“Retina超え”Androidタブレットの真価を問う――「Nexus 10」徹底攻略(後編)Nexus 7やライバル機と比較(3/3 ページ)

» 2013年04月03日 17時45分 公開
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パフォーマンスはNexus 7とどれくらい違うのか?

 それでは、Nexus 10の性能を実際にテストしていこう。基本スペックをおさらいすると、SoC(System On Chip)には、Samsung Electronics製のExynos 5250(1.7GHz)を採用。ARM系CPUで最新のCortex A15をデュアルコアで搭載し、クアッドコアのGPU(Mali T604 MP4)を統合している。メインメモリは2Gバイト、ストレージは16Gバイトもしくは32Gバイトだ。

 今回は16Gバイトモデルをテストした。ベンチマークテストのソフトウェアは、Quadrant Professional Edition 2.1.1とAnTuTuベンチマーク v3.2.1を実施した。比較対象として、7型モデルのNexus 7、Android 4.xベースのAmazon独自タブレット「Kindle Fire HD 8.9」(OMAP4470/デュアルコア/1.5GHz)、富士通の10.1型Androidタブレット「ARROWS Tab Wi-Fi FAR70B」(Tegra 3 AP37/クアッドコア/1.7GHz)もスコアを併記している。

Quadrant Professional Edition 2.1.1のスコア(グラフ=左)。AnTuTuベンチマーク v3.2.1のスコア(グラフ=右)

 テスト結果は、Kindle Fire HD 8.9やARROWS Tab Wi-Fi FAR70Bを圧倒するハイスコアだ。クアッドコアのTegra 3を搭載したNexus 7に比べると、どちらのテストもCPUスコアでは若干劣っているが、総合スコアでは勝っている。特にQuadrantのMemory、AnTuTuのRAM、GPUでは大きく上回った。

 バッテリーの駆動時間については、ディスプレイの輝度50%、Wi-Fiオン、Bluetoothオフ、音量52%の環境下で、MPEG-4 AVC/H.264(Baseline Profile)形式の1080p動画ファイルをリピート再生させてテストしたところ、満充電から残り15%になるまでに約8時間22分動作した。10型タブレットとしては、十分なバッテリー駆動時間だろう。

 一方、ボディの発熱は少し高めの印象だ。しばらく使い続けているとじんわり熱を感じることがある。特に電源ボタンの近くのゴム部分は熱くなり、室温23度の環境で表面温度が最大38度まで上昇した。もっとも、この部分以外はさほど温度が上がることもなく、横位置で手に持つ両端部分は最大で32度だった。

画像系アプリはサクサク動作

 プリインストールOSは、Android 4.2(Jelly Bean)を採用する。ソフトウェア環境はNexus 7と同様、OS標準機能とGoogleのサービスだけを搭載したシンプルな内容だ。

 OSの機能として、マルチユーザーログインに対応するのは見逃せない。ユーザーは最大8人まで作成でき、3人まで有効にすることが可能だ。それぞれのユーザーは独自のホーム画面、カウント、アプリなど、それぞれ個別のスペースを使うことができ、ロック解除の方法もそれぞれ指定できる。ディスプレイ設定にはスクリーンセーバー機能も用意されている。

ホーム画面には、Google Playのウィジェットが置かれているのみで、5画面中2画面しか使われていない(画像=左/中央)。Android 4.2ではロック画面にウィジェットを配置することも可能だ。プリインストールのアプリ一覧(画像=右)。Googleのサービスを利用するためのアプリのみの最小限の内容だ

ディスプレイに用意されているスクリーンセーバー機能では、端末内の写真をフォトフレームのように表示することも可能だ(画像=左/中央)。起動のタイミングに「ホルダー装着時」とあるが、Nexus 10用のホルダーが販売されていない点は残念(画像=右)

マルチユーザーログインに対応(画像=左)。同時有効ユーザーは3人までだ。それぞれのユーザーは独自のホーム画面、カウント、アプリなど、それぞれ個別のスペースを使うことができ、ロック解除の方法もそれぞれ指定できる(画像=中央/右)

 アプリの使用感はとてもよく、特に画像処理のパフォーマンスは特筆できる。例えば、4704×3136ドットと高画素の写真データを取り込んで表示する場合、リサイズ/サムネイル表示のパフォーマンス、拡大/縮小表示のレスポンス、いずれもKindle HD Fire 8.9ではかなりのモタつきを感じていたが、Nexus 10は実にサクサクとこなしてしまう。高解像度フォトビュワーとしての快適さは、現行のタブレットでトップクラスだろう。

高解像度フォトブラウズの快適さは、現行のタブレットとしてはトップクラスだろう。4704×3136ドットと高画素の写真データのサムネイル表示し、拡大/縮小の操作をしても待たされることがない(画像=左)。簡易フォトレタッチ機能も、サクサク使える(画像=右)

やみつきになるエンターテインメントタブレット

 Google Playでの販売価格は、16Gバイトモデルで3万6800円、32Gバイトモデルで4万4800円となっている。7型のNexus 7ほど圧倒的なコストパフォーマンスではないが、性能と機能はNexus 7よりも強力でぜいたくな仕様だ。特に2560×1600ドットという高解像度の10型ワイド液晶ディスプレイを搭載していることを考えれば、決して高くはない。

 最近はAndroidベースのタブレットも魅力的な製品が多く登場しているが、Nexus 10は現時点では業界トップとなる約300ppiの非常に高い画素密度により、1歩抜きん出たエンターテインメント体験ができるモデルといえる。内蔵ステレオスピーカーも高品位だ。

 Google PlayでのHD映画鑑賞や高解像度フォトビュワー、雑誌など細かい文字が多い電子書籍のリーダー、地図情報表示といった用途をメインに考えているならば、高画素密度の優位性を発揮できるタブレットとして検討に値する。

←・10型で“2560×1600”の怪物級タブレット――「Nexus 10」徹底攻略(前編)

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