タニコーなど3社、iPod touchで注文する居酒屋・レストラン向けセルフオーダーシステムを開発・販売

» 2009年10月28日 12時01分 公開
[房野麻子,ITmedia]

 業務用厨房機器最大手のタニコーと素材・特許開発のファインフーズ、iPod・iPhoneのアクセサリーメーカーであるフォーカルポイントコンピュータの3社は、iPod touchを使って来店客が直接、飲食をオーダーする居酒屋・レストラン向けのセルフオーダーシステムを開発・販売する。

 このセルフオーダーシステムでは、来店客が入り口のカウンターでiPod touchを受け取って着席し、来店客自身がiPod touchで注文を行う。注文は無線でキッチンに伝わるとともにレジにもデータが送られ、帰る際にはiPod touchをレジに持っていき精算するという流れになる。iPod touchの初期画面をタッチすると、音声で「いらっしゃいませ。ご来店ありがとうございます」と話し出し、オーダーを入力すると音声で確認。しばらくオーダーがない場合には、追加オーダーを音声で尋ねる。

Photo タニコーがオーダーシステム「ITOS」を開発。App StoreでiPhone向けのデモアプリを公開している

 セルフオーダー端末のiPod touchは、落下時のショックや水による故障を防ぐため、フォーカルポイントコンピュータ製の特製カバーケースにを入れて使用。また、オプションで盗難防止用のアラームにも対応する。

 従来のセルフオーダー端末としては、各席に据え置きするタイプや、モバイル型などがあるが、据え置きタイプは導入時に高額のコストがかかり、モバイル型は1台あたりの単価が高額という課題があった。

 開発されたセルフオーダーシステムは、現状のレジスターやPOSシステムを一切変更する必要がなく、導入費用は、iPod touch、カウンター側のノート型Mac、ソフトウェア、月々の管理費のみで、コストは現行のセルフオーダーシステムの5分の1程度に抑えられるとしている。メニューに変更があった場合は、本部から一括でiPod touchのメニュー更新が可能。また、メニュー表や受注伝票が必要ないので完全なペーパーレス化を実現し、接客係の負担や人件費の軽減も期待できるという。

 今後は、レンタルビデオ店のカウンターに設置して、iPod touchで目的のDVDを並ばずにレンタルできるシステムや、ファストフード店での混雑回避対策、デパートでのコンシェルジュサービスなどで同様のシステムを販売していくとしている。

関連キーワード

iPod touch | iPhone | 飲食店 | Mac | ペーパーレス化 | POS


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2024年