ウィルコムら4社開発の「ポケットカルテ」がMCPC award 2009大賞にノミネート

» 2009年03月03日 17時26分 公開
[平賀洋一,ITmedia]
photo ポケットカルテのイメージ概要

 ウィルコムは3月3日、同社と日本サスティナブル・コミュニティ・センターのどこカル.ネットプロジェクト、アピウス、メディカルコミュニケーションが共同開発した「ポケットカルテ」が、MCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)が主催する「MCPC award 2009」のグランプリ(大賞)および総務大臣賞候補にノミネートされたと発表した。

 ポケットカルテは、ウィルコムのPHS端末や携帯電話からアクセスできる電子カルテ情報サービス。ユーザーは場所や時間を問わず自身の健康情報を見ることができ、日ごろの健康管理に役立てることができる。医療機関にとっては患者の病歴を容易かつ正確に把握できるほか、救急現場では迅速な現場処置も可能になるという。また、蓄積された健康情報を統計的に分析することで、医学の発展にも貢献できるとしている。

 モバイル版では現在、特定健診結果の管理、紹介状(診療情報提供書)の管理といった機能を提供しているが、今後は薬の服用管理や検索機能をモバイルからも利用できるようにするほか、アピウス製の電子カルテ「エクリュ」への対応により全国100以上の医療機関での電子カルテ情報をポケットカルテを通じてユーザー自身が管理することも可能になるという。

 なおポケットカルテは、正式サービスを開始した2008年10月1日から4カ月間(1月末時点)で、1万ユーザーを突破している。MCPC award 2009のグランプリ(大賞)と総務大臣賞候補は3月19日の表彰式で決定、発表される。

「D4」を使ったトレーサビリティシステムもノミネート

photo “バーコード読取型トレーサビリティ・モバイルシステム”「アビリティ」のイメージ概要

 またウィルコムは、同社のWindows OS搭載のUltra Mobile「WILLCOM D4」を活用したヤマサキの“バーコード読取型トレーサビリティ・モバイルシステム”「アビリティ」(ほか計3件)もMCPC award 2009のグランプリ(大賞)および総務大臣賞候補にノミネートされたことを発表した。

 アビリティは、D4と米Koamtac製の小型ワイヤレスバーコードリーダー「KDC200」を組み合わせたシステム。倉庫在庫の入出庫における作業効率のアップと人的ミスを防止するため、倉庫内を自由に持ち歩くことができ、かつ大きな画面と簡単な入力方法が可能な方法として開発された。

 移動時の操作はタッチパネル対応の5インチワイドディスプレイを利用。D4とバーコードリーダーはBluetoothで接続しているほか、管理システム用のサーバとは無線LAN、敷地外の倉庫とはPHSと3つの通信機能をフルに活用した。

 またヤマサキでは、店頭営業情報管理システム「SAMS」のモバイル版としてウィルコムのシャープ製スマートフォン「Advanced/W-ZERO3[es]」を導入しており、アビリティとともにMCPC award 2009へノミネートされている。

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