わらない画面環境と入力環境がどこでも利用できる。そこに、Let'snote B10の価値があるといえるのではないだろうか。
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