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» 2016年04月15日 14時40分 UPDATE

【注意】熊本県の地震を受けて「LINE Out」「Viber Out」が無料に――ただし発信は控えるべき

熊本県の地震発生を受けて、携帯電話と固定電話あてに電話をかけられる「LINE Out」が1回あたり10分まで、「Viber Out」が条件なしで無料化となった。ただし着信側は固定回線/携帯回線で受けるため、回線の混雑を助長してしまう。利用は極力控えたい。

[田中聡,ITmedia]

 LINEは4月15日、熊本県で発生した地震を受けて、「LINE」アプリから固定電話や携帯電話に電話をかけられる「LINE Out」にて、日本国内の番号への発信を、1回あたり最大10分を無料化した。同社はTwitterの公式アカウントで「家の電話やLINEでつながっていない方への安否確認にご活用ください」と呼びかけている。なお、LINE Outは当初の「LINE電話」からサービス名を変更している。

 大規模な災害が発生すると、被災地での電話の発着信が増えて回線が混雑し、電話がつながりにくくなる。LINE Outの無料化は、そうした事態に配慮した措置なのだろうが、むしろ回線の混雑を助長させてしまうので注意したい。

 というのも、LINE Out自体はパケット通信を利用したIP電話だが、携帯電話が着信する際は、携帯電話会社の音声網を経由する。つまりLINE Outから携帯電話に電話をかけると、発信はパケット通信で行うが、着信は携帯電話の音声通話と同様に(回線を占有する)「回線交換」で行う形となり、通信キャリアの音声回線に負荷を与えてしまう。通話をする人が増えるほど、回線をつなぐ交換機に負荷がかかり、その処理能力を超えると、通話をしにくい輻輳(ふくそう)と呼ばれる状態になってしまう。

LINE OutとViber Out LINE Out(旧LINE電話)の仕組み。IIJ(インターネットイニシアティブ)の公式ブログ「てくろぐ」で公開されている資料を引用

 無料とはいえ、LINE Outの利用は極力控え、通信キャリアが提供している「災害用伝言板」や、NTTが提供している「Web171」を利用するよう心掛けたい。また、同じLINEを利用するのなら、回線への負荷が小さい「トーク」のテキストメッセージを活用しよう。また、固定電話への発信も、回線に負荷を与えるため控えたい。

 LINE公式アカウントでは「先ほどご案内したLINE Outは回線に負荷が集中する恐れがあるため、緊急性が高い場合のみご利用いただくようご協力をお願いします」と補足している。しかし当初の無料化告知のツイートは、15日の14時48分時点で14万8446回リツイートされており、非常に多くのユーザーへ拡散されている。現在もリアルタイムで拡散が続いていることを考えると、このツイートは削除すべきではないだろうか。

 同様に、楽天が提供している通話サービス「Viber Out」も、地震発生を受けて、日本国内の番号への発信を無料にしている(終了時期は未定)。

 しかしViber Outも仕組みはLINE Outと同じため、携帯電話あてに発信をすると、通信キャリアの音声回線に負荷を与えてしまうので、利用は極力控えるようにしたい。Viber Japanの公式アカウントでは、無料化について告知してから、「Viber Outのサービスは、電話回線に負荷が集中する恐れがあるため、緊急性が高い場合のみご利用ください」と補足している。

 繰り返しとなるが、災害発生後に多くのユーザーが一斉に電話をかけると、電話回線へのアクセスが通信設備の許容量を超えてしまい、救急車や消防車、警察などへの緊急電話さえもつながりにくくなる恐れがあり、最悪の場合、人命にも関わりかねない。通話は極力控え、まずは災害用伝言板に登録し、連絡を取り合う場合はテキストメッセージを中心に活用したい。

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