大解説! Ivy Bridgeの新技術と対応インタフェースの謎第3世代Core iのアレコレをギリギリまで(2/3 ページ)

» 2012年04月27日 11時30分 公開
[本間文,ITmedia]

Tick+なIvy Bridgeに用意した多彩な新機能

 Ivy BridgeのCPUアーキテクチャは、従来のSandy Bridge世代とほとんど変わらないため、同じ動作クロックであれば、ベンチマークテストの結果に大きな差は生じない。しかし、Ivy Bridgeは、3Dトライゲートトランジスタ技術の採用により、オーバークロック性能も大幅に向上しているとインテルは訴求する。“K”シリーズ(プロセッサーナンバーの末尾にKを付加したモデル。Core i7-3770K、Core i5-3570Kが相当する)において、システムを再起動することなくCPUコアの動作倍率を変更できるほか、よりきめ細かい駆動電圧制御ができるようにしている。ただし、「ダイが小さくなり熱密度が上がっているため、オーバークロック動作では、従来より高性能のCPUクーラーユニットを組み合わせるべきだ」と、マザーボードベンダーの関係者はアドバイスする。

 また、メモリインタフェースは、標準でデュアルチャネルDDR3-1600に対応し、オーバークロック動作ではDDR3-2667相当の設定も可能としている。メモリベンダー関係者によれば「Ivy Bridgeでは200MHz刻みでメモリクロックを変更できるため、DDR3-2800相当の動作も実現しやすくなった」と、CPUコアだけでなく、メモリインタフェース周りでもチューニングがしやすいメリットを強調している。

Ivy Bridgeに用意したオーバークロック機能

Thunderboltサポートはどうなるどうする

 Ivy Bridgeが、PCI Express 3.0に“正式対応”したことも注目したい変更点だ。インテルは、2012年2月にサンフランシスコで開催された半導体関連の国際会議「ISCC 2012」において、Ivy BridgeにPCI Express 3.0を20レーン統合することを明らかにしており、当初は、デスクトップPC向けCPUでも、Intel Z77 Express搭載マザーボードとの組み合わせに限って、PCI Express x16に加えて、PCI Express x4出力をサポートする計画が存在した。しかし、マザーボードベンダー関係者は「2012年に入って、PCI Express 3.0対応に関する変更があり、20レーン出力が非サポートとなった」と明かす。

 この変更は、インテルがIvy Bridgeプラットフォームで主要な機能として訴求する1つとしていたThunderbolt対応に影響を与えた。あるマザーボードベンダー関係者は「Thunderbolt対応マザーボードは、CPU側のPCI Express x4出力に接続する予定だったため、大幅な設計変更が必要となる。このため、市場投入は6月までずれ込みそうだ」と説明する。

 ThundeboltはPCI Express 2.0 x4接続を必要とするが、これをPCH側の8レーンから分配するデザインとした場合、有線のイーサネットコントローラやSerial ATA 6Gbpsコントローラ、PCI Expressスロットへの分配が足りなくなるため、スイッチチップの搭載なども検討しなければならなくなる。その一方で、CPU側からPCI Express x4出力を分配した場合、グラフィックスインタフェースがPCI Express x8接続となるため「帯域的にはハイエンドGPU搭載グラフィックスカードも十分サポートできるが、マーケティング的には大きなマイナスとなる」(同関係者)と語っている。

Thunderboltコントローラは、PCI Express 2.0 x4接続が必要となる(写真=左)。MSIのZ77A-GD80は、Thunderbolt対応マザーボードとして登場する予定だが、そのスケジュールなどはまだ確定していない(写真=中央、右)

Ivy Bridgeの投入にあわせ、Thunderbolt対応デバイスの種類も拡大するとみられている。これまでにも、MSIが開発中の外付けグラフィックスカードボックスの「GUSII」(写真=左)と、OCZ Technologyが開発中の外付けSSD「Lightfoot」(開発コード名)など、ユニークな対応周辺機器が公開されている(写真=右)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年02月13日 更新
  1. 6500円でデスクに新風! Thermalrightの小型液晶がヒット、背景にメモリ高騰? (2026年02月09日)
  2. ワコムが安い? 驚きの2025年を振り返り メモリ高騰におびえる2026年の「自作PC冬眠」と「次世代CPU」への期待 (2026年02月12日)
  3. キンタロー。も驚くほぼ「入力ゼロ」の“次世代”確定申告 2026年の弥生は3つのAI活用とデスクトップ製品強化を両輪に (2026年02月12日)
  4. 新ARグラス「XREAL 1S」を試す 解像度と輝度が向上、BOSEサウンドで没入感アップ “3D変換”も大きな魅力 (2026年02月10日)
  5. 元Appleのジョナサン・アイブが手掛けるフェラーリ初EVの内装デザイン公開 物理ボタンとデジタルの融合 (2026年02月10日)
  6. マウス社長が3日間“フル参戦”した理由とは? 大阪・梅田のど真ん中で起きた“eスポーツ×地域振興”の化学反応 (2026年02月11日)
  7. アイ・オー、拡張ドック機能を備えたType-C接続対応の27型4K液晶ディスプレイ (2026年02月12日)
  8. ASRock、“CPU起動トラブルを解決”するSocket AM5マザー用のβ版BIOSを公開 (2026年02月10日)
  9. 「雲」から降りてきたAIは「パーソナル」な存在になれるのか――開催から1カ月経過した「CES 2026」を振り返る (2026年02月12日)
  10. 手のひらサイズの小型PCがお得に! GEEKOMが「冬セール」を開催中 (2026年02月12日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年