ASUS JAPANが2015年11月13日に発売した「ZenWatch 2」はAndroid Wear搭載のスマートウォッチで、Android端末とiPhoneなどのiOS端末(iOS8.2以降)でも利用できるとあり、注目を集めています。今回はそのiOS連携を中心にレビューしたいと思います。
iPhoneとのペアリングはGoogleのiOSアプリ「Android Wear」をダウンロードして行います。AndroidスマートフォンのASUS Zenfone 5などではASUSの独自アプリを使うことでZenWatch 2をカスタマイズしたり、文字盤を細かくデザインしたりできますが、iOS版のアプリではそういった機能が使えず一部機能のみ使用可能となっています。
ASUSの公式発表によると、以下4つの機能が利用できるとのこと。
iPhoneでZenWatch 2を利用する場合、具体的にどんなことができるのでしょうか。実際にZenWatch 2をiPhone 6s Plus(iOSのバージョンは9.1)と連携させて便利だった機能を紹介します。
ZenWatch 2の通知はバイブが振動してわかるようになっています。
「メール」や「LINE」ではメッセージの送信者と先頭の10文字程度がわかり、Twitter関連アプリ「Echofon」を使えばリプライで来たツイートやリツイートの内容を通知してくれます。同じように「Facebook Messenger」の通知もしっかり受信します。
「SmartNews」では号外の通知が届き、「Yahoo!リアルタイム検索」では話題のキーワードをプッシュ配信したりと、常に最新の情報が手元で受け取れるため、カバンやポケットなどからiPhoneを取り出すことが減りました。
ZenWatch 2に「OK google」と話しかけると音声入力画面に切り替わり、そのまま続けて調べたいキーワードを話すことで検索が可能となります。
例えば、「おすすめのクリスマスイルミネーション」と音声入力すると、すぐに“おすすめのクリスマスイルミネーション”とテキスト変換され、Googleの検索結果を表示します。
気になった検索結果をタップするとサイトのURLがiPhoneへ通知され、iPhoneですぐにサイトを開けます。入力するのが手間な長いキーワードを調べるときに重宝しそうです。また、検索キーワードに関連した画像が検索結果の背景に表示してくれるのも面白いポイント。通常のスマホ検索よりも気が利いているように思います。
他にも「OK Google」の機能は、Googleカレンダーに登録している予定を表示してくれたり、天気を表示してくれたりします。この使用感はAndroid端末で使っているのと同じ感覚ですが、利便性は圧倒的にZenWatch 2利用時に軍配があがります。
ちなみにAndroid OSの場合ですとメモ機能が便利。音声でメモしたい内容を話すとテキスト化して保存し、それをGmail宛に自動的に送信してくれます。iOSでは使用不可能なのが残念なところですが、今後対応してくれることに期待したいですね。
映画館など、通知による点灯がはばかれる場所で便利なのがシアターモードです。初期設定だとZenWatch 2は腕を傾けるとディスプレイが点灯。映画鑑賞中に腕を動かすだけでディスプレイが光ってしまうのは迷惑ですよね。
そんな時はシアターモードにすることで通知を受信せず、画面点灯もしなくなります。右側面の物理ボタン(クラウンボタン)を押せばすぐにシアターモードを解除できるので、映画鑑賞後はすぐにスイッチをONに。電源を落とさなくて済むのも便利なポイントです。
ZenWatch 2は旧型のZenWatchと違い、マグネット式の専用ケーブルで行います。
従来、USBケーブルを本体に挿してで充電を行っていましたが、マグネット式のケーブルになったことで、さらにラクにできるようになりました。充電端子部分は大変スリムなため、本体を装着した状態でもでき、約36分で約50%のバッテリー充電になるのだとか。
Android OSと違いiOSでは一部機能が使えないものの、ウェアラブル端末の持つ便利さを十分享受できていると思います。通知を振動にて知らせてくれるため、iPhoneで手帳型のケースを使っている人やiPhoneをバッグの中に入れて持ち歩いている人でも、ZenWatch 2があれば大事な通知を見逃すこともありません。あくまでスマホとの組み合わせでの使用となりますが、ウェアラブルデビューとしてもよさそうです。
(文:アスカ)
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