今更聞けない、SIMってなに?SIM通

» 2015年03月18日 11時00分 公開
[SIM通]
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 前回は格安SIMが安く提供できる理由をお話ししました。「料金が1/3なんて信じられない」と思われていた方、疑念を払拭出来ましたでしょうか?今回は基本中の基本、そもそもSIM(シム)って何?という疑問にお答えしたいと思います。

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SIMって何の略?

 一般的にSIMといえば「SIMカード」のことを差します。SIMは「Subscriber Identity Module」の頭文字で、日本語では「加入者識別モジュール」と呼ばれたりします。なお、当初はクレジットカードサイズでしたが、携帯電話の小型化に伴いSIMカードも小型化され、現在主流のマイクロSIMやナノSIMになりました。

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 クレジットカードサイズの台紙から切り離して使用します。(写真:Karl Baron

 キャリアによっては「UIM」や「USIM」と呼ぶこともありますが、基本的にSIMカードと同じと思って頂いて構いません。

SIMカードの目的は?

 SIMカードが登場する以前は、電話番号など使用者の情報は携帯電話本体に直接書き込まれていました。なので、別の携帯電話で自分の電話番号を使う場合は、都度キャリアショップで書き換えてもらう必要がありました。また、所有する携帯電話を別のネットワーク(キャリア)で利用することは不可能でした。

 日本ではそれでもあまり不便はありませんでしたが、国境が地続きのヨーロッパでは、異なる国(異なるキャリア)でも手持ちの携帯を使いたいという需要がありました。ローミング※はありましたが料金が高いので、現地のキャリアを使いたかったんですね。そこで、それまで独自だったネットワーク認証の仕組みを統一化し、携帯電話本体と切り離した仕組み、SIMが考え出されました。SIMは業界標準規格で、現在販売されている携帯電話ではSIMの使用が義務づけられています。

※ローミングとは携帯電話やPHS、またはインターネット接続サービス等において、利用者が契約しているエリア外であっても、事業者間の提携により提携先事業者のエリア内であれば、元の事業者と同様のサービスを受けられる事を言う。

 SIMには固有の番号と電話番号(その他諸々)が書き込まれており、この情報がキャリアの保有する情報と一致すると通信が可能になります。ユーザー認証に必要な情報が全てSIMカードに集約されていると考えてください。SIMのおかげで、同じ電話番号で複数の端末を使い分けたり、1台の端末でキャリアを切り替えて利用したりすることができます。また、端末とネットワークが切り離されることにより、端末の開発とネットワークのサービス競争が促進される副次的なメリットも期待されました。

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SIMを巡る理想と現実

 とはいえ、日本や米国など、キャリアが販売奨励金を支払い、端末代金を大幅に値引くことが通例となっている地域ではなかなか難しいのが現実。端末を安く販売した分、毎月の利用料金で元を取らないといけないので、容易にキャリアを乗り換えられては困ります。そこで「SIMロック」という鍵を、端末側にかけるようになりました。SIMロックのかかった端末は、別のキャリアのSIMを差しても動作しません。この縛りにより、各キャリアは自社が販売した端末から確実に利益を上げられるようにしたのです。

じゃあ格安SIMを使うにはどうしたら良いの?

 OCNやIIJ、ビッグローブや楽天など、現在多くの企業がMVNOに参入し、いわゆる「格安SIM」を販売しています。SIMロックが一般的な現在、端末とSIMの選択はどう考えたら良いのでしょうか。次回は格安SIMの選び方について、詳しく見ていきたいと思います。乞うご期待!

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