Google、Android マーケットのセキュリティ対策システム「Bouncer」を発表

» 2012年02月06日 18時54分 公開
[田中聡,ITmedia]

 Googleが2月6日、Androidのセキュリティを強化するシステム「Bouncer(コードネーム)」について案内した。

 Android マーケットにおけるアプリダウンロード数は累計110億を超える一方で、マルウェアなどへの対策が課題とされていた。Googleが米国で発表したBouncerでは、Android マーケットを自動的にスキャンし、マルウェアと思われるアプリを検出。規約に違反するアプリはGoogle側で削除する場合もある。アプリがアップロードされると、Bouncerが既存のマルウェア、スパイウェア、トロイの木馬でないかを分析すると同時に、過去に分析したアプリのデータと照合し、危険性のあるアプリを検出する。さらに、悪意のある開発者や過去に何度も違反をした開発者が再びアプリをアップロードできない仕組みになっている。

 Bouncerによるマルウェア検出により、2011年の上半期から下半期にかけて、マルウェアの疑いのあるアプリのダウンロード数は40%減少したという。なお、Bouncerの導入開始時期は非公表。Bouncerは米国のみならず、日本を含む他国でも導入されている。

 Bouncerに加え、GoogleはAndroidのセキュリティ対策として、サンドボックス、アクセス権限の許可、マルウェアが削除可能であることを挙げている。サンドボックスでは、インストールしたアプリとその他のアプリの間に壁を設けることで、マルウェアをインストールしても、他の領域に保存されているデータを参照できなくなるという。アクセス権限の許可は、アプリをインストールする前にユーザーが行うシステムのこと。マルウェアの削除については、Androidではマルウェアがプラットフォームを変更したり、ユーザーに見えない状態にできないよう設計されていることから、感染してもすぐに削除できるとしている。これらはAndroid OSのバージョンに依存しない機能となる。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2025年12月05日 更新
  1. 飲食店でのスマホ注文に物議、LINEの連携必須に批判も 「客のリソースにただ乗りしないでほしい」 (2025年12月04日)
  2. 「楽天ポイント」と「楽天キャッシュ」は何が違う? 使い分けのポイントを解説 (2025年12月03日)
  3. NHK受信料の“督促強化”に不満や疑問の声 「訪問時のマナーは担当者に指導」と広報 (2025年12月05日)
  4. 「スマホ新法」施行前にKDDIが“重要案内” 「Webブラウザ」と「検索」選択の具体手順を公開 (2025年12月04日)
  5. 三つ折りスマホ「Galaxy Z TriFold」の実機を触ってみた 開けば10型タブレット、価格は約38万円 (2025年12月04日)
  6. 楽天ペイと楽天ポイントのキャンペーンまとめ【12月3日最新版】 1万〜3万ポイント還元のお得な施策あり (2025年12月03日)
  7. 楽天の2年間データ使い放題「バラマキ端末」を入手――楽天モバイル、年内1000万契約達成は確実か (2025年11月30日)
  8. サイゼリヤの“注文アプリ”が賛否を呼ぶ理由──「使いやすい」「紙メニュー前提」など多様な意見 (2025年11月23日)
  9. Z世代で“友人のInstagramアカウント乗っ取り”が流行? いたずらで済まない不正アクセス禁止法違反 保護者が注意すべきこと (2025年12月04日)
  10. 鉛筆デザインのiPad用スタイラスペン「Nelna Pencil」発売 物理ボタンに9機能を設定可能 (2025年12月03日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー