もっとも、今やほぼすべてのモバイルノートPCに内蔵する“無線LAN”機能は、ノートPCでも大変親和性が高い。「何かを差す」「別途ドライバを入れる」必要がなくなるからだ。
PC利用時は重量約80グラムの小型ボディを電源オンのままバッグに忍ばせておけばよく、連続で約4時間ほど通信できる。PCのUSBポートから給電しながら運用すれば、もう少し利用時間を延ばすことも可能だ。イー・モバイルのUSB型端末には、PCの側面から“でろっ”と15センチほど飛び出たスタイルで利用するシーンをよく見かけるが、そんな“少し危なっかしい”心配もなくなる。(お詫びと訂正:USBモデムについての記述に勘違いがありましたので修正しました。無線LAN接続5台、USB接続1台で、最大6台まで同時に利用できます)
無線LAN機器の接続が同時に5台までという制限については「無制限でもいいのだが、例えば100人もの社員全員がこれ1つで済んでしまうとなると……。こちらの経営が苦しくなるので、そこは勘弁してほしい(笑)」(ガン社長)というように、仕方ないか。もっとも、個人用途においては5台分で困ることは少なく、逆に少人数・小規模のオフィスやグループ・チーム単位で必要な時だけ共有するシーン、あるいはミーティングルーム専用とするなど、業務用途にもなかなか柔軟な利用方法を創造できる。
バッテリーは3.7ボルト/1500ミリアンペアアワー(5.6ワットアワー)のリチウムポリマー型を内蔵し、約4時間の連続通信、最大100時間の連続待受が可能だ。無線LAN接続機器がない場合、10分後に3G通信の切断とともに省電力モードに移る仕組みで、最大100時間の連続待受を実現する。通信時間については、別途USBモバイルバッテリーなどを用いる手段のほか、ヘビーなモバイルPCユーザーであれば予備バッテリーを1つ用意しておくのもいいだろう。バッテリー単価はまだ未定(2009年10月29日現在)だが、イー・モバイル製品のオプションとして単体購入できるようにするようだ。
これさえあれば、Windows PCはもちろん、MacBookでもOK。ついでにiPhone 3G(ソフトバンク3G網を使わず、無線LANだけで済ましてしまう)やiPod touch、携帯ゲーム機、さらには業務用途にもなかなかよさそう──となると、モバイルPCユーザーであればこそ「最初からこれを出してほしかった……/でも、こういうのを待っていた」と思える製品と言えそうだ。
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