2011年10月5日、台湾の台北市で、MSIが主催するオーバークロック大会「Master Overclocking Arena 2011」(MOA 2011)の世界決勝が行われた。日本からは、MOA 2011 アジア太平洋大会で逆転優勝を遂げた「KATANA JAPAN」のCAL930氏とGyrock氏が参戦した。
MOA 2011世界大会決勝は、欧州、北米などの各地域決勝を勝ち抜いた16チームが参加し、SUPER PI 32M、3DMark11 (Performance)、3DMark2001 SE(!)のベンチマークテストを戦い、その総合スコアで競う。オーバークロックキング競技で重要になるシステム構築もふくめ、大会は朝の9時から夕方18時まで、実に9時間という長い時間をかけて行われる。
大会は、競技で使うパーツを選ぶくじ引きから始まる。ここでひいた番号を割り当てられた主要パーツを用いてシステムを構築する。MSIが提供するパーツは以下の通りになる。
パーツ | 製品名 |
---|---|
CPU | Core i7-2600K |
マザーボード | Z68A-GD80(G3) |
グラフィックスカード | N580GTX Lightning |
メモリ | Kingstone HyperX T1 DDR3-2133 2Gバイト×2枚 |
HDD | Wentern Digital VelociRaptor WD30000HLFS |
電源ユニット | Thermaltake Toughpower 1350W |
キーボード | Tt eSPORTS Challenger Pro |
マウス | Tt eSPORTS Black Gaming Mouse |
アジア太平洋州決勝で、KATANA JAPANはこのくじ引きで“七夕の7でフィーバー”を引き当てた。KATANA JAPANのくじ担当のGyrock氏が今回ひいたのは“5”だった。引き当てたパーツセットを手にした各国チームは、割り当てられたテーブルに向かい、まずは、1時間30分に及ぶセッティングに取り掛かる。
システムを組み上げてPCに電源を入れたKATANA JAPANは、いきなりトラブルに遭遇する。BIOS起動段階でPCが落ちてしまうのだ。KATANA JAPANは、マザーボードが原因と考え、予備に交換するが、それでも状況は改善しない。MSIスタッフのアドバイスで、マウスを接続するUSBを変更すると一時的に改善した。さらに、マウスを差さないと症状がでない。そこで、BIOS設定段階まではマウスを使わず、OSが起動したら、マウスを差すことでこのトラブルを回避した。しかし、この段階でセッティングフェーズは残り10分に過ぎなかった。
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