コラム
» 2009年05月21日 18時59分 UPDATE

「T-01A」Kinoma Playの秘密:QuickTimeの父が作り上げた、“iPhoneを超える”メディアプレーヤー

東芝のWindows Mobile端末「T-01A」には、iPhoneのiPod機能を超える操作性のメディアプレーヤーが搭載されている。Windows Mobile上でiPhone以上の操作性を実現できたのには、理由がある。

[松尾公也,ITmedia]
Photo T-01Aに搭載されているメディアプレーヤー「Kinoma Play」は、iPhoneを超える操作性を実現したという

 iPhoneのiPod機能を凌駕するメディアプレーヤーが、NTTドコモから登場予定の東芝製スマートフォン「T-01A」に搭載されている。T-01AのOSはWindows Mobile 6.1。信じられないかもしれないが、それは事実だ。それが実現した理由は、アプリ「Kinoma Play」を作り上げた人物にある。

 「iPhoneファンの人たちには申し訳ないけど、NTTドコモのネットワークと東芝の驚くべきT-01A、そしてわれわれのKinoma Playの組み合わせは、電話がどれだけクールでありえるか、そのバーを引き上げた」と挑戦的なコメントをしているのは、古くからのMacユーザーにはおなじみ、かつてのQuickTimeアーキテクトであるピーター・ハディー氏だ。彼は現在、Kinomaという企業のCEOとして、さまざまなモバイルプラットフォーム向けにメディアプレーヤーのアプリケーションを開発している。

 T-01Aに搭載されるのはドコモ向けの特別バージョンである「Kinoma Play for NTT DOCOMO」。Kinoma Playがすでに持っているYouTube、Flickr、Picasa、SHOUTcast、Live365の視聴機能に加えて、オンデマンドのダウンロード機能、ホームスクリーンのカスタマイズ、ニュースリーダー、ポッドキャッチャー機能が利用可能になっている。

 QuickTime黎明期から動画に携わっているハディー氏は、H.264再生や各種のQuickTime、Windows Mediaをはじめとするさまざなコーデックをネイティブで再生する技術を持っており、Kinoma Playにはそのテクニックが使われている。

PhotoPhoto Kinoma Playにはミュージックプレーヤーやムービープレーヤーだけでなく、PodcastやRSSの取得機能やYouTubeのビュワーなども用意されている。左はYouTubeのブラウザと映像

 ハディー氏とは、2008年にKinoma Playの日本市場向けに売り込みに来たときに、こんなやり取りをした。

ITmedia タッチインタフェースの部分はWindows Mobileでは持ってないですよね。(HTC)のTouchFLOなどを使ったのですか?

ハディー氏 いや、自分たちの実装によるものです。

ITmedia Windows Mobile上で作るのは難しかったのではありませんか?

ハディー氏 誤解されがちですが、Windows MobileはいいOSです。コア部分であるWindows CEは非常に堅固です。ただ、その上の部分はすべて自分たちで構築しました。Mac OSではQuickTimeレイヤーに相当する部分からユーザーインタフェースの部分までをレイヤー化してあります。

ITmedia そのレイヤーに名前はありますか? また、これを使ったアプリはほかにもありますか?

ハディー氏 Layer with No Nameとでもいうのかな(笑)。アプリはいまのところKinoma Playだけです。

 おそらくそのときの成果が、今回のT-01Aへの搭載に結実しているものと思われる。

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