もう知らないと乗り遅れる? 「VR(Virtual Reality)」の基礎知識:Oculus Rift、PlayStation VR、HTC Vive……(3/3 ページ)

» 2016年02月21日 06時00分 公開
[渡部晴人,ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

VRはこれからどうなっていくのか

 Cardboard、Gear VRなどスマートフォン用の簡易的なVR対応HMDは既に市販されており、誰でも買うことができます。CardboardはGoogleの発表によると、互換HMDを合わせて500万台以上が出荷され、対応アプリは2500万ダウンロードを超えたとのことです。

Cardboardの出荷数 Cardboardは既に500万台以上が出荷されています

 Oculus Rift、PlayStation VR、HTC Viveの3つについても、2016年に発売が予定されています。これら一般向けの高性能なVR対応HMD製品が続々と発売されることから、2016年は「VR元年」と呼ばれることが増えている状況です。

 Oculus Riftは、さらに性能を高めた製品版(CV1)が2016年1月に発表され、すぐに製品の予約も599米ドル(日本から購入する場合は税金・送料の関係で9万4600円)で始まりました。3月28日から予約購入者向けに出荷が開始される予定ですが、小売店での発売についてはまだ発表されていません。

 ハイエンド向けのHMDであるOculus Riftは、一般的な感覚からするととても高価なので、一般層まで急速に普及することはまずないでしょう。Oculus Riftを動作させられるPCは、NVIDIA GeForce GTX 970/AMD Radeon R9 290のGPUなどハイスペックが求められるため、PCも同時に用意するとなると、さらに倍以上の出費を覚悟する必要がありそうです。

Oculus Rift(CV1) ついに製品版となったOculus Rift(CV1)。Xbox Oneのコントローラーや、2本のゲームが付属します。画面解像度は2160×1200(片目1080×1200)、パネルは有機EL、リフレッシュレートは90Hz対応となりました。価格は599米ドルです

 HTC Viveは2月29日に予約開始の予定で、4月に発売される見込みですが、正式な発売日と価格は未発表です。こちらもハイスペックなことから、Oculus Riftに近い価格になると予想されます。

 PlayStation VRは2016年上期の発売予定ですが、発売日と価格はHTC Vive同様にまだ発表されていません。PlayStation VRは家庭用ゲーム機の周辺機器であることから、Oculus RiftやHTC Viveより安くなるという見方がされています。ただし、120Hzの有機ELパネルを搭載した高性能ディスプレイに加えて、各種センサーも搭載していると考えると、過度の安さを期待するのは禁物です。

PlayStation VR PlayStation VRはPS4の周辺機器なので、Oculus RiftやHTC Viveよりは安くなりそうですが……

 このようにVR対応HMDの性能と価格にかなりのバラつきがあることから、手軽さを求める一般の方はCardboardやGear VRを試し、家庭用ゲームを遊ぶ方はPlayStation VRを購入し、よりリッチな体験を求めるエンスージアスト層の方はOculus RiftやHTC Viveを自宅や常設展示スペース(イベント、ゲームセンターなど)で使うといった形に、すみ分けが進んでいくと予想されます。2016年現在のVRは、まさに群雄割拠といった状況です。

 今後のVR市場規模についてはさまざまな見方がありますが、急成長するという予測が目立ちます。例えば米Goldman Sachsのアナリストは、ハードウェアとソフトウェアの両市場を合わせて、2025年までに800億米ドル(日本円で約9兆円)規模になると予測しています。

 今回取り上げたのは主要な5製品ですが、それ以外にも多くのHMDやその他のVRデバイスが存在しています。次回からは5つのHMDのより深い話や、それ以外のデバイスについても紹介していく予定です。

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月26日 更新
  1. Anthropicが常時稼働するエージェント「Claude Duet」を発表/AMDとIntelが協業 PyTorchのx86 CPU最適化を「oneDNN」に一本化 (2026年10月25日)
  2. 「Galaxy Watch9」を1週間使って分かったこと Pixel Watchと比べた使い勝手は? (2026年10月23日)
  3. “置き場所に困る”大容量ポタ電の壁を打破! 冷蔵庫を3日動かすEcoFlow「DELTA Gen4」シリーズが日本上陸 (2026年10月23日)
  4. 定格1650Wの7.5万円電源&Noctuaファン採用の異常検知アダプターが登場! (2026年10月24日)
  5. 約22万円の新型「Mac mini」で初めてのローカルAI体験 ストレージの価格高騰対策にピッタリかも (2026年10月20日)
  6. エイサー、Ryzen 3/5を搭載したコンパクトデスクトップPC Amazon専売モデルも用意 (2026年10月23日)
  7. FCCLが「FMV Keyboard X」の一般販売を開始 ハイスペックマウス「FMV Mouse X」も同時発売 (2026年10月22日)
  8. 天空が12月25日に発売する「GPD WIN Max 3」国内正規版 実機に触れてきた (2026年10月23日)
  9. 折りたたみ型から薄型まで! スマホやタブレットで“本気”の文字入力に使える持ち運び用キーボードを選ぶコツ (2026年10月23日)
  10. 「iPhone Duo」を1週間使って分かった、全部盛りではない“上質さ” 心地いい開閉ヒンジの内部を見るために“非破壊検査”してみた (2026年10月21日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー