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» 2011年04月08日 20時00分 公開

ネットが体の一部になる――「EVO WiMAX」で“ノマドワーク”を実践してみた(2/2 ページ)

[山田祐介,ITmedia]
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WiMAXで資料の送受信も快適に 気になるのはバッテリー

 端末でWebサイトやメールをチェックする分には、3GとWiMAXの違いを感じることはほとんどない。しかし、例えば複数のアプリを同時にダウンロードしたり、PC上で大きなファイルをダウンロードしたりすると、WiMAXの速さを体感できる。参考として、いくつかの場所で測定した通信速度を紹介しよう。測定にはアプリ「Speedtest.net Speed Test」を利用し、安定して計測できた3回分のデータの中から良好な結果を掲載している。

場所 下り通信速度 上り通信速度 ネットワーク
JR御茶ノ水駅 8.994Mbps 3.610Mbps WiMAX
JR品川駅 5.939Mbps 4.448Mbps WiMAX
JR新宿駅 3.931Mbps 3.171Mbps WiMAX
横浜市の筆者自宅 5.631Mbps 4.428Mbps WiMAX
大手町のオフィス 3.321Mbps 1.126Mbps WiMAX
渋谷駅前のカフェ 1.916Mbps 1.164Mbps WiMAX
photo 下りだけでなく上りの速度もなかなか速い

 このうち、渋谷駅前の結果は屋内の奥まった場所で測定した。WiMAXの電波は利用周波数帯の性質上、障害物の多い場所では速度が落ちやすい。窓の少ない室内など、場所によってはWiMAXエリア内であっても3Gの方が速くなる場合もあるだろう。3G通信では、田園都市線渋谷駅(地下駅)で下り1.613Mbps/上り413.3kbps、大手町のオフィスで下り2.047Mbps/上り850kbpsと、比較的場所を問わず下り1〜2Mbps程度が出る。

 このほか、Wi-FiテザリングでPCを接続し、PC上でスピードテストも行ってみた(測定はRadish Networkspeed Testingを利用)。横浜市の筆者自宅では、下り4.991Mbps/上り4.416Mbpsと端末側とほぼ同等の速度が計測されたが、多くの無線LANが飛び交っている渋谷駅前のカフェでは、端末側の結果が下り1.916Mbps/上り1.164Mbpsだったのに対し、PC側では下り403.7kbps/390.4kbpsに落ち込み、測定結果も安定しなかった。こうしたエリアではUSBテザリングを活用するとよさそうだ。

 このように、WiMAXと3Gのメリットを使い分け、通信の“死角”を減らせるのがEVO WiMAXの魅力。ビジネスシーンではメールに資料を添付して送信するようなこともよくあるが、こうした際にWiMAXの上り通信速度の速さは心強い。また、WiMAXがつながらない場所でも3Gで通信が確保できるので、ネットワーク接続ありきのクラウド系サービスも積極的に活用できる。例えば、仕事で読んでおきたいPowerPointの資料やPDF文書をオンラインストレージにアップロードし、移動中にタブレット端末やPC上で閲覧・編集するといった使い方があるだろう。


photo 試用中、EVO WiMAXはWi-Fi版iPadのルーターとしても活躍した

 また、EVO WiMAXはスマートフォンの中でも大型な約4.3インチの液晶ディスプレイを備えているので、ドキュメントが比較的閲覧しやすい。端末にはOffice系文書を閲覧できるアプリ「Quickoffice」がプリインストールされており、WordやPowerPointなどのビジネスドキュメントも端末から簡単に閲覧できる。また、CPUに1GHz駆動のSnapdragonを採用していることもあって、サクサクとファイルを展開できる。


photophoto Quickofficeが入っているので、PowerPointのファイルも簡単に開ける。また、画面が大きいのでファイルの視認性も高い

 筆者は試用中、オンラインストレージサービスのDropboxをEVO WiMAX、PC、iPadのそれぞれで利用し、ドキュメントファイルを共有してみたが、電車が混んでいればEVO WiMAX、空いていればiPadといった具合に最適なデバイスを選べるのは快適だ。また、編集したファイルが自動的に各デバイスで同期されるため、データを移し替えるわずらわしさもなく、クラウドサービスの有用性を改めて実感した。

 さて、クラウド型ワークスタイルの要としてEVO WiMAXの通信速度やテザリングの利便性を実感した一方、気になった点もある。それはバッテリー消費の速さだ。通勤中や移動中、カフェでの休憩時間といった具合に、合間合間でWi-Fiテザリングを利用していると、バッテリーを1日もたせるのは難しい。

 端末のテザリング機能をフル活用するなら、PCと一緒に使う際にはUSB接続で充電しながら利用したり、会社にいる間に充電を心掛けたりといった工夫が必要になるだろう。あるいは、モバイルバッテリーを端末と一緒に持ち歩くのも手だ。


photo 充電端子はMicro USB

 筆者の場合は、試用中はeneloopブランドのリチウムイオンバッテリー(容量5000mAh)を活用してバッテリー切れを防いだ。それほどかさばるものではないので、EVO WiMAXの購入を考えているならば、こうしたアイテムの活用も一緒に検討してもいいだろう。


photo

 複数のモバイルデバイスを“1台分の料金で済ます”ことを考えると、EVO WiMAX以外にも選択肢はある。1例を挙げると日本通信の「IDEOS」なら月換算にして2973円から通話とWi-Fiテザリング環境を構築できる(詳細記事)。通話機能が必要ないなら、モバイルWi-Fiルーターやテザリング可能なタブレット端末を購入する手もある。

 EVO WiMAXを「ISフラット」「+WiMAX」の料金プランで利用すると、パケット通信量の合計額は5985円、IS NET利用料を含めると6300円となる。前述の選択肢と単純に価格のみを比較すれば、EVO WiMAXの維持費は特段安いわけでない。しかし、WiMAXと3Gを併用でき、通話、通信速度、通信エリアといった個々の条件を高い次元で満たしてくれることを考えると、購入選択肢の1つに加える価値は十分にあるのではないだろうか。

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