CONRANケータイ「L-04B」が目指した、日本人にとっての使いやすさとLGらしさの両立:関係者に聞く「L-04B」(2/2 ページ)

» 2010年09月28日 21時56分 公開
[園部修,ITmedia]
前のページへ 1|2       

「ケータイを出すなら日本仕様と同じようにしないと売れない」

Photo

 LGエレクトロニクスは、2009年から「LGジャパンモデル」を掲げ、日本市場にマッチした、日本独自のモデルの展開に力を入れている。海外の端末メーカーは、グローバルモデルを中心にラインアップし、日本向けに一部をローカライズして販売するのが一般的だが、LGエレクトロニクスはそうはせず、あえて日本向けのモデルをシーズンごとに開発している。グローバルに展開する企業にとっては、スケールメリットを生かして高機能な端末を大量生産し、低価格に販売できるというメリットがあるわけだが、そのメリットをあえて生かさずに、日本向けのフルカスタムモデルとでもいうべき端末を作るのはなぜなのか。

 尾花氏はその理由をこう説明する。

 「端末を買うのはお客さまですから、お客さまに響く端末を作らなくては売れません。まずは日本のユーザーに受け入れられるものを、ドコモ様と連携しながらきっちりと作っていく。そして、日本メーカーと同じメニューや同じキー配列を取り入れて、使い勝手に配慮した改良を加える。そういったことが大切だと実感しているからです。LGが日本で最初に発売したモデルは、クリアキーが十字キーの下ではなく、終話キーの上にあったりしました。これはグローバルモデルでそうだったため、そのまま採用したからなのですが、日本メーカーのケータイに慣れているユーザーさんはLGの端末に違和感を覚えます。ユーザーさんのおしかりやご不満をお聞きして、LGとしていち早く取り入れられるよう頑張っており、結果的に日本独自のモデルになっています」(尾花氏)

 広報の金東建氏も「ケータイを出すなら日本仕様と同じようにしないと売れない。それは撤退した海外メーカーがあることなどからも分かる。そのためお金も時間もかけて日本市場対応をやっている。一生懸命やっても、まだ日本のスペックに至らない、追いつかない部分もあるが、徐々にその差を詰めながらやっていく」とその方針に自信を見せた。

 さすがに要望のすべてに対応できるわけではない、としながらも、LGとして、端末を投入する地域に合わせた動きは絶対にやっていくべきという考えを持っているという。おサイフケータイへの対応をいち早く実現したのも、日本市場のニーズに応えるために、優先順位を高くして取り組んだ結果だ。

 「日本市場に参入した初期のLG端末をご購入いただいたお客さまは、LGのケータイは“ないない尽くし”というイメージを持たれている方も多いと思います。ですが、我々もユーザーさんからのさまざまな要望を何とか取り入れようと頑張っています。L-04Bを持っていただいたら、そのころのLGのイメージとは違っていて驚いていただけると思います」(尾花氏)

PhotoPhoto メニュー構成なども、LGらしさを出しつつ、日本メーカー製のケータイを使い慣れているユーザーが使いやすいように配慮している

さらなるブランド認知の向上へ

 「ただ海外にあるものを持ってきて翻訳するだけなら、うちの会社がやる必要はない」と金氏は言う。「地域のお客さまが満足してくださるものを出していかないとブランドは構築できない。それに関しては当初からお客さまの声を聞いて、大勢のお客さまが満足いただけるものを作っていくという姿勢でやってきた」。

 「SIMPURE L」から徐々に築いてきたLGブランドも、最近はStyleシリーズでモデルを展開していることもあり、徐々に浸透してきているとの手応えを持っている。最近はLGのデザインに魅力を感じて購入するユーザーも増えてきているという。

 SIMPURE Lを出した頃は、LGのカラーを強く打ち出したが、その頃はLGのブランドイメージが今より低く、少し変わったもの扱いをされる傾向があった。そこで「L706i」などでは、しっかりと日本向けに作り込んだところ、今度は日本のメーカーの端末のようでLGっぽさがないと言われた。金氏は「トレンドにちゃんと合っていなかった」と当時を振り返る。

 こうした中で、どうやってLGらしさを出していくのか。この点は社内でも多くの議論があったという。そこでまずは、日本市場でのLGブランドの認知度を高めるため、家電製品の薄利多売をやめた。過去20年ほど、日本市場では家電を安売りしてきたため「LG=安い」というイメージが日本市場にあったという。それをなくし、ケータイをしっかりと売っていくために、日本市場で安価な白物家電を販売するのをやめた。米国では、ケータイの販売を開始してからブランドの認知度が上がり、結果的に相乗効果で家電も売れるようになったという前例があるため、日本でもそういった効果に期待して、今後さらにケータイの販売に力を入れていく。

 LGがこうまでして日本市場に力を入れるのは、日本がグローバルのほかの市場と比べて「すごく進んでいるから」だと両氏は口をそろえた。

 「いずれグローバルのケータイが日本のレベルに追いついてくるときがくる。そういうときに、我々は日本市場での経験を生かして、そこに素早く対応できるというメリットがある」(尾花氏)

 また、「なんだかんだ言っても日本市場は小さなマーケットではない」と金氏。高機能な端末が売れ、伸び率が高い、世界でも有数の市場だとLGでは見ているという。ある程度LGのブランド認知が進んできた今、ブランドコラボケータイなどでさらにイメージを向上させ、LGらしさを打ち出していきたいと考えている。


 グローバル企業のLGエレクトロニクスが、日本向けケータイにかける並々ならぬ思いが込められたL-04B。その独特の存在感は、店頭でも非常に目を引く。シンプルながらも使いやすさに配慮し、必要な機能をしっかり搭載している本機は、おサイフケータイやiモードサイトが利用できないスマートフォンを補完できる存在だ。先進的なスマートフォンのお供に、L-04Bを組み合わせて使うというのも良さそうだ。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年09月29日 更新
  1. 20万円超のXperiaを「買い」に変えた3週間 ソニーが「モニタープログラム」を実施した理由 (2026年09月26日)
  2. 「SuicaでJR東海エリアをまたげない」問題、ついに解消か JR東海社長「勉強している」【訂正】 (2026年09月27日)
  3. なぜドコモはahamoの大幅値上げを避けたのか? 段階制で安くなるケースと「アップセル戦略」の狙い (2026年09月26日)
  4. ドコモ値上げの背景は? 副社長が語るahamoの競争力と、「楽天モバイル意識」の本音 (2026年09月25日)
  5. ソフトバンクとLINEヤフーが「Yahoo!スマホ買取」を始めた理由 スマホ高騰時代に目指す「中古の循環」 (2026年09月28日)
  6. ドコモが低容量プラン「ドコモ mini2」発表 6GB/12GBの2段階で月額3278円/4598円 (2026年09月25日)
  7. 高額な「iPhone Duo」を横目にどう選ぶ? Androidフォルダブルスマホをお得に買う方法【2026年9月版】 (2026年09月27日)
  8. “iPhone 18難民”の買い替え先は? 最新「iPhone 18 Pro」と型落ち「17/17e/16」から最適解を考える (2026年09月25日)
  9. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  10. パナの電動アシスト自転車、スマホ連携が可能に バッテリーの盗難防止や残量通知など 12月発売 (2026年09月28日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー