現実に3D映像を投影するヘッドマウントディスプレイ「HoloLens」をMicrosoftが披露ここが未来か

» 2015年01月22日 09時07分 公開
[ITmedia]

 米Microsoftは1月21日(現地時間)、次期OS「Windows 10」に関するプレス向け説明会を開催し、Windows 10が搭載される製品として、PCやタブレット、2in1デバイス、Xbox、スマートフォンなどに加えて、「Microsoft HoloLens」がラインアップに加わることを明らかにした。

 HoloLensは、現実の空間に映像や情報を重ねて表示する拡張現実(AR)を実現したVRヘッドマウントディスプレイ。投影する情報はホログラフィック技術(Windows Holographic)により3Dで表示され、ハンドジェスチャーや音声によってアプリケーションを操作したり、オブジェクトに干渉できる。

「Windows 10」のプレス向けイベントで「Microsoft HoloLens」を披露するアレックス・キップマン氏

3D映像を現実空間に投影するVRヘッドマウントディスプレイ「Microsoft HoloLens」。OSにはWindows 10が搭載され、開発者向けにAPIも提供される。同OSは世界初のホログラフィックコンピューティングプラットフォームになる

 ディスプレイ部は、エプソンのHMD「MOVERIO」のようなシースルータイプだが、同製品とは異なり、本体自体に膨大な環境情報を処理する各種センサーおよびCPUとGPUを内蔵するため、マーカーや外部カメラ、PCなどを必要とせずワイヤレスで利用できるのが特徴。次期OSのWindows 10ではデベロッパ向けにAPIが提供されるほか、Windows Holographic技術はOculusなど他社デバイスでも利用できるという。HoloLensが実現するAR体験は、建築、医療、ゲームなど幅広い分野で応用が可能だ。

HoloLensの利用イメージ

 なお、Windows 10には、ホログラフィック体験を手軽に楽しめる3Dモデリングソフトウェア「Holo Studio」が搭載される。説明会では実際にHolo Studioを起動し、ハンドジェスチャー(人差し指でタップ)や音声による命令(コピー、回転、移動など)でクアッドコプターを製作し、同モデルを3Dプリンタで印刷したという模型を飛ばしてみせた。

Windows 10には「Holo Studio」が搭載されるという

HoloLensで「Holo Studio」を操作するデモ。工具箱からハンドジェスチャーで3Dのパーツを取り出し組み合わせてクアッドコプターを製作(HoloLensを通した映像を現実の映像に重ねている)

HMDを装着していない人には中腰で人差し指を上下する実演者が見えるだけ

数分で完成

Holo Studioで製作した3Dモデルを3Dプリンタで出力したという模型を実際に飛ばしてみせた

 なお、HoloLensの正式なリリース時期や価格は明らかにされていない。

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