中古iPhone7を実際に購入してみてわかった!失敗しないためのチェックポイントと心がまえITライフch

» 2017年04月12日 06時00分 公開
[ITライフch]
ITライフch
中古iPhone7を実際に購入してみてわかった!失敗しないためのチェックポイントと心がまえ

 iPhone 7/7plusが発売されてから、2017年3月16日で約半年が経ちました。

 2016年9月16日の発売日に購入した端末は「機種購入日から180日経過」したものになり、条件を満たしているキャリアモデルの端末はSIMロック解除が可能になります。

 iPhoneの最新モデル(iPhone 7/7plus)はApple Storeで最安でも7万円台弱と高価です。それを安く入手する方法のひとつとして「中古端末の購入」があります。では、中古端末にはどんなメリット、もしくはデメリットがあるのでしょうか?

 今回は、iPhone7(128GB、ブラック、auモデル)を購入した際に気をつけたことや、気づいたことをお伝えします。特に中古iPhoneを格安SIMとセットで検討してる方は参考にしてみてください。

auモデルのiPhone7を選んだワケ

 中古端末には大きく分けて2種類あります。キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)が販売するモデルとSIMフリーモデルです。

 Apple Storeなどで販売されるSIMフリーモデルは、国内のどの格安SIMも海外SIMも利用可能です。ただし使いやすい反面、中古市場にはなかなか出回らず、値下がりもしません。

 大手キャリアがそれぞれの通信プランとセットで販売しているのが、キャリア販売モデルです。実は、この中で格安SIMが利用できるのはドコモ販売モデルだけです。auモデルの場合は後述する「SIMロック解除」をしない限り、格安SIMを利用することができません。ソフトバンク販売モデルの場合、2017年3月現在利用できる格安SIMはありませんので、検討対象外とします。

 このようにキャリアごとに格安SIMへの対応が異なるため、中古市場でのiPhone価格を高額なものから並べると、基本的に下記の順となります。

SIMフリーモデル>ドコモモデル>auモデル

 今回はできるだけ安く入手することを第一として、auモデルの購入を検討することにしました。

確認必須!「ネットワーク利用制限」と「赤ロム保証」とは?

ネットワーク利用制限の確認ページ

 中古iPhone7を購入するにあたってのぞいたショップやサイトは、ヤフオク!、ソフマップ、ゲオモバイルなどです。実店舗はスタッフに直接相談できるので安心感がありますが、価格は高めの傾向がみられます。そこで、ネットオークションやオンラインショップで探すことに決めました。

 中古スマホを購入するとき「美品かどうか?」「欠けている付属品はないか?」などに気を取られがちですが、これだけではまったく不十分です!

 iPhoneに限らず、中古スマホ購入時には、絶対に確認しなければならないことがあります。それは「ネットワーク利用制限」です。この点については店舗スタッフの言葉を鵜呑みにしたり、販売サイトの記載を信用したりするのではなく、自分で必ずチェックしましょう。

 ネットワーク制限とは、大手キャリアが特定の端末に対して、モバイル通信の利用を制限することです。対象となるのは、持ち主が盗難されたと申告している端末や、割賦購入の代金が未払いになった端末などです。これら端末の固有の「製造番号(IMEI)」に対して制限をかけることができます。一度ネットワーク利用制限がかかると基本的に解除はされませんので、中古市場で購入する際は注意が必要です。

 中古ショップは、実店舗でもオンラインでも販売する端末のIMEIを記載しており、各キャリアが用意しているネットワーク利用制限の確認ページに入力すると制限の有無がチェックできます。判定結果には「◯」「△」「×」の3種類あり、一般的に債務残高がなければ◯となるのが普通です。△は割賦購入で債務残高が残っているケースが多いようです。×は制限がかかっていることを示し「赤ロム」「遠隔ロック端末」とも呼ばれます。

【各キャリアのネットワーク利用制限の確認ページ】

 △だけでなく◯の判定の場合でも、突然×に変更される可能性はゼロではありません。そのため、「赤ロム保証」「遠隔ロック保証」を掲げ、同等品への交換や返金が可能なショップで購入するのがおすすめです。

 オークションなど、個人間で売買する場合はもちろん保証はありません。じゅうぶんな注意が必要でしょう。

auモデルの運命を決める「SIMロック解除の可否判定」とは?

SIMロック解除の可否判定のページ

 探しているうちに、「美品」「欠品なし」「赤ロム保証あり」のiPhone7が見つかりました。

 ただし端末には「SIMロック」がかかっており、au以外の通信サービスが利用できません。ここでチェックしたいのが「SIMロック解除の可否判定」です。

 「SIMロック」とは、「他の通信会社の通信サービス(SIMカード)が使えないようにキャリアが制限すること」です。ドコモモデルのiPhoneなどでは、ドコモ以外にも、ドコモ回線を利用する格安SIMサービスが利用できます。けれども、auモデルはau以外使えないようにロックがかかっており、この場合は解除が必要です。

 実は3キャリアの中で、中古端末のSIMロックを解除できるのはauだけです。SIMロック解除は店頭のみの申込みで手数料が3,000円(税抜)かかります。ドコモやソフトバンクの場合は、最初の契約者しかSIMロック解除ができません。

 auの場合、解除に必要な条件は下記のとおりです。

  • ネットワーク利用制限が×でないこと
  • 機種購入日から181日目以降であること(機種購入日を含む)
  • SIMロック解除の可否判定の結果が◯であること

 180日経過していない場合は、判定結果が下記のように表示されます。

  • 判定結果  ×
  • SIMロック解除はまだお手続きできません。
  • 201◯/◯/◯以降に再度お手続きください。

 もし購入した端末がSIMロック解除可能になる前に、赤ロム化した場合、赤ロム保証で返金もしくは交換ができますが、交換・再購入した端末のSIMロック解除可能日がいつになるかはケースバイケースですので、まずはSIMロック解除が可能になるまで赤ロムにならないことを祈ることになります。

それでもauモデルのiPhone7にチャレンジする意味

イメージ

 auモデルとドコモモデルとのメリット・デメリットを整理しておきます。

【auモデルの場合】

●メリット

  • 比較的安価に購入できる可能性が高い
  • SIMロック解除後に「SIMフリー端末」になる可能性がある

●デメリット

  • SIMロック解除するまでは格安SIMが利用できない

【ドコモモデルの場合】

●メリット

  • SIMロック解除をしなくても豊富なドコモ回線の格安SIMがすぐに使える

●デメリット

  • auモデルと比べて、やや高価な場合が多い
  • 最初の契約者以外はSIMロック解除できない

 今回はあくまで「価格最優先」で検討していますが、au版の中古iPhone7を「SIMフリー端末にできる可能性」も大きなポイントになります。SIMフリー端末にできれば、海外旅行や出張の際に海外のSIMカードを利用できるので便利です。

いざ購入!〜中古iPhone7の購入が向いている人とは

イメージ

 チェックしたい項目をすべて確認した上で、赤ロムの無期限の保証あるオンラインストアで購入してみました。

 当初の予定通り、iPhone7(128GB、ブラック、auモデル)で価格は約6万円(税込)でした。

 Apple Storeでは同じ機種のSIMフリー版は9万504円(税込)ですから、3万円ほど安く購入できたことになります。

 手元に届いて開封したあとの流れは、次のとおり。

  • SIMロック解除が可能になるまで保管
  • SIMロック解除の可否判定が◯になったら、本人確認書類と手数料を持ってau窓口で解除
  • 解除後はSIMフリーiPhone7として格安SIMを利用

 もともと利用していたIIJmioライトスタートプランのSIMを利用し、iTunesに保存していた旧機種(iPhone5s)のデータを「復元」することで初期設定が完了しました。

 今回購入してみて、中古iPhoneの購入には「向き不向き」があると感じました。

●中古iPhoneの購入に向いている人

  • 値段重視
  • 中古が気にならない
  • 格安SIMをすでに利用している、もしくは検討している
  • au系ではなくドコモ系の格安SIM利用を検討している(※)
  • 手間を惜しまない:
    - 購入する際は、IMEIで「ネットワーク制限」「SIMロック解除日」の確認が必須
    - 赤ロム保証の用紙や必要情報を無くさずに保管
    - もしも赤ロムになったら交換手続きをする:返送やバックアップ、復元作業が発生
    - SIMロック解除手続き

※SIMロックを解除しても、その後にネットワーク利用制限かかった場合、au系の格安SIMだと利用制限されますが、ドコモ系だと制限されないため利用可能

 これらを行うことが難しいと感じるかたは、中古端末の購入には不向きと言えるでしょう。

中古iPhone7を買ってみて

 SIMロック解除後は、快適に利用できています。また、万一ネットワーク利用制限対象となった場合でも、ドコモ系格安SIMが使えるので満足しています。もっとも、iPhone7は人気の端末のため中古市場でも高額で、新品よりも3万円安く手に入れるのはかなり大変でした。

 今回は中古のiPhone7購入事例を紹介しましたが、基本的な考え方は中古端末購入全般に通じるものです。安くスマホを購入し、安く利用したいというかたは検討の際の参考にしてください。

この記事の執筆者

教えて!goo ITライフch編集部

教えて!goo ITライフch編集部

教えて!goo ITライフch編集部です。

スマートフォン、アプリの情報を中心に展開してきたgooスマホ部は、Q&Aサイト「教えて!goo」へ統合し、「教えて!goo ITライフch」として生まれ変わりました!スマートフォンだけでなくIT全般に関する情報を、これまで以上に分かりやすくお伝えしていきます。


基本情報から価格比較まで――格安SIMの情報はここでチェック!→「SIM LABO

格安SIM、SIMロックフリースマホのすべてが分かる

Copyright:(C) NTT Resonant Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月26日 更新
  1. 楽天モバイルのスマホが乗っ取られる事案 同社が回線停止や楽天ID/パスワード変更などを呼びかけ (2024年04月23日)
  2. シャープ、5月8日にスマートフォンAQUOSの新製品を発表 (2024年04月24日)
  3. スマホを携帯キャリアで買うのは損? 本体のみをお得に買う方法を解説 (2024年04月24日)
  4. Vポイントの疑問に回答 Tポイントが使えなくなる? ID連携をしないとどうなる? (2024年04月23日)
  5. 貼り付ければOK、配線不要の小型ドライブレコーダー発売 スマート感知センサーで自動録画 (2024年04月25日)
  6. 通信品質で楽天モバイルの評価が急上昇 Opensignalのネットワーク体感調査で最多タイの1位 (2024年04月25日)
  7. 中古スマホが突然使えなくなる事象を解消できる? 総務省が「ネットワーク利用制限」を原則禁止する方向で調整 (2024年04月25日)
  8. ドコモ、「Xperia 10 V」を5万8850円に値下げ 「iPhone 15(128GB)」の4.4万円割引が復活 (2024年04月25日)
  9. 「iPhone 15」シリーズの価格まとめ【2024年4月最新版】 ソフトバンクのiPhone 15(128GB)が“実質12円”、一括は楽天モバイルが最安 (2024年04月05日)
  10. スマートグラス「Rokid Max 2」発表 補正レンズなくても視度調節可能 タッチ操作のリモコン「Rokid Station 2」も (2024年04月25日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2024年