「スマートスピーカーはテレビの音に反応する」のを逆手に取り、米Burger Kingが製品の宣伝を行って炎上したのも有名な事件だ(米The Vergeの報道)。
これはCMの中で店員の格好をした役者が「OK Google、Whopperって何?」と問いかけたことで、テレビの前に置かれたGoogle Homeが一斉に起動し、Wikipediaに書かれた同社の主力商品「Whopper Burger」についての紹介を一斉に読み上げ始めたというもの。
つまりGoogle Homeに説明を読み上げさせることで製品の認知度向上を図るという手の込んだキャンペーンだったわけだが、このCMが放映される直前、何者かがWikipedia上のWhopperについての紹介文を書き換え、製品について詳しく読み上げられるよう改変していたことが発覚した。
事件を受けてWikipediaは編集前の状態に戻されて書き換えができない「半保護」の状態になり、さらにGoogle Homeは間もなくこのCMの音声で反応しないよう対策を取るなど、同社は各方面に敵を作る結果になってしまった。
ちなみに元動画は既に削除されているが、これらのCMとともにGoogle Homeが反応する様子を収めた動画はYouTubeに多数掲載されており、本稿執筆にあたって音量を上げてそれらを再生したところ、「OK Google」のフレーズに対してGoogle Homeが実際に反応することを確認した。
社会実験としては確かに面白いが、今同じことを日本でやれば炎上は確実だろう。
スマートスピーカーは一般的にウェイクワードがないと反応しないよう設計されているが、何のきっかけか、そのウェイクワードなしで起動し、操作を実行する可能性はゼロではないようだ。
独ハンブルグで起こったのが、持ち主が不在にしている深夜にAmazon Echoが大音量で音楽を流し始めたという事件(米Business Insiderの報道)。
突然の大音量にたたき起こされた近所の人々が押し掛けたものの、当人は不在で部屋の鍵は閉まったまま。人々に呼ばれた警察が鍵を壊して室内に入り、Amazon Echoの電源を抜くことで騒ぎは収まったが、原因は不明だ。また、持ち主は高額な鍵の交換費用を支払わなくてはいけなくなったとのこと。
果たして音声コマンドによる誤動作だったのか、それ以外の理由によるものだったのか、最終的には不明なままとなったようだが、この件について問い合わせを受けたAmazonのサポートは「室外のノイズに反応した可能性」を指摘したのだとか。
つい先日、中国浙江大学の研究者らが、超音波を用いて音声アシスタントをコントロールできるという研究結果を発表しており、これと合わせて考えるとあり得ない話ではなさそうだ。
つづく。
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