福岡県飯塚市産学振興課が2月9日、「e-ZUKAスマートフォンアプリコンテスト2012」の公開プレゼンテーションと表彰式を開催した。会場は、情報工学部がある九州工業大学の飯塚キャンパス。公開プレゼンテーションには、応募総数71件の中から、1次審査を通過した18作品の作者・チームが集い、持ち時間7分で最後のアピールを行った。最終的に、テーマ出題企業からのお題に沿った5本のアプリと、フリーテーマの飯塚市長賞のアプリが選ばれた。
飯塚市は、元総理大臣の麻生太郎氏の地元としても知られる。産学振興課では、アプリ開発を行うエンジニアや学生、IT企業などとの交流の場を創出し、優れた技術者の発掘と育成、自由でクリエイティブなアプリ開発の推進、さらには“IT技術者が集まる飯塚”を発信するイベントとして今回のスマートフォンアプリコンテストを企画したという。
出題企業とテーマは以下の通り。
出題企業 | テーマ |
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アスキー・メディアワークス | 「既存の電子書籍を超えた、“ワクワク”する新感覚の雑誌リーダーアプリ」 |
サミーネットワークス | 「カブト虫バトルゲームアプリ」もしくは「操作したら、2時間後に結果が気になって再度起動したくなる、または、最低1日1〜2回起動したくなるアプリ」 |
シャープ | 「家電やモノをつかう生活をもっと楽しくするクラウド型アプリ」 |
パソナテック | 「ゲームに依存しない、待ち合わせ時間や空き時間を活用できるアプリ」もしくは「飯塚市PRアプリ」 |
バンダイナムコゲームス | 「一緒に過ごす時間を十分に持てない親子のためのアプリ」もしくは「置き忘れたスマートフォンを、覗き見したほうも覗き見されたほうも後でクスッと笑える、新しいプロテクトアプリ」 |
飯塚市 | 自由テーマ |
審査員は、審査員長の武蔵野学院大学 国際コミュニケーション学部 准教授 木暮祐一氏、九州工業大学 情報工学部 准教授の小西直樹氏、有限会社TRIART CIOの津村忠助氏、近畿大学 産業理工学部 教授の山�啗重一郎氏、Impress Watch「ケータイWatch」編集長の湯野康隆氏、アイティメディア「ITmedia Mobile」編集長の園部修が務めた。
応募作品は、各審査員が事前にコンセプトや動作を確認していたが、当日改めて開発者・開発チームから熱のこもったプレゼンテーションを受け、新しい発見やこだわりのポイントなどを再確認。その後の審査で出題企業賞と飯塚市長賞、そしてグランプリが決定した。
賞 | 開発者・チーム | 作品名 |
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アスキー・メディアワークス賞 | 九州工業大学情報工学部 斎藤暢郎氏 | 「SharePub」 |
サミーネットワークス賞 | デジタルハリウッド福岡校 Project BoBB | 「Battle of Beetle Breeders」 |
シャープ賞 | 京都大学大学院情報科学研究科 武田勝輝 | 「Recipe Match」 |
パソナテック賞 | 荒川豊氏 | 「まったく新しい仕組みの英単語帳 Diclog」 |
バンダイナムコゲームス賞 | デジタルハリウッド福岡校 ICT48 Team-H | 「のぞくな危険!?」 |
飯塚市長賞 | ここピン!開発チーム | 「ここピン!」 |
グランプリ | ここピン!開発チーム | 「ここピン!」 |
グランプリは、8枚までの写真とキャプション、日時、位置情報、それにコメントを1つのデータとして共有できる、サービス「ここピン!」が受賞した。もともとは全国規模の生物相の分布調査のために開発したサービスだが、ハザードマップや地域の名所・名品の情報化などにも活用でき、飯塚市の地域活性化などにも役立つ可能性がある点が評価された。
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