節電の参考に――電気製品の消費電力まとめ(オフィス編)3分LifeHacking

オフィスで使われる電気製品の消費電力と、節電のためのTipsを紹介する。自主的な節電に役立ててほしい。

» 2011年03月18日 11時06分 公開
[kizukiBusiness Media 誠]

 前回の記事では、主に家庭内で用いる電気製品の消費電力を紹介した。今回はオフィスで利用することの多い電気製品について、消費電力をまとめたので紹介しよう。また合わせてオフィスの節電に役立つTipsもまとめたので、職場での自主的な節電に役立てていただきたい。

 オフィスで用いる機器は、家庭向けと同じような機器であっても見かけよりも大量の電力を消費していることも多い。またこうした機器は、待機時もかなりの電力を食っている場合がある。共有という名目で、ほとんど使わない機器の電源を入れっぱなしにしていないか、今一度見直してみたほうがよいだろう。

機器ごとの消費電力まとめ

製品 消費電力
●オフィス(個人)
デスクトップPC 100〜300ワット
ノートPC 50〜100ワット
液晶モニター 20〜60ワット
インクジェットプリンタ 10〜30ワット
●オフィス(共有)
複合機 1500〜2000ワット
シュレッダー 300〜600ワット
レーザープリンタ 200〜500ワット
プロジェクタ 80〜400ワット
スキャナ 2〜40ワット
●そのほかのスペース
電子レンジ 1000〜1450ワット
電気ポット・電気ケトル 900〜1300ワット
温水洗浄便座 300〜700ワット

 オフィスが家庭と大きく異なるのは、PCなど各人が使う同じ機器がたくさんあるところ。逆にみんなで使う機器の電源を切ってもそれほど節電効果は高くない(やらないよりもやった方がいいが)。例えば複合機やシュレッダーは、単体での消費電力(200〜600ワット)は大きいが、ワンフロアに置かれている台数は1〜2台、多くとも数台程度のはずだ。

 むしろ機器単体の消費電力は少ないもののスタッフひとりひとりに割り当てられている機器をまとめてオフにしたほうが、節電効果は大きくなる。

 共有スペースの電気製品にも気を配りたい。弁当を温めるために電子レンジなどを備えているオフィスもあるが、電子レンジは使用する時間が短くても消費電力(1000〜1450ワット)が大きい。

 温めなくてもおいしく食べられる食材に切り替えるなどの工夫を心掛けたいところだ。また温水洗浄便座は待機時もかなりの電力(300ワット〜)を使いがちなので、消費電力の見直しにあたって優先順位は高いといえる。

Tipsその1:蛍光灯を間引いて電力消費を抑える

 以上ざっと機器別に紹介したが、ここに紹介しきれなかった電気製品として照明がある。つまり蛍光灯だ。休憩時の消灯はもちろんのこと、スタッフがなるべく近くの島に集まって業務をすることで、無駄な照明を落とすといった対策も有効だろう。

 また、通常2本1組になっている蛍光灯のうち1本を取り外し、残る1本のみで運用するという方法も記事初出時に伝えた。だが、その後読者から指摘をいただき、この方法は、グローランプを使わないラピッドスタート方式の場合、残る1本も点灯しなくなったり、機器に過電圧がかかって破損につながり危険だ。詳細はこちらのサイトを参照してほしい。ちなみに、取り外した1本の代わりに取り付けて消費電力削減につなげる「カットワン」という製品もあるので、こちらを導入するのもよさそうだ。

編集部より

(2011年3月18日 19時00分)二灯式蛍光灯において1本を間引く方法は、安定器を焼損させるおそれがあるとのご指摘を読者よりいただきました。現在、内容について筆者に確認中ですが、当該部分を削除しております。

(2011年3月18日 21時00分)【お詫びと訂正】内容を修正して再度記事を更新しました。機器を破損する可能性について追記し、回避する製品にも触れました。当初の情報で混乱させましたこと、読者や関係者の皆さまにお詫びし、訂正いたします。


Tipsその2:ツールを使ってPCを節電運用する

 ある調査によると、オフィス内のOA機器の電力消費の半分以上はPC関連が占めているという。これは前述のように、オフィス全体で共有する機器に比べ、台数が圧倒的に多いことが原因だ。従って、ディスプレイをこまめに消灯したり、外付けのHDDやDVDなどの光学ドライブを一時的に使用しないようにするといった対策は、節電には有効だ。

 またPC本体についても、設定を変更したり、ツールを利用して節電運用することを検討したい。震災の発生以降、日本マイクロソフトや複数のソフトウェアベンダーがこうしたTipsやツールを公開しているので、自分のオフィスで一括導入ができるものがないか、チェックしてみるとよいだろう。

 個人ユーザーができる省電力設定のほか、Active Directoryを導入している場合の電源プラン一括変更の方法まで、幅広くまとめている。


 オプティム製のWindows PC向け節電ソフト。計画停電が続くという2011年4月末まで無償配布している。クライアントPC単体に導入可能だ。


 クオリティソフト製のWindows PC向けPC節電支援ツール「グリーンITプラグイン」と、制御ソフト「QND Plus」が、2011年4月末まで無償配布。サーバーとクライアントPCそれぞれに導入する必要がある。


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