最大330Mbpsを実現する次世代WiMAXサービス「WiMAX 2」の開発も順調だという。
WiMAX 2は光ファイバーに匹敵する最大330Mbpsの高速通信、伝送遅延のさらなる短縮、時速350キロの高速移動中でも通信可能、既存IEEE802.16e準拠のWiMAXサービスとも互換性を維持、周波数効率のさらなる拡大などを特徴とする新世代のWiMAXサービスだ。
WiMAX 2は2012年上期にWiMAX 2機器認証を開始、2012年以降に製品リリース・サービスイン予定とするが「通信業界の歩みは早い。まだ2年後というより、もうすぐ始まるという考えで鋭意開発している」(野坂社長)とし、2011年3月にIEEEによる標準化、同5月にWiMAXフォーラムの標準化がすでに完了。近く総務省の技術認定の審議が始まる予定だ。


WiMAX 2(IEEE802.16m)は既存のWiMAXサービス(IEEE802.16e)との後方互換を維持するので、WiMAX 2開始後も旧端末で最大40Mbpsのまま利用可能だ。2012年以降の実サービスインを目指すこれと同期し、WiMAX 2の公開フィールドテストを2011年7月初旬より東京・大手町周辺で行うことも明らかにした。CEATEC JAPAN 2010のWiMAX 2の動態デモンストレーションは固定環境だったが、今回のフィールドテストは100Mbps超の通信速度を大型バスで移動しながら検証する。
また、利用シーンをPCやスマートフォン・タブレット機器以外に電子書籍端末やゲーム機、デジタルカメラといった組み込み機器分野、さらには鉄道システム、電力システムなどのM2M(Machine to Machine)領域まで広げて展開し、既存通信事業者が展開する垂直統合型事業戦略とは異なる水平統合型のマルチ&オープン戦略をより推進する考えも改めて示した。


今後、PC・スマートフォン領域以外にノンPC領域──例えば電力システム(スマートグリッド)などへもWiMAXを訴求する考え。また、コンテンツサービスと連携し、Kindle型と呼ばれる「コンテンツ売上げの一定%を通信料金として徴収」するスタイルで、実質通信料を少額に抑える料金プランの導入も計画する。コンテンツの購入で、ユーザーの見かけ上の通信料をこれまでよりかなり安価に──といった感じのプランだ
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