ショットノートの両面にメモをした状態でカメラで取り込もうとすると、反対側の文字が裏写りをしてしまって補正が難しい場合がある。オプションの黒カバーをうまく活用することで、こうした裏写りをなるべく減らすテクニックを紹介しよう。
手書きメモをスマートフォンのカメラ機能で取り込み、Evernoteなどに保存するための製品やアプリが増えている。キングジムの「SHOTNOTE(ショットノート)」のように専用アプリを用意した、いわゆるスマート文具と称される製品も多い。
さて、こうした手書きメモを取り込む際にありがちなのが、文字が裏写りしてしまい、データ化した際に読みづらくなってしまうことだ。表面だけ使っていれば裏写りすることは原則ないのだが、両面に書き込んだメモを取り込む場合、こうした裏写りは悩みの種になる。アプリ側の画質調整機能といえばせいぜいホワイトバランスの調整か、あるいはカラーを2値に変換するくらい。よって、濃い色が裏写りしているとあまり効果がないこともしばしばだ。
こうした場合に有効なのが、裏から黒い紙をあてたり、濃い背景に重ねた状態で取り込むという方法。コピー機で裏写りを減らすテクニックとしても知られているが、手書きメモについても同じ原理で、裏写りを減らすのに有効だ。光量のない薄暗い場所で撮影する場合、その効果は特に顕著になる。
裏写りを防ぐための黒い紙は自分で用意してもいいが、最も簡単なのは、これらメモとセットで売っているカバーを利用することだ。例えばショットノートのメモパッドであれば、ブラックの専用カバーをラインアップしている。このカバーの上にメモを置いた状態で撮影すれば、裏面に濃い目に文字を書いている状態でも、ほとんど裏写りのない状態で取り込めるというわけだ。
今回はショットノートを例に紹介したが、他にもコクヨS&Tの「CamiApp(キャミアップ)」など、デジタル化を前提としたノートやメモはブラックを基調としたカラーの製品が多いので、これらのカバーや表紙をうまく利用することで裏写りなくきれいに撮影できる。オーリッドの「KYBER」のような人力OCR化サービスを使った製品であれば、正確な文字認識にも役立つことだろう。


撮影しているところ(画像=左)。黒い背景が裏写りを消しているのが分かる。背景が白の状態で取り込んだメモ(画像=中央)と、背景に黒のカバーを敷いた状態で取り込んだメモ(画像=右)の比較。前者は裏写りを飛ばそうと補正をかけると文字まで飛んでしまうのに対し、後者は無補正でも裏写りなく取り込めている| 製品名 | 実勢価格 | 発売元 |
|---|---|---|
| ショットノート 専用カバー(No.9100C) | 1260円 | キングジム |
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