PadFone 2用は、上部にSIMカードスロットがある。スロット部に小さな穴があるので、本体に付属するピン、あるいは細い針金を差し入れると、SIMトレーが出てくる。台紙から切り離したMicro SIMカードをそこへ乗せ、本体に戻せば装着は完了だ。
電源を入れると、ロック画面や通知パネルに通信事業者名が表示される。NTTドコモとそのMVNOの場合は「NTT DOCOMO|NTT DOCOMO」と表示されれば、SIMカードが正常に認識されたことを示す。音声通話が可能な契約、SIMカードサービスの場合はこの時点で通話の発着信が可能になる。
正常にSIMカードを認識すれば、通知パネル/時刻表示の下に通信事業者名とSIMカードキャリア名が表示される。ドコモとそのMVNOであれば「NTT DOCOMO|NTT DOCOMO」と表示されればOKだデータ通信を行う場合はもう1作業が必要。NTTドコモのSIMカードを用いる場合は、ひとまずmopera UのAPN設定がプリセットされている。ISPとしてmopera Uを契約済みならば、設定なしでインターネット接続が可能だ。一方、NTTドコモ契約のSIMカードでmopera U以外のISPを使う場合、あるいはMVNOサービスを使う場合は、別途「APN」の設定を行う。APNとはAccess Point Nameの略で、スマートデバイスから携帯電話ネットワークに接続してデータ通信を行う際に必要な設定項目のことである。
APN設定は、設定→無線とネットワーク→その他→モバイルネットワーク→アクセスポイント名をたどると設定できる。新規のAPN設定はサブメニューの「新しいAPN」より入力する。契約したSIMカードサービスのパッケージやSIMカードの台紙に記載されている文字列を入力していこう(サービスにより、APNの文字列はそれぞれ異なる)。
基本的に入力が必要なのはAPN、ユーザー名、パスワードの3点だ。“名前”の欄は自分で分かりやすい任意の文字列でよく、特にパッケージや台紙に記述がなければ、その他の項目は未設定のままで構わない。入力→保存を行ったら設定は完了。上部のデータ通信アイコンより接続できたかどうかチェックしよう。


NTTドコモのデータ通信契約SIMカードを差すと、mopera U用の接続設定がプリセットされていた。mopera Uを契約していればそのまま通信が可能。mopera U以外のISPやMVNOサービスを利用する場合は、APN設定を手動で追加する。APN文字列は購入したSIMカード製品のパッケージや台紙などに記述されている「SIMロックフリー機器」はSIMカードを別途入手するという点で、これまでの通信事業者契約のスマートフォンとは異なる購入/入手/契約方法となるため、仕組みや購入方法が少し分かりにくいかもしれない。ただ、PC USERの読者であれば「通信機能内蔵のノートPC」を購入する場合と同じ──と考えると、別に何のことはない。例えば、PC本体は●●社製(ASUS製、ソニー製など)として単体購入し、通信環境は自分好みのサービス(例えばプロバイダや光ファイバー回線など)を選ぶと思う。ごく普通の行為だ。
こちら、携帯電話においても海外の一部(香港など)ではあたり前のことでもあるのだが……やはり、これまで日本では難しかった「好みの機器で望む通信サービスを選べる」のがSIMロックフリー端末の魅力で、PadFone 2の独特な「スマホ/タブレットの変形スタイル」もより生きてくる。もう1つの注目SIMロックフリー機器「Nexus 7 SIMロックフリー版」とともに、日本でもSIMロックフリー端末がもっと盛り上がってくることを期待したい。
ASUS、「Nexus 7」にSIMロックフリーのモバイル通信対応モデルを追加
「伝説を作る画期的な製品」――タブレットにもなるスマホ「PadFone 2」説明会
SIMフリーで日本上陸:合体してタブレットに変身するスマホ――「PadFone 2」を写真と動画でチェック
SIMロックフリーで発売:ASUS、“合体”してタブレットにもなるAndroidスマートフォン「PadFone 2」の国内販売を開始
BIGLOBE LTE、料金そのまま「3枚のXi対応SIM」を同時利用できるオプションプラン
BIGLOBE LTE・3Gと「Nexus 7」3G対応モデルをセットで提供
次世代PCデータ通信特集
注目タブレットデバイス情報はここから:タブレット USER
ドコモ、「Xi」エリア拡充計画を急加速──「ヘビーユーザーこそXiを」の狙いCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.