「ThinkPad 8」──「とにかくハイスペック」が魅力、1920×1200液晶搭載8型Windowsタブレット最新タブレット速攻レビュー(2/2 ページ)

» 2014年01月29日 18時00分 公開
[岩城俊介(撮影:矢野渉),ITmedia]
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サイズ感チェック:持ちやすく扱いやすい薄型フラットボディ 少し重めだが、実利用時の差は感じないと思われる

photo  

 本体サイズは132.8(幅)×224.3(高さ)×8.8(厚さ)ミリ、重量は約430グラムとなる。

 131.6(幅)×215.6(高さ)×8.35(厚さ)ミリ/約350グラムのMiix 2 8、およびエイサー「Iconia W4」の約134.9(幅)×218.9(奥行き)×9.75〜10.75(高さ)ミリ/重量約415グラム、デル「Venue 8 Pro」の216(幅)×130(高さ)×8.9(厚さ)ミリ/重量約395グラムと比べると、値としては若干重い感じか。

 ただ、厚さ8.8ミリともっとも薄いMiix 2.8に次ぐ薄型のボディで、幅も手にした感覚もほぼ同等。立ったまま使用するシーンにも違和感なく使用できるはずだ。


8型Windows 8.1タブレットの主なスペック比較
製品名 ThinkPad 8 VivoTab Note 8 Iconia W4-820 dynabook Tab
VT484
Venue 8 Pro Miix 2 8
メーカー レノボ・ジャパン ASUS 日本エイサー 東芝 デル レノボ・ジャパン
OS 32ビット版 Windows 8.1 Pro 32ビット版 Windows 8.1 32ビット版 Windows 8.1 32ビット版
Windows 8.1
32ビット版 Windows 8.1 32ビット版 Windows 8.1
幅(縦位置) 132.8ミリ 133.8ミリ 134.9ミリ 135.9ミリ 130ミリ 131.6ミリ
高さ(縦位置) 224.3ミリ 220ミリ 218.9ミリ 213ミリ 216ミリ 215.6ミリ
厚さ(縦位置) 8.8ミリ 10.95ミリ 9.75〜10.75ミリ 10.7ミリ 8.9ミリ 8.35ミリ
重量 約430グラム 約380グラム 約415グラム 約445グラム 約395グラム 約350グラム
画面サイズ (アスペクト比) 8.3型ワイド (16:10) 8型ワイド (16:10) 8型ワイド (16:10) 8型ワイド (16:10) 8型ワイド (16:10) 8型ワイド (16:10)
タッチパネル 静電容量式 静電容量式 静電容量式 静電容量式 静電容量式 静電容量式
ペン入力 筆圧対応スタイラス 筆圧対応スタイラス(+2980円)
ディスプレイ解像度 (ppi) 1920×1200ドット (約272ppi) 1280×800ドット (約188ppi) 1280×800ドット (約188ppi) 1280×800ドット (約188ppi) 1280×800ドット (約188ppi) 1280×800ドット (約188ppi)
CPU(コア/スレッド) Atom Z3770 (4/4) Atom Z3740 (4/4) Atom Z3740 (4/4) Atom Z3740 (4/4) Atom Z3740D (4/4) Atom Z3740 (4/4)
CPU動作周波数 1.46GHz / 最大2.39GHz 1.33GHz / 最大1.86GHz 1.33GHz / 最大1.86GHz 1.33GHz / 最大1.86GHz 1.33GHz / 最大1.86GHz 1.33GHz / 最大1.86GHz
メモリ 2Gバイト(LPDDR3) 2Gバイト(LPDDR3) 2Gバイト(LPDDR3) 2Gバイト(LPDDR3) 2Gバイト(DDR3L-RS) 2Gバイト(LPDDR3)
ストレージ 128Gバイト/64Gバイト 64Gバイト 64Gバイト VT484/22K ・ VT484/23K :
32Gバイト
、VT484/26K : 64Gバイト
64Gバイト 64Gバイト
無線LAN 802.11a/b/g/n 802.11a/b/g/n 802.11a/b/g/n 802.11a/b/g/n 802.11a/b/g/n 802.11a/b/g/n
Bluetooth Bluetooth 4.0 Bluetooth 4.0 Bluetooth 4.0 Bluetooth 4.0 Bluetooth 4.0 Bluetooth 4.0
GPS 搭載 搭載 搭載
インカメラ 200万画素 126万画素 200万画素 200万画素 120万画素 200万画素
アウトカメラ 800万画素 500万画素 500万画素 800万画素 500万画素 500万画素
USB Micro USB 3.0 Micro USB 2.0 Micro USB 2.0 Micro USB 2.0 Micro USB 2.0 Micro USB 2.0
HDMI出力 Micro HDMI Micro HDMI Micro HDMI
メモリカードスロット microSDスロット microSDスロット microSDスロット microSDスロット microSDスロット microSDスロット
SIMカードスロット −(海外市場モデルにはLTEモデルあり) 3G/HSPA+対応Micro SIMスロット(+7854円)
バッテリー動作時間 約8時間 約11.8時間 約10時間 (Web閲覧)、 約8時間 (動画再生) 約11時間 約8時間 約10時間
カラーバリエーション ブラック ブラック ガンメタル ライトゴールド ブラック、レッド選択可 シルバー
Office 2013 (オプション) Home and Business W4-820/FP: Personal 、W4-820/FH: Home and Business VT484/22K: Personal、VT484/23K・ VT484/26K: Home and Business Personal、Home and Business選択可 59404411: Personal、59399891: Home and Business
実売価格 20BN001RJP: 6万9000円前後 、20BN002DJP: 5万9000円前後 、最小構成例:5万5000円前後 (8.1 + Office H&B) 4万9800円 W4-820/FP: 4万3000円前後、 W4-820/FH: 4万8000円前後 VT484/22K: 5万円台前半、 VT484/23K: 6万円前後、VT484/26K: 6万円台半ば Personal搭載: 3万9980円、Home and Business搭載: 4万1980円 59404411: 4万2800円前後、59399891: 4万7800円前後
発売日 2014年 1月31日 2014年 1月24日 (一部量販店限定販売) 2013年12月 中旬 2013年 11月22日 から順次 2013年 12月31日 2013年 12月6日

ペコンと追って即撮影、上質+機能的な純正カバーも用意

 ThinkPadシリーズは、多様なビジネスシーンに対応すべく純正オプション/周辺機器を豊富に用意するのも特徴。ThinkPad 8用にも独自の工夫を取り入れた「クイックショットカバー」のほか、ノングレア表面の保護フィルム、4方向プライバシーフィルター、ハードシェルタイプの「ThinkPad 8プロテクター」(2014年春投入予定)、本体と外付け液晶ディスプレイを接続するMicro HDMI→HDMIアダプタ(2014年春投入予定)、Micro HDMI→VGAアダプタ(2014年春投入予定)を用意する。

photophoto マグネットで本体と手軽に装着できる専用カバー「クイックショットカバー」を用意する。開くとあざやかなレッド、閉じるとブラック。質感も上々。ThinkPadロゴ入りだ
photophoto 角がパタンと折るとリアカメラのレンズが表れる(開いた部分も磁力で保持される)。システム復帰とカメラアプリが連動して起動するので、即座に撮影したいシーンに便利だ
photo ThinkPad Bluetoothワイヤレス・トラックポイント・キーボード

 また、Bluetooth接続型のトラックポイント付きキーボード「ThinkPad Bluetoothワイヤレス・トラックポイント・キーボード」およびスタンド付きの「ThinkPad Tablet 2 Bluetoothキーボード」も正式対応とし、純正アクセサリとして販売する。


(簡易版)実力テスト:ストレージ速度はそこそこ高速、パフォーマンスはBay Trail-T機相応

 普段レビュー記事で実施するベンチマークテストは後日行うとさせていただき、今回は簡易版としてWindowsエクスペリエンスインデックスの値とストレージ速度の結果のみを実施する。

 Windows エクスペリエンスインデックスの結果は、やはり上位のAtom Z3780を搭載するThinkPad 8のスコアが上だ。プロセッサスコアはMiix .8の6.3に対し、ThinkPad 8は6.8とかなりの差があった。

photophoto フリーソフト「WIN SCORE SHARE」で表示したWindowsエクスペリエンスインデックスの結果 左:ThinkPad 8/右:Miix 2 8
CrystalDiskMark 3.0.3のスコア

 CrystalDiskMarkによるストレージ性能は、シーケンシャルリードで122.4Mバイト/秒、512kバイトランダムリード116.8Mバイト/秒と、シーケンシャルリードで80M〜90Mバイト/秒ほどにとどまったMiix 2.8の64Gバイトストレージより若干高速なようだ。評価機は128GバイトのSanDisk「SEM128」を実装していた。実際の実際のWebサイト表示やWebサービスの利用を中心とした“ビュワー”用途において、気になるのもたつきはなく、至って普通にWindowsマシンとして使えるはずだ。


ベンチマークテストの概要

  • パフォーマンステスト
    • Windowsエクスペリエンスインデックス(PC総合評価)
    • Crystal Disk Mark 3.0.2(ストレージ性能評価)
    • PCMark 7 1.4.0(PC総合評価)→後日測定予定
    • 3DMark 1.1.0(3D性能評価)→後日測定予定
    • FINAL FANTASY XIV:新生エオルゼアベンチマーク キャラクター編(3D性能評価)→後日測定予定

※Windows 8.1の電源プランは「バランス」

  • バッテリー駆動時間テスト
    • BBench 1.01→後日測定予定

※電源プラン「バランス」+輝度40%固定+無線LAN接続+Bluetoothオン。BBench 1.01(海人氏・作)にて「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」と「10秒間隔でのキーストローク」、WebブラウザはInternet Explorer 11を指定し、タブブラウズはオフ。満充電の状態からバッテリー残量が残量5%で自動的に休止状態へ移行するまでの時間を計測


まとめ:ライバル機より「高精細でハイスペック」 横並びになりがちなWindows 8.1タブレットにおいて、パフォーマンスでアタマ1つ上回る印象

ThinkPad 8  

 BayTrail-T世代の8型Windowタブレットは、スペックや価格帯が横並びになる傾向があるが、他より軽量、デジタイザー搭載、SIMロックフリーモデルあり、DTCP-IP標準対応など、それぞれどこかに差別化ポイントがある。

 この点、ThinkPad 8は「8型Windowsタブレットとして、現時点最強」と言ってよい高いスペックを備えたのが大きな差別化ポイントだ。価格は確かに少々高いかもしれない。ただ、現時点ライバル機では選べない高精細ディスプレイと大容量(最大128Gバイト)ストレージ、シンプルにこの2つの特徴だけでもその分をプラスして余りある魅力がある。また、ドメイン参加やグループポリシーの設定などとともにオフィスネットワーク“にも”接続する使い方を想定するなら、ビジネス向けエディションのWindows 8.1 Proをしっかり選択できるのも本機を選ぶべき理由の1つに挙げられる。

 詳細パフォーマンステストは後日行う予定だが、Bay Trail-T+Windows 8.1搭載マシンは過去のベンチマークテストや実動作感から、価格帯から想像する以上のパフォーマンスを発揮する実力を持っている。本機はより上位のCPUを採用し、かつ前述した簡易テストの結果から、Miix 2 8を相応に上回る結果を示してくれると思われる。

 現在人気の8型Windowsタブに足りない要素=「それは高精細ディスプレイ搭載だ!」 と感じていた人とって、まさに待ち望んでいた仕様を備えた1台と言える。



ThnikPad 8シリーズのレビューまとめと5つ星でのオススメ度はこちらから!


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