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» 2015年01月21日 18時55分 UPDATE

スマホ時代に誕生した“新世代ケータイ”――シャープが「AQUOS K」を投入する狙い (1/2)

ここ最近のケータイ(フィーチャーフォン)は、大きな進化が乏しかったが、シャープが投入する「AQUOS K」は、スマホ並みのハードを取り入れた新世代のケータイだ。シャープはどのような狙いでAQUOS Kを投入するのか。

[田中聡,ITmedia]

 KDDIが1月19日に発表した春モデルの中で、ひときわ大きな注目を集めているが、シャープが開発したAndroid搭載ケータイ「AQUOS K SHF31」だ。

 折りたたみ式のボディに十字キーとダイヤルキーを搭載した外観はケータイそのものだが、国内のフィーチャーフォンでは初めてLTEに対応してテザリングも可能。クアッドコアCPUや、AQUOSスマホと同等の有効約1310万画素CMOSカメラを搭載するなど、シャープがスマートフォンで培った技術をふんだんに取り入れている。

photophoto 「AQUOS K」
photo 十字キーやダイヤルキーを搭載している。テザリング用のキーも右下に設けた

 シャープはどのような狙いでAQUOS Kを開発したのだろうか。1月21日に説明会を開き、常務執行役員 通信システム事業統轄 兼 通信システム事業本部長の長谷川祥典氏と、通信システム事業本部 グローバル商品企画センター 戦略企画部 部長の中田尋経氏が、その詳細を明かした。

今後すべてのケータイを新世代に変える

photo シャープの長谷川氏

 2014年9月時点におけるMM総研の調べによると、日本の携帯電話の契約数はスマートフォンが6248万件、ケータイが6176万件で、いまだにケータイの契約数が約半数を占めている。また、ケータイの出荷台数は年間1000万台程度を維持して下げ止まり傾向にある中で、モバイルの技術革新はスマートフォンに集中しているのが現状だ。長谷川氏は「本当にこのままでいいのか? という疑問を抱いていた」と話す。

 シャープは1999年には初のカラー液晶搭載ケータイ、2000年には初のカメラ付きケータイ、2006年〜2007年にはワンセグ視聴に適したサイクロイドスタイルのケータイを投入するなど、「ケータイのエンターテインメント化を進めてきた」と長谷川氏は振り返る。

 そして2015年は、シャープがデジタル携帯電話に参入してから、ちょうど20年目となる。「最先端のモバイル体験を提供することで時代をリードしてきた当社が今、成すべきことは何か? 新しい時代に合わせ、ケータイをスマートに生まれ変わらせることだと思う」(長谷川氏)という思いから誕生したのが、AQUOS Kだ。ターゲットはずばりフィーチャーフォンユーザーで、30〜50代の層を狙う。

photophotophoto
photophotophoto シャープが過去に開発したケータイ。その数は200機種を超える

 AQUOS Kの「K」が意味するのは「ケータイ(Ketai)」で、「ケータイをカタカナの『ケー』からアルファベットの『K』に置き換えることで、時代を変えていきたいという思いを込めた」と長谷川氏は説明する。いわゆる“ガラケー”から新しいケータイを作っていく構えだ。また同氏は、今後シャープが提供するフィーチャーフォンは、AQUOS Kと同様の新世代のもの(いわゆる“ガラホ”)にしていくことも明かした。シャープはドコモやソフトバンク向けにもフィーチャーフォンを供給しているが、それらも今後はAQUOS Kに近い仕様になることが予想される。AQUOS KはVoLTEには対応しないが、「今後はそういう展開もあるだろうと考えている」(長谷川氏)とした。

photophoto 携帯電話ユーザーの約半数がフィーチャーフォンを使っている(写真=左)。ケータイは今後も約1000万台が出荷される見込み(写真=右)
photophoto 業界の技術革新はスマートフォンに集中している(写真=左)。シャープはそれぞれの時代で最先端のケータイを開発してきた(写真=右)
photophoto これまでケータイで培った技術は継承し、新しいケータイを創造していく(写真=左)。今後すべてのケータイをAQUOS Kのような新世代ケータイに変えていく(写真=右)

ケータイユーザーはリテラシーが低いわけではない

photo シャープの中田氏

 中田氏は、ケータイユーザーが必ずしも「リテラシーが低い」「やがてスマホ移る」「現状に満足している」わけではないと訴える。

 「私の周りにもケータイを使っている方はたくさんいらっしゃるが、それらの方々は本当にリテラシーが低いのか? 例えばお正月は年賀状を自分のPCで刷って住所録も作る。趣味の写真をインターネットでシェアする、旅行に行くときは自分で調べて計画書を作る――。こういった方がたくさんいらっしゃる。ケータイを使っている方がリテラシーが低いかというと、決してそうではない」(中田氏)

 シャープがケータイユーザー5000人に対して調査したところ、25%が次もケータイを使うと回答したという。そして20%はスマホとケータイで迷っていると答え、うち5%が次もケータイを使うとしたら、全体で約30%のケータイユーザーが、今後もケータイを使い続けることになる。

 しかし、ケータイではスマートフォンと同様のサービスは使えず、不便な思いをすることが多い。例えば、ケータイでメモを取って家のPCから検索をする、周りはケータイメールを使っておらずLINEを使っているので、トークだけLINEを使う、送られてきたURLを開けない――といった具合だ。「周りの環境の進化に、端末そのものがついて行かなくて困っているという声を多数いただいている」と中田氏は話す。

photophotophoto ケータイユーザーは低リテラシーとは限らない(写真=左)。今後もケータイを使い続ける人は一定数いる(写真=中)。現在のケータイの仕様に不満を抱いている人も多い(写真=右)
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