海外プリペイドSIM導入マニュアル――価格が高い? ちょっと不便な「トルコ・イスタンブール2016年」編空港のプリペイドSIMはちょっと高い(2/2 ページ)

» 2016年03月29日 11時00分 公開
[山根康宏ITmedia]
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 Turk Telekomのカウンターではまずパスポートを提示。その後契約書にサインをする。SIMカードは標準(Mini)、Micro、Nanoの3サイズ共用タイプなのでこちらの端末を渡せばそれに合わせて台紙からSIMをはずして装着してくれる。登録作業などはスタッフにやってもらうので、手渡すスマートフォンのメニューは英語にしておいたほうがよいだろう。スタッフがいくつか番号を発信し、作業が終わるとその場ですぐに回線が開通しておりデータ通信も可能、待ち時間はゼロだった。なお利用できるのは3G/2Gのみ。APN設定は単純で以下の通り。

  • APN:internet
  • ユーザー名:なし
  • パスワード:なし

 その後は空港のカフェで一服したあとに地下鉄で市内へ。なお地下鉄は駅やトンネルでは2Gの音声通話のみが利用でき、2Gと3Gのデータ通信は利用できない。また駅間は無電波状態になることも多く、地下鉄まわりのネットワークの整備状況は思わしくない。最近開通したばかりの地下鉄マルマライ線も状況は同じだ。

海外プリペイドSIM導入マニュアル「トルコ・イスタンブール2016年」編 Turk TelekomでSIMを購入。まだ所々にAveaの名前が見える。すぐに開通し使えたのはよかった
海外プリペイドSIM導入マニュアル「トルコ・イスタンブール2016年」編 地下鉄はデータ通信はできない模様。事業者表示はAveaのままだが滞在中にいつの間にかTurk Telekomに変わっていた

 市内では3G回線ながらも通信速度に特にストレスを感じることはなかった。通信速度を計測してみると下り上り共に1Mbps前後とやや物足りない。またテザリングも可能だったが、ノートPCを接続している時は頻繁に両者のWi-Fi接続が切れることもあった、利用はできるが何らかの制限が加えられているのかもしれない。

 ところでプリペイドSIMの残高確認は電話で「*123#」に発信すればよい。100リラで買ったこのプリペイドSIMの残高を確認すると、22リラと表示された。もしもこの22リラがチャージしなくてもいい金額なのならば、100リラではなく78リラで済んだはずだ。その差は約900円と無視できない。しかもTurk TelekomのWebを見ると4GBのデータ料金は39リラ。つまり100リラで買ったプリペイドSIMのうち、22リラが余り、39リラがデータ通信費、残りの39リラがSIM代金(あるいはSIM代金+店舗の手数料なり利益)となる計算だ。

 やはり空港では割高な料金でプリペイドSIMを売っているのだろうか? ところが次に市内に出てみると、そうでもないことが判明したのだった。

イスタンブール市内でTurkcellのSIMを買う

 地下鉄で約40分、イスタンブール旧市街地のアクサライ(Aksaray)駅に到着。ホテルに荷物を預け街中を探索してみた。すると商店の集まるエリアなどには必ず「TURKCELL」の看板を掲げた携帯電話ショップが連なっていた。いずれも端末やアクセサリー、プリペイドSIMなどを販売している独立系のショップだ。試しにいくつかの店をのぞいてみたが、英語が通じない店も多かった。またこの手の店でパスポートを見せるのは不安だ。

 もちろん正規のショップも見つかったので、迷わずそちらで買うことにした。店内に入りプリペイドSIMが欲しいと伝えると「2階に行ってくれ」といわれる。空港のVodafoneの店でも感じたのだが、トルコでは仕事が分業されており、自分の担当業務以外については我関知せず、ということなのかもしれない。

海外プリペイドSIM導入マニュアル「トルコ・イスタンブール2016年」編 市内にはTurkcellの看板を掲げた代理店が多数ある
海外プリペイドSIM導入マニュアル「トルコ・イスタンブール2016年」編 正規販売店でプリペイドSIMを購入

 すぐさま2階に上がるとプリペイドSIMの販売コーナーがあり、そこのスタッフは「パスポートを見せてください」とフレンドリーに対応してくれた。プリペイドSIMの価格は70リラ(約2680円)。空港とあまり変わらないが、恐らくこれに通話料なども入っているのだろう。ところが価格の内訳を聞くと「SIM代金のみで、利用分は別途チャージが必要」というではないか。空港のTurkcellの店では前述したように95リラで「データ3GB、SMS1000通、通話500分」。つまり空港の値段はそんなに高いものではなく、SIMそのものだけでも高いということのようなのだ。

 またSIMは買った直後は開通されておらず、1時間程度で開通後に残高を追加して初めて使えるようになるという。つまり街中でSIMが使えるまでしばらく待たねばならないということだ。これならば空港で買ったほうがその場ですぐに使える(実際は1時間くらい待つのだろうが)ので楽かもしれない。街中のほうが正しく購入できると考えたものの、実はそうでもなかったのだ。

 TurkcellのプリペイドSIMはスマートフォンに入れて電源を入れるとPIN番号を聞かれるので、SIMの台紙の裏側を削り記載されている番号を入力する。開通には1時間かかると言われたが、電源の入り切りを数回繰り返しているうち、10分ほどでアンテナマークが立ち回線が開通した。なおこの際、SMSによる開通通知などはないため、アンテナが立つのをひたすら待つしかないようだ。ここで再びTurkcellの店を訪問。今度は1階のカウンターで現金を渡して料金をチャージしてもらった。なおあらかじめTurkcellのWebページで250MBの料金だけは調べていたのだが、1GBなどのプランを店員に聞いても英語がうまく通じないようで会話は不成立。仕方なく15リラのみチャージした。

 なおここでもチャージ完了のSMSは届かず、自分で残高照会をして15リラが入っていることを確認。ところがAPNの設定が自動で「Internet」にされていたのか、チャージと共に少量のデータ通信を消費してしまった。ここで残高照会をすると「66.38KBの消費で100MBのデータ利用分の残りが99.7MB、残高は15リラ」と表示された。つまり15リラのチャージをするだけで100MBのボーナスが付いたようだ。これでは残高が少ないのでSMSで電話番号2222宛てに「YENI250MB」と本文を書いて送信。これで250MBを14リラで購入し、350MB分のデータ利用分を確保した。この250MB分についてはすぐにSMSで登録完了の連絡が来たので安心して使うことができた。なおAPN設定は以下の通り。

  • APN:internet
  • ユーザー名:なし
  • パスワード:なし
海外プリペイドSIM導入マニュアル「トルコ・イスタンブール2016年」編 SIMを買って開通を待って残高を入れる、とやや面倒
海外プリペイドSIM導入マニュアル「トルコ・イスタンブール2016年」編 15リラチャージで100MBがボーナス。250MBは14リラで購入

 なおこの250MBを購入するコマンドはたまたまネットで調べたもの。他の料金についてはTurkcellのトルコ語のページの解読ができず断念。結局SIMが70リラ、15リラチャージで85リラ、これでデータ利用分は350MB。空港で買えば95リラで3GBだ。もちろん250MB以外のデータ料金もあるだろうが、旅行者にとって分かりにくく、結局は空港で買うのがベターなのかもしれない。なおSIMのパッケージには「4G」の表示があるが4Gには接続できず。このあたりも店の方で特に説明がなく詳細は不明だ。

ルーターレンタルのほうがいい? 端末の利用制限もあり

 プリペイドSIMの初期金額が高いイスタンブール。数日の滞在ならSIM購入よりも日本でルーターのレンタルサービスを利用したほうがいいかもしれない。なおアタテュルク国際空港にはスマートフォンやルーターのレンタル業者もある。ルーターのレンタル料金は1日5.95ユーロ、約755円だ。仮に5日の滞在でも約3775円となり、プリペイドSIMを買うより安い。

 またトルコは海外から持ち込んだ端末を利用する場合に制限がある。トルコで販売されていないスマートフォンやルーターは、トルコで利用開始後120日以降は使えなくなるのだ。これは端末のIMEI番号で判断しており、トルコのプリペイドSIMを入れて使う場合にこの制限が適応される。日本など海外のSIMを入れた海外の端末をトルコでローミング利用する場合はこの制限には引っ掛からない。

 つまり半年後や1年後にトルコを再訪する際は、端末の登録を税務署などで行う必要がある。詳細についてTurkcellの店で確認したところ「次回来たときに店に来れば詳細を案内する」と言われたにとどまった。

 なおこの制限は以前は10日前後と短くそれよりも改善されてはいるが、いずれにせよ再度同じ端末を持ってトルコを訪問するときはプリペイドSIMが使えない、という問題が起きる可能性もある。エキゾチックな一面も持つイスタンブールの街中だが、現地のプリペイドSIMを使うのは一筋縄ではいかないようだ。

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空港 | 海外 | Vodafone | 通信事業者 | SIMカード


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