CONRANケータイ「L-04B」が目指した、日本人にとっての使いやすさとLGらしさの両立:関係者に聞く「L-04B」(1/2 ページ)

» 2010年09月28日 21時56分 公開
[園部修,ITmedia]

 LGエレクトロニクスというと、世界第3位のシェアを持つ韓国の携帯電話メーカーという顔を持つ一方、商戦ごとに日本市場にマッチした端末を開発し、次々と新モデルを投入している、“日本向けケータイ”の一翼を担うメーカーでもある。特にNTTドコモ向けには意欲的な製品を次々と投入しており、PRADAケータイを発売したり、日本メーカー以外では珍しいおサイフケータイの標準装備を実現したりと、その適応力と技術力・開発力の高さには目を見張る。

 そんなLGエレクトロニクスが、デザインブランドのCONRANとコラボレートして開発した日本向けモデルが「L-04B」だ。ドコモ向け端末としては「D705iμ」以来となるストレート型のコンパクトなボディは、分厚いスライド端末やハイスペックな折りたたみ端末では満足できないユーザーから確実な支持を獲得している。

 この端末はすでに6月25日から販売されているが、改めてそのシンプルながらも力強い魅力にあふれる端末と、開発に至ったLGエレクトロニクスの思いに迫ってみたい。

Photo LGエレクトロニクス・ジャパン 広報の金東建氏とマーケティンググループの尾花圭介氏

176度の角度を持った「く」の字型のボディ

 L-04Bの特長の1つは、ロンドンを拠点に世界的に活躍しているデザイングループ「CONRAN」のプロダクトデザイン会社「Studio Conran」がデザインを手がけた点である。CONRANは、日本でも東京に2店舗、名古屋に1店舗、福岡に1店舗ショップを構えており、家具やインテリアなどにこだわりのデザインを提供する、知る人ぞ知るブランドだ。

 LGエレクトロニクス・ジャパン マーケティンググループの尾花圭介氏は、CONRANとのコラボレートにより、「CONRANのファンに大いに注目されたのはもちろんですが、CONRANを知らない人にも、デザインがいいということで高く評価されました。結果的に、ブランドを知らない人にも注目していただけるような端末になりました」とその効果を話す。

 L-04Bを一目見ると、ストレート型といいながらも、いわゆるキャンディーバーと呼ばれる棒型とは異なり、中央で少し角度が付いて折れ曲がっているのが分かる。この「く」の字型のボディが最大の魅力だ。

PhotoPhotoPhoto L-04Bの外観上の特長は、ストレート型ながら176度の角度で「く」の字型をしている点にある。電話をする際に顔に沿い、ポケットなどでは邪魔にならない絶妙な角度だ

 「L-04Bには約176度の角度を持たせてあります。わずか4度ですが、この角度がデザイン上の特長です。あまり大きな角度があると、しまうときに邪魔になります。一方角度が全くないと、電話をするときに顔に沿うカーブからマイクが少し離れてしまいます。このバランスをうまく取るために、試行錯誤を繰り返してこの角度になりました。緩やかな角度なので、男性なら胸ポケットに入れるときなどにもほどよくフィットします」(尾花氏)

 外観のデザインはStudio Conranのインテリアデザインやプロダクトデザインを手がける部門が担当しており、飽きさせない、はやり廃りとは一線を画したデザインを目指した。ユーザーが端末を長く使うことを想定したデザインとしている。

 ボディカラーはRed、Brown、Blackの3色。Blackはモノトーンで、Redは内側が黒、外側が赤というビビッドな配色。Brownは白い内側とゴールドにもブロンズにも見える色合いの外側という高級感ある色使いだ。Brownは特に女性に人気が高いという。

 ディスプレイ部とダイヤルキー部はきっちり1:1の比率になっており、ディスプレイとキーが対称に配置されていて、見た目にもとても美しい。ディスプレイは2.4インチと小ぶりで、解像度はQVGA(240×320ピクセル)となっているが、ボディとのバランスはいい。これより大きなディスプレイを搭載するには、ボディサイズを大きくしたり、屈曲部を中央からずらしたりする必要があることを考えると、妥当なサイズと言えるだろう。

Photo 十字キー部分とダイヤルキー部分はサイズを変えて分かりやすくしている。またキートップには傾斜を設け、押しやすくした

 キーのサイズは、一見すべて同じように見えるが、決定キーを中心とした十字キー(方向キー)部分はダイヤルキー部分とは少しピッチを変えてある。十字キーは、多くのケータイが一体型の四角もしくは丸いパーツで搭載しているが、L-04Bではあえて独立したキーとして搭載した。四角いキーに横線を入れることでダイヤルキーと十字キーの統一感を持たせるということも考えたが、デザイナーが一体感を持たせるためにこだわって、あえて独立したキーにしたという。ただ、押しやすさを考えると少し小さめの方がいいと判断し、ダイヤルキーよりは小ぶりのキーとした。

 またキートップには若干の傾斜を設けて、押しやすくしてある。横からキーをよく見ると、下部が若干盛り上がっており、指がかりがいい。

リアカバーにもこだわり

 パーティングラインが見えない美しい背面も、L-04Bのデザインチームがこだわった点だ。ボディには176度の角度が付いているため、当然背面も折れ曲がった部分が存在するが、このデザインはそのままに、背面を一体のカバーとして作成し、電話をかけているときなどにもデザインがすっきり見えるよう配慮した。

 折れ曲がった部分があるのに全体を着脱可能なカバーにするのは機構上かなり苦労したという。最終的には、背面のカバーを下から上に押し上げるようにずらすことですっと取り外せる機構を採用し、事なきを得た。このカバーの形状には、ユーザーも大いに興味を持ったようで、実機の展示があると多くの人がそのカバーの外し方に関心を示すそうだ。

 背面部を一体のパーツとするため、側面のボタン類も極力少なくしている。側面のキーロックボタンは、ストレート端末には必須の機能として搭載したほか、充電用の端子もなくすことはできないため残してある。しかし、それ以外のキーはほとんど廃して、すっきりとしたデザインを実現した。

内蔵コンテンツもCONRANデザイン

Photo 内蔵コンテンツはロンドンの街をイメージしてデザインされている。画面は「Jigsaw DAWN」

 待受画面や一部のきせかえツールデータ、メニューに表示されるアイコンなどもStudio Conranがデザインを手がけた。ロンドンを拠点にするStudio Conranならではのポイントとして、待受画面にロンドンの街をイメージしたものが多く用意されているほか、待受画像の名前に「BAKER STREET」などロンドンの地下鉄の駅名が付けられていることなども挙げられる。

 こうした優れたデザインや細部にまで配慮された操作性の高さは、CONRANを知らない人から見ても十分に魅力的だったようで、コンランショップがない東京や名古屋、北九州エリア以外の地域でも、そのデザインに引かれてL-04Bを購入した人は多いという。「もともとCONRANファンのためというよりは、デザインコンシャスな方に響く端末として開発したことがよかったのだと思います」と尾花氏は語る。

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