旧正月の品薄対策どころではなかった2月のアキバ5分で分かった気になるアキバ事情(2/2 ページ)

» 2011年03月04日 10時49分 公開
[古田雄介,ITmedia]
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グラフィックスカードはGeForce GT 440とDVIでEyefinityできる“FleX”が話題に

パソコンショップ・アークに並んだGeForce GT 440カード

 グラフィックスカードは、まず2月初旬にNVIDIAの新GPU「GeForce GT 440」を搭載したグラフィックスカードが各社から一斉に発売された。価格は8000円弱から1万円弱。GT 440は、すでに発売されているGT 430の上位にあたるGPUで、標準仕様で補助電源を使わないカードになっているのが特徴だ。TSUKUMO eX.は「エントリークラスなので、初回の注目度はそれほどではありませんが、補助電源がいらいないということで電源容量に不安がある方のニーズとフィットすると思います」と話していた。

 GT 440カードはメモリの仕様が、GDDR5 1Gバイトのタイプと同512Mバイトタイプ、DDR3 1Gバイトタイプの3種類がみられた。このうち、GDDR5 1Gバイトタイプが最も売れているそうだ。クレバリー1号店は「GDDR5メモリが1Gバイトあれば、フルHD液晶でデュアルディスプレイを構築してもそこそこ快適に動きますからね。それでいて1万円以下なので、今後の定番になる可能性は高いです」と語る。

 一方のAMDは、DisplayPort接続なしでも3画面のEyefinityが構築できるグラフィックスカードが人気を博していた。Sapphireの「Flex」シリーズで、すでにRadeon HD 5770採用の「HD5770 FleX」と、Radeon HD 5670搭載の「HD5670 FleX」が出回っている。価格は1万7000円前後と1万2000円前後だが、2月末にはハイエンド向けのRadeon HD 6870搭載モデル「HD6870 FleX」も加わった。価格は2万7000円前後だ。3基のDVIポートのほかに、DisplayPortを2基備えており、1枚で最大5画面のEyefinityが可能だ。

 パソコンショップ・アークは「DisplayPort入力に対応したディスプレイはいまだに品薄で高価なので、AMD Eyefinityを構築するなら、現実的にはEyefinity対応のDVI-DPアダプタを仲介させるのが一般的といえます。ただしアダプタも潤沢とはいえない状況なので、FleXシリーズで手軽に3画面を構築したいという人は多いですね」と話していた。

リードテック「WF GT440」はDDR3を1Gバイト、GDDR5を512Mバイト搭載したモデルが販売されている(写真=左)。Sapphire「HD6870 FleX」(写真=中央)。Sapphire「HD5770 FleX」(写真=右)

コルセアやインテルからもSATA 3.0対応SSDが登場!

コルセア「PERFORMANCE 3」シリーズ

 ストレージ関連で注目を集めたのは、SATA 3.0接続のSSDだ。従来のSATA 2.0タイプの転送速度が上限300Mバイト/秒なのに対し、SATA 3.0なら理論値では最大600Mバイト/秒まで高められる。SATA 3.0のSSDは、すでにクルーシャルの「RealSSD 300」シリーズや、プレクスターの「PX-2S」シリーズが出回っているが、2月中にさらに2ブランドのモデルが加わった。

 2月初旬に登場したのは、コルセアの「PERFORMANCE 3」シリーズ。Marvell製の新コントローラーを搭載したSSDで、256Gバイトと128Gバイト、64Gバイトの3モデルをラインアップしている。転送速度は、256Gバイトタイプが480Mバイト/秒、ライト320Gバイト/秒と一番速く、128Gバイトタイプがリード410Mバイト/秒、ライト210Mバイト秒となる。64Gバイトモデルはリード365Mバイト/秒、ライト110Mバイト/秒だ。

 価格は順に6万円弱、3万円弱、1万6000円弱。ドスパラ秋葉原本店は「SATA 3.0 SSDの中でも最強クラスの速度が出るうえ、品質に定評があるコルセア製なので、高くても売れると思います」と期待を込めていた。

 そして月末に登場したのが、インテルの「510」シリーズだ。250Gバイトの「SSDSC2MH250A2K5」が5万5000円前後で、120Gバイトの「SSDSC2MH120A2K5」が2万5000円前後。速度は250Gバイトタイプがリード500Mバイト/秒、ライト315Mバイト/秒で、120Gバイトモデルがリード450Mバイト/秒、ライト210Mバイト/秒となる(関連記事:インテルのSSDがSerial ATA 6Gbps転送に対応!――Intel SSD 510シリーズぐりっと使う)。

 前述の「自作の祭典2011」でインテル天野氏が新シリーズを紹介し、店頭でも大きな反響を持って迎えられた。フェイス秋葉原本店は「SSDは全体的に高速化していますし、インテルというブランドだけでは正直厳しくなっていました。ここにSATA 3.0タイプが加わったことで、再び定番の地位に座り続ける可能性が出てきましたね。(SATA 3.0にネイティブ対応する)P67/H67マザーもまもなく復活するようですし、ヒットを期待しています」と話していた。

「自作の祭典2011」のセッションステージに立つインテル天野氏(写真=左)。インテル「510シリーズ SSDSC2MH120A2K5」(写真=中央)。フェイス秋葉原本店はOSバンドルのキャンペーンも展開していた(写真=右)

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