東京・有明の東京ビッグサイトで、フラットパネルディスプレイの総合展示会「Display 2007」が開催されている。開催は4月11日から13日まで。
松下電器やパイオニア、ソニーといったメーカーから、パネル開発メーカー大手の東芝松下ディスプレイテクノロジーや富士通日立プラズマディスプレイ、日立ディスプレイズ、IPSアルファテクノロジ、NEC液晶テクノロジ、エプソンイメージングデバイスなども大きなブースを構え、高解像度や高コントラスト、高集積化、省電力技術、3D表示など、さまざまなディスプレイ技術を展示する。
携帯のディスプレイも最近はとくに、3インチクラスでワイドVGA(800×480ピクセル)表示に対応する大型/高解像度パネルの採用に加え、さらなる薄型化・小型化・省電力化・広視野角化が開発における大きなテーマの1つになっている。各社のモバイル向け製品は、周囲の環境(明るさなど)によって透過/半透過を瞬時に切り替えたり輝度を調整する技術のほか、どの角度からも良好に視認できる方式などを強くアピールする。
国内の携帯ディスプレイ採用シェア45%(2006年度実績)を得る東芝松下ディスプレイテクノロジーは、東芝製の「911T」と「W52T」に採用した3インチワイドVGAパネルのほか、高いコントラストを実現する2.5インチQVGA+パネルや厚さ0.99ミリを実現する超薄型パネル、ドライバICも内蔵するSOG(システムオングラス)型などを展示する。
日立ディスプレイズのブースも、同社製IPS液晶パネルを採用する携帯の展示とともに薄型や広視野角/高コントラストのパネルを大きくアピールする。
携帯電話は携帯するものだけに、ことさら“薄型化・小型化”が望まれる。そのうち、多くの面積を占めるディスプレイは本体の厚さや重量に大きく影響する主要部品である。
東芝松下ディスプレイテクノロジーが展示する0.99ミリ厚の“超薄型シリーズ”(名称や型番は未定)は「今年末に発売する製品あたりから採用されてくると思う」(説明員)とのことで、これらのようなさらに進化した薄型パネルが今後多く採用されてくると思われる。ちなみに、W52Tや911Tに採用されたワイドVGA/3インチパネルの厚さは約2ミリほどとのこと。このため、単純にパネルが進化するだけで1ミリも薄型化できることになる。もちろん回路の集積化/小型化なども行われるので、より小型軽量化できることも意味している。
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