NEC、カシオ計算機、日立製作所の3社は9月14日、2010年4月に各社の携帯電話端末事業を統合し、合弁会社を設立すると発表した。新会社の商号は「NECカシオ モバイルコミュニケーションズ」となる。
カシオ計算機と日立製作所は、すでに2004年から共同出資の携帯電話端末事業会社、カシオ日立モバイルコミュニケーションズを設立し、KDDIやソフトバンクモバイル、米Verizon Wireless、韓LG Telecom向けに端末を供給している。新会社はNECの携帯電話端末事業部門、モバイルターミナル事業本部とカシオ日立モバイルコミュニケーションズの販売・開発・製造・保守等の全事業を統合することになる。NECとカシオ日立は、すでにソフトバンクモバイル向け端末のODM供給などでつながりがある。
事業統合のスキーム以下のように計画されている。
新会社の本店所在地は神奈川県川崎市中原区のNEC玉川事業場内。合弁開始時の資本金は10億円で、出資比率はNECが66.00%、カシオ計算機が17.34%、日立製作所が16.66%になるが、2010年6月までに、増資を計画している。増資後の資本金は50億円となり、出資比率はNECが70.74%、カシオ計算機が20.00%、日立製作所が9.26%となる。役員は8人の予定で、NECから6人、カシオ計算機から2人を派遣予定。代表取締役はNECが指名する。新会社の商号に日立の名がないのは、日立が役員を派遣しないことも理由のようだ。
この合併により、ドコモのLTE(スーパー3G)開発にも積極的に参加しているNECが持つ、W-CDMA端末を開発する部門と、主にCDMA2000事業者向けに端末を開発してきたカシオ日立、それぞれが持つ技術力、企画力、商品開発力などを組み合わせ、相乗効果を高めて競争力を強化する。
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