「dynabook RX3」に見る“東芝ノート四半世紀”の結論“理想”のその後(2/4 ページ)

» 2010年08月20日 21時45分 公開
[後藤治(撮影:矢野渉),ITmedia]
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19ミリピッチの「タイルキーボード」を採用

 一方、キーボードもアイソレーションタイプに変更されている。本体の設置面積をdynabook SS RX2と比較すると、液晶ディスプレイの拡大にあわせて、幅で33ミリ、奥行きで11.2ミリほど大きくなっているが、キートップのサイズは実測で縦13ミリ、横15ミリと逆に小さくなった。もっとも、19ミリのキーピッチを確保したアイソレーションキーボードのため打ちづらいということはなく、数値では縦のキーサイズがやや足りないかとも思ったが、こちらもすぐに慣れることができた。広めのShiftキーとEnterキー、6段配列のキーボードから一段下げて配置したカーソルキーも入力しやすい。ただし、キーストロークは以前の2ミリから1.6ミリに浅くなっており、タイプするとすぐ底を打つ感覚が指に返ってくる。個人的には好みのタッチだが、普段強めにキーを叩く人は音が気になるかもしれない。

 タッチパッドのサイズは、実測で横幅が85ミリ、縦が50ミリと十分なスペースがある。左右クリックボタンもしっかりとしたクリック感があり押しやすい。タッチパッドにはシナプティクス製ドライバが導入されており、スクロールやエッジモーション、3本指によるアプリケーション起動など多彩な機能を利用できる。また、スペースキーの手前にはマウス使用時にタッチパッドの誤操作を防ぐ切り替えボタンも加わった。ボディが大きめなこともあり、パームレストの奥行きも十分で、入力環境に関してはまず満足できる仕上がりだ。

19ミリピッチ(横)でそろえた日本語87キーを搭載。左右クリックボタンの間に指紋センサーを備える。タッチパッドの有効/無効切り替えボタンが新設された(写真=左)。正方ピッチでそろえたVAIO Xに比べてdynabook RX3は縦ピッチが狭いが、パームレストに余裕がある。ヒザに乗せた状態でタイプしても手のひら(手首のつけ根)でがっちり固定できるため、安定感がある(写真=中央)。タッチパッドのドライバはシナプティクスで、バージョンはV7.4(写真=右)

東芝スリープユーティリティ

 インタフェースは、左側面手前からHDMI出力、USB 2.0、eSATA/USB 2.0共用ポート、アナログRGB出力、右側面にSDメモリーカードスロット(SDXC/SDHC対応)、DVDスーパーマルチドライブ、TypeIIのPCカードスロット、ヘッドフォン、マイク、USB 2.0、ギガビットLANが並ぶ。光学ドライブと音声入出力の下に窮屈ながらPCカードスロットまで詰め込んでおり、モバイルノートPCとしては不足のない構成だ。また、ネットワーク機能もIEEE802.11a/b/g/n対応の無線LANに加えて、T9MとT7MはモバイルWiMAXも内蔵する(従来同様Bluetooth Ver2.1+EDRはWeb直販モデルのみ用意されている)。少し気になったのは端子のレイアウトで、左側面の1番手前にHDMIがあったり、右側面のUSB 2.0が音声入出力と有線LANの間にあり、状況によっては(例えば大きめのUSBメモリを装着している場合)ケーブルを差すときに干渉する。

 ちなみに、左側面のeSATA/USB 2.0共用ポートは、PCがスタンバイ/スリープ/休止/シャットダウン時でもUSBデバイスに給電できる機能を持つ。東芝スリープユーティリティによる設定で、バッテリー使用時でも給電が可能になるため、例えば出先でiPhoneのバッテリーが切れたときなどに、PCをカバンにいれたままの状態でも充電が行えるのがうれしい。特にdynabook RX3は長時間バッテリー駆動が特徴なので、携帯電話やスマートフォンの簡易ポータブル充電器としても活用できそうだ。

本体前面/背面

本体左側面/右側面

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