SSD市場の主役へと躍り出るか?――「Samsung SSD 840 PRO/840」徹底検証Serial ATA 6Gbpsの限界へ(5/5 ページ)

» 2012年11月06日 13時15分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]
前のページへ 1|2|3|4|5       
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

SSD市場の主役に躍り出たSSD 840 PRO、SSD 840はライトユース向け

 SSD 840 PROとSSD 840は9月24日に発表されたが、日本では10月24日に代理店のITGマーケティングを通じて販売が始まった。250Gバイトクラスのモデルにおける実売価格は、SSD 840 PROベーシックキットで2万2000円前後、SSD 840ベーシックキットで1万6000円前後となっている。SSD 840シリーズに関しては、7ミリ厚/9ミリ厚スペーサーや2.5インチ/3.5インチ用マウンタ、SATA/USB変換ケーブルなどが付属するオールインワンキットも1万8000円前後で販売中だ。

 SSD 840 PROの性能は、SSD 830の正統進化といってよいだろう。今回比較用に使ったCrucial RealSSD C300は、Serial ATA 6Gbpsに対応した初のSSDである。そして、このSSD 840 PROは、おそらくだが、Serial ATA 6Gbps対応としては最後の世代になるだろう。

 Serial ATA 6Gbpsの理論データ転送速度は600Mバイト/秒で、プロトコルオーバーヘッドを考慮すると550Mバイト/秒前後が限界だ。シーケンシャルリードはすでに前の世代でこれにあと一歩というところまできていた。

 残るはシーケンシャルライト性能とランダムのリード/ライト性能をどこまで高められるかということがこの世代の課題といえたが、SSD 840 PROはそれを見事にクリアし、PCMark VantageでC300の1.5倍という高スコアをマークし、最新世代の威力を見せつけている。利便性の高いユーティリティが付属していることや省電力も魅力で、しばらくはSSD市場の主役を務める存在になりそうだ。

 一方、SSD 840は、SSD 840 PROに迫るスコアを見せる部分がありつつも、一部テスト項目で振るわない面があり、総合的には先代のSSD 830と互角か、少し見劣るかもしれない。スコアがいまひとつ出ない部分がシーケンシャルライト中心の処理だけでなくリード中心の処理でも発生していることから、おそらくランダムアクセスが集中する場面があまり得意でないと思われる。これまで高速なSSDを乗り継いできたようなパフォーマンス志向のユーザーには物足りないだろう。

 もっとも、SSD 840がターゲットとして想定しているのはあくまでもメインストリームユーザーだ。HDDからの乗り換え目的や、ライトユースPC向けのSSDとしては十分な性能を備えている。SSD 830の後継ということを強く意識せず、位置付けや価格を考えれば妥当なところだ。

 ベーシックキットの場合、秋葉原などでは先代のSSD 830がかなり低価格で販売されている。現状ではSSD 840の実売価格を見てもあまり安いと感じないのが正直なところだが、終息する製品と比べてしまえば、当面多少の割高感があるのは仕方ない。

 それでも、オールインワンキットの上乗せは1500円程度と安く、HDDからの乗り換え目的など、キットの付属品を必要としているユーザーには魅力的な価格設定だ。また、ファームウェアのアップデートなどが行えるユーティリティやデータ移行ソフトが使える点も、そういうユーザー向けには、より強調できるストロングポイントといえる。

ファームウェアのアップデートやSecure EraseがWindows上から行なえるユーティリティ「Magician」が使えるのもSamsung SSDの魅力だ(画面=左)。シンプルなインタフェースで使いやすいデータ移行ソフト「Samsung Data Migration」(画面はβ版)も付属する(画面=右)

前のページへ 1|2|3|4|5       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年08月22日 更新
  1. 文字起こしと要約がずっと無料のAIボイスレコーダー「Comu Action Pro」発売 9月20日まで2万9800円 (2026年08月20日)
  2. 総メモリ748GB、AI性能20PFLOPS! デルがGB300搭載のワークステーション「Dell Pro Max with GB300」を発売 (2026年08月20日)
  3. 全部入りの「Rokid」か、特化型の「Even G2」「Ray-Ban Meta」か? 注目スマートグラス3製品を徹底比較 (2026年08月21日)
  4. “23万円台の最新Let's note”を自らの手で組み上げる! パナソニック コネクト「手づくりレッツノート工房2026」体験記 (2026年08月21日)
  5. ゼンハイザーがaptX Adaptiveをサポートし、ユーザー自身でバッテリー交換も可能になった高性能ワイヤレスイヤフォン「MOMENTUM True Wireless 5」 (2026年08月20日)
  6. 上下2画面で21型相当の圧倒的作業領域! 実売約7万円で手に入るサンコーの2画面モバイルディスプレイを試す (2026年08月20日)
  7. ビジネスシーンにもなじむチタンボディー! 本格ランウォッチ「Amazfit Cheetah 2 Pro」を日常使いしてみた (2026年08月19日)
  8. EIZO、航空管制業務用の32型4K液晶ディスプレイ (2026年08月21日)
  9. パワフルな吸引力で室内の細かなゴミを掃除したい人に適した「シャーク EVOPOWER DX WV515JOR」がセールで34%オフの1万9591円に (2026年08月21日)
  10. ロジクールのワイヤレストラックボールマウス「MX ERGO S」がセールで18%オフの1万6091円に (2026年08月21日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー