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「Surface Book」徹底検証――触れば分かる上質感は37万円の価値アリ?スペック外の魅力を求めて(7/7 ページ)

» 2016年03月17日 06時00分 公開
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性能、機能だけでない付加価値を求めたいユーザーに

 以上、Surface Bookを2回に渡ってレビューしてきた。独特の上質な仕上げを施したマグネシウム合金のボディーは「美しい」の一語に尽きる。クラムシェルノートPCスタイルとなり、タブレットのSurface Pro 4よりもマグネシウム合金の部分が増えたことで、華やかさ、上質感ともにグッと強調されている印象だ。

 独特の形状を持つダイナミックフルクロムヒンジは、音もなくスッと滑らかに動き、思い通りの位置に固定できる。マッスルワイヤーロックが外れる際のメカニカルな響きもまた心地よい。

 マグネシウム合金のボディーに整然と並べられたキートップの造形も実に上品で、そっと手で触れると、白色LEDのバックライトがキーの刻印を透過してふわっと光る……なんともラグジュアリーで、プレミアム感に浸れるPCだ。

 しかし、それだけに価格も特別だ。今回評価機として試用した最上位モデルは37万2384円。dGPUを搭載しない最も安価なエントリーモデルでさえも22万1184円(いずれも税込)と、かなり高価格設定と言える。

 確かに、クリエイティブの分野で実績があるNVIDIA GPUを搭載しているモデルは性能や信頼性で優位がある。そして、美しい液晶ディスプレイ、使いやすいキーボードを備え、SDメモリーカードスロットはUHS-II対応だ。さらに書き味のよいSurfaceペンが付属し、クリップボードモード、キャンバスモードでも使えるという柔軟性もある。USB Type-Cポートがない点が残念に思えるくらいであり、高価な価格設定にも説得力がないわけではない。

 ノートPCや2in1デバイスを道具としてのみ必要としているユーザーには、それでも対価に見合う製品とは言い難いかもしれないが、「だとしても欲しい」と思える魅力もある。性能、機能の裏付けに加えて、理屈ではない部分で、視覚、聴覚、触覚……そんな感性を刺激する付加価値を備えていることが、Surface Bookの大きな強みだ。道具に対して、そういう部分も含めて求めたい高感度なユーザーが買うべき製品だろう。

Surface Book

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