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» 2009年05月12日 18時00分 UPDATE

勝手にITちゃんモデル:“痛Netbook”にもできる「新生Mebius」を触ってみた (1/2)

シャープがほぼ1年ぶりにノートPCの新製品を投入する。光センサー液晶パッドの採用でNetbook市場へ切り込む「PC-NJ70A」の使い勝手を試した。

[ITmedia]
og_mebi_001.jpg PC-NJ70A

 シャープが約1年ぶりにノートPCの新製品を発売する。「新生Mebius」こと「PC-NJ70A」は、世界で初めて光センサー液晶技術を製品化した注目のモデルだ。さっそく光センサー液晶パッドの使い心地や外観などを写真でチェックしていこう。

 PC-NJ70Aのスペック表を眺めれば分かるとおり、Atom N270(1.6GHz)とIntel 945GSE Expressを組み合わせた基本アーキテクチャをはじめ、1Gバイトのメモリ(最大2Gバイト)や160GバイトのHDD、1024×600ドット表示の10.1型ワイド液晶は、昨今のノートPC市場を席巻してきたNetbookと呼ばれる製品の標準的な仕様だ。今回評価できたモデルが試作機だったためベンチマークテストは割愛したが、性能面でもほかのNetbookと大差はないと思われる。ただし、OSにはNebookで主流のWindows XP Home Editionではなく、Windows Vista Home Basic(SP1)が採用されており、操作感はやや重い印象だ。

※記事初出時、PC-NJ70Aの搭載OSについてWindows Vista Home Premiumと記述しておりましたが、正しくはHome Basicです。おわびして訂正いたします。

og_mebi_002.jpgog_mebi_003.jpg 10.1型(1024×600ドット表示)の液晶ディスプレイを搭載する(写真=左)。主要キーのピッチは約17.5ミリ、キーストロークは約2ミリ。ピッチに比較的余裕があり打ちやすい(写真=右)

og_mebi_004.jpgog_mebi_005.jpg 天板は光沢感があり、メビウスのロゴが大きく描かれている。素材は樹脂製だ。写真はブラックモデルで、ほかにホワイトもある(写真=左)。メモリやHDDなどへは底面のカバーを外すだけでアクセスできる。SO-DIMMメモリスロットは2基で、標準構成で1基が空きとなっている(写真=右) ※おわびと訂正。本機の搭載OSはWindows Home Basicです。Windows Vista Home Premiumの記述を削除、訂正しました

 本体サイズは260(幅)×190(奥行き)×23.3〜39.8(高さ)ミリで、重量は約1.46キロ。10.1型クラスのNetbookとしては、本体の厚さと重量はやや大柄な部類に入る。また、バッテリー駆動時間は公称値で約3時間となっており、大容量バッテリーも用意されていないことから、モバイルPCとしての適性はあまり高くない。もっとも、同製品の発表会でも「(PC-NJ70Aを)一家の2台目、あなたの1台目に」と語っており、家庭内での利用を前提とした個人用PCという位置付けのようだ。

og_mebi_006.jpgog_mebi_007.jpgog_mebi_008.jpgog_mebi_009.jpg 写真は左から、本体前面/背面/左側面/右側面。左側面に2基のUSB 2.0とアナログRGB出力、右側面にメモリカードスロット(SDメモリーカード/メモリースティックPRO/xDピクチャーカード)と音声入出力端子、USB 2.0、有線LANが並ぶ。左側面にはペンを収納する穴もある

 同社はPC-NJ70Aのターゲットを「18〜20代/30代〜40代の女性やキーボード入力に不慣れなシニア層」と説明しており、Netbookの需要を支えてきたPCリテラシーの高い従来層だけでなく、より広い一般層を視野に入れている。そのキーデバイスとなるのが前述した光センサー液晶パッドだ。マルチタッチやペン入力に対応したこの新しいUIによって、より使いやすい直感的な操作を可能とし、従来の“Netbook”と差別化を図ろうとしている。

光センサー液晶パッドを試してみる

og_mebi_010.jpg 4型(854×480ドット)の光センサー液晶パッドを内蔵する

 光センサー液晶パッドは、液晶上に光センサーを内蔵することにより、液晶表示とパッド入力の両方を兼ねたデバイスで、マルチタッチによるジェスチャー操作とペン/指入力に対応する。例えば、通常のマウス機能だけでなく、手書き文字による辞書検索や写真への描き込み、指によるメディアコンテンツの閲覧などが行える。ただし、マウス操作とタッチ操作の切り替えは、左右クリックボタンの中央に配置されたボタンを押す必要があり、使い始めはややとまどうかもしれない。光センサー液晶は4型で解像度が854×480ドットとかなり高精細だ。視野角はかなり狭いが実用上まったく問題はない。なお、パッドとパームレストとの段差はなく、完全にフラットな状態で本体に埋め込まれており、非常にすっきりとしている。

og_mebi_011.jpgog_mebi_012.jpgog_mebi_013.jpg タッチ操作時のホーム画面。光センサー液晶パッドを使ったアプリケーションへのランチャーになっている(写真=左)。お気に入りページや電子辞書による手書き文字検索などをワンタッチで呼び出せる(写真=中央/右)

og_mebi_014.jpgog_mebi_015.jpgog_mebi_016.jpg 電子ブックリーダーやフォトビューワー、電卓なども用意されている。フォトビューワーでは、指定した写真にパッドから直接イラストを描き込むことができる

og_mebi_017.jpgog_mebi_018.jpgog_mebi_019.jpg 光センサー液晶パッド用のアプリで実用的だったのは、手書き文字による辞書検索。今回の評価機では、ペンによる文字入力の場合は反応が早く、少々雑に書いてもきちんと認識してくれた(写真=左)。エンターテインメント用アプリではミニボウリングやピアノなどもあるのだが、マインスイーパのような中毒性はない(写真=中央/右)

 PC-NJ70Aの実売価格は約8万円前後と、Netbookとしてはやや高めだ。スペック面でほぼNetbookの標準仕様であることを考えると、その価格差は光センサー液晶パッドの1点にかかっている。ただし、現時点で用意されている光センサー液晶パッド用のアプリケーションを一通り使ってみて、確かに“可能性”は感じるのだが、実用面からみるとなかなか厳しいという印象を受けた。そもそも一部のアプリを除くと光センサー液晶パッドを使ったデモソフト、といった程度の作り込みしかされていないように感じる。もっとも、このあたりについては、追加ソフトウェアやSDKの公開もひかえており、“タッチ”であることの必然性を感じさせてくれるアプリケーションの登場が期待されるところだ。

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