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» 2012年05月17日 18時44分 UPDATE

GPU Technology Conference 2012:「KeplerがGPUの新しい時代を切り開く」──GTC 2012基調講演 (2/4)

[本間文,ITmedia]

VGXクラウド・プラットフォームが生み出す新しいビジネスコンピューティング

 エンタープライズ向けのVGXクラウドプラットフォームは、

  • VGX GPUボード
  • VGX GPUハイパーバイザー
  • USM(User Selectable Machines)

 で構成する。PCやシンクライアント、組み込みデバイス、タブレットデバイスなど、ネットワークに接続可能であれば、プラットフォームを問わず、リモートデスクトップ環境を構築できるようにする。

 NVIDIAは、VGX GPUボードを採用する最初の製品として、Keplerアーキテクチャを採用したミドルレンジクラスのGPUを4基搭載し、各GPUに4Gバイトのメモリ(合計16Gバイト)を搭載したモデルを2012年の末に市場へ投入する意向を表明した。このボードに採用するGPUには、SMX構成を見直した192コアチップを採用することも明らかにしている。

 一方、VGX GPU Hypervisorは、仮想マシン環境のハイパーバイザに組み込まれるソフトウェアレイヤーで、GPUの仮想化リソースへのアクセスを管理し、複数のユーザーがGPUにアクセスできるようにするものだ。また、このVGX GPUハイパーバイザーでは、VDIのグラフィックスアクセラレーションだけでなく、GPUを汎用コンピューティングに利用できるようにする。VGAクラウドプラットフォームでは、ユーザーのタイプに応じてGPUのリソースや機能を設定できるUSM(User Selectable Machines)をサポートすることで、GPUの性能を効率的に振り分けることができるようになり、エネルギー効率の高いクラウドサーバ環境が構築しやすくする。

kn_gtckeynote_07.jpgkn_gtckeynote_08.jpg NVIDIAがアナウンスしたVGXクラウド・プラットフォームはリモートデスクトップ環境で各仮想クライアントがGPUを利用できるようにすることで、仮想環境のパフォーマンスを大きく向上できるという(写真=左)。VGXクラウド・プラットフォームに対応した仮想化ソフトを発表するCitrix 副社長のスミット・ダーワン氏(写真=右)

kn_gtckeynote_09.jpgkn_gtckeynote_10.jpgkn_gtckeynote_11.jpg CirtexによるVDXクラウド・プラットフォーム対応仮想化アプリケーションのデモ。iPadでWindowsを動作し、そのプロパティでCUDAコアを1536基搭載した「Quadro 5100」のパワーを利用できることをアピールすべく、Autodesk Showcase 2012を利用してリアルタイムレンダリング処理を行なった

 ファン氏は、VGXクラウド・プラットフォームに対応した初の仮想化サーバ、および、リモートデスクトップクライアントとして、Citrixの「XenDesktop」と「HDX 3Dテクノロジ」がVDIのGPUアクセラレーションに対応することを発表した。Citrix 副社長のスミット・ダーワン氏は、iPadで仮想サーバ上のWindowsを立ち上げ、タブレットデバイスの仮想マシン環境においても1536コアを統合した未発表の「Quadro 5100」のフル性能を引き出すことができると、Autodesk Showcaseによるリアルタイムレンダリング処理を行いながら示した。

 さらに、VGXクラウドプラットフォームのパフォーマンスデモでは、2012年8月に日本でも公開する映画「アヴェンジャーズ」や、米国で5月に封切られる「バトルシップ」の映像制作を担当したIndustrial Light & Magic(ILM) 特殊効果スーパーバイザーのグレイディ・コファ氏が登場して、VGXクラウドサーバにアクセスし、MacBook Proの仮想環境でもWindowsの3D制作ソフト「Maya」や映像合成ソフト「Nuke」を使った映像制作が行なえるようになると説明した。

 なお、ファン氏は、VGXクラウドプラットフォームに対応した仮想化ソフトウェアとしては、Cirtix以外にもマイクロソフトやVMWareからも順次リリースされるほか、オープンソースの仮想化ソフトウェア「Xen」も対応予定であることも明らかにしている。

kn_gtckeynote_12.jpgkn_gtckeynote_13.jpgkn_gtckeynote_14.jpg VGXクラウドプラットフォームを使った仮想化環境で映像編集のデモを披露するIndustrial Light & Magic(ILM) 特殊効果スーパーバイザーのグレイディ・コファ氏(写真=左)。MacBook ProでVGXクラウドサーバーにアクセスし、出先でも職場にいるのと同様の映像編集処理が行なえることをアピールする。映像は、いずれも2012年に国内で公開予定の映画「アヴェンジャーズ」と「バトルシップ」の1場面だ(写真=中央、右)

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