動作が不安定になったので再起動する、節電のために電源をオフにしておく、SIMカードを入れ替えて使う……といったシーンでは、いかにスムーズに本体が起動するかが重要だ。そこで、夏モデル27機種の起動時間を計測した。いずれも初期状態で、電源キーを押してロック解除画面が表示されるまでの時間を3回計測し、その平均値を出した。
最も速かったのが16.2秒のHTC Jで、唯一の10秒台となった。HTC製のスマートフォンは、従来から高速で起動できることに定評があるが、日本カスタマイズのHTC Jでもその性能が引き継がれているようだ。2位以降は22.567秒のOptimus it、23.3秒の「AQUOS PHONE Xx 106SH」、25.267秒の「AQUOS PHONE ZETA SH-09D」、25.367秒の「AQUOS PHONE sv SH-10D」が続き、ドコモとソフトバンク向けのシャープ製ハイエンド機が奮闘した。なお、2011年冬モデルと12年春モデルの中では約6秒で起動できる「GS02」が最も速かったが、後継機のGS03は34.1秒と平均的。同じくHuawei製でドコモから発売予定の「Ascend HW-01E」は、メモリを保持する「高速ブート」機能により、5秒で起動が可能だ。
遅い結果が目立つのが富士通/富士通モバイルコミュニケーションズ製のモデルだ。REGZA Phone(32.633秒)とARROWS A(29.833秒)はまずまずだが、41.533秒のらくらくスマートフォンをはじめ、40秒以上かかった6機種のうち5機種がF端末だ(他は51.6秒の「URBANO PROGRESSO」のみ)。ARROWS Zは71.367秒、「F-09D ANTEPRIMA」は107.533秒もかかった。せめて1分以内での起動は実現してほしい。
あわせて、電源キーを長押しした際に現れるメニューの中に「再起動」があるかどうかも調べた。この再起動メニューがあれば、電源を切った後にもう1度電源キーを押す手間が省けるので便利だ。メニューに再起動が表示されるのは、富士通/富士通モバイルコミュニケーションズ、LG、HTC、Samsung、シャープ製のモデル。京セラ、NECカシオ、パナソニック モバイル、Huawei、ソニーモバイル製のモデルには採用されていないが、利便性を考えたら標準機能にしてもいいだろう。
機種 | 起動速度 | 再起動メニュー |
---|---|---|
NTTドコモ | ||
F-09D ANTEPRIMA | 107.533秒 | ○ |
ARROWS X F-10D | 50.133秒 | ○ |
ARROWS Me F-11D | 44.167秒 | ○ |
らくらくスマートフォン F-12D | 41.533秒 | ○ |
Optimus it L-05D | 22.567秒 | ○ |
Optimus Vu L-06D | 34.367秒 | ○ |
MEDIAS X N-07D | 30.633秒 | − |
ELUGA V P-06D | 37.233秒 | − |
ELUGA power P-07D | 32.8秒 | − |
GALAXY S III SC-06D | 26.267秒 | ○ |
AQUOS PHONE st SH-07D | 34.4秒 | ○ |
AQUOS PHONE ZETA SH-09D | 25.267秒 | ○ |
AQUOS PHONE sv SH-10D | 25.367秒 | ○ |
Xperia GX SO-04D | 36.933秒 | − |
Xperia SX SO-05D | 32.5秒 | − |
REGZA Phone T-02D | 32.633秒 | ○ |
au | ||
ARROWS Z ISW13F | 71.367秒 | ○ |
HTC J ISW13HT | 16.200秒 | ○ |
URBANO PROGRESSO | 51.6秒 | − |
AQUOS PHONE SL IS15SH | 36.233秒 | ○ |
AQUOS PHONE SERIE ISW16SH | 37.500秒 | ○ |
AQUOS PHONE CL IS17SH | 30.9秒 | ○ |
ソフトバンク | ||
ARROWS A 101F | 29.833秒 | ○ |
AQUOS PHONE Xx 106SH | 28.9秒 | ○ |
PANTONE 5 107SH | 23.3秒 | ○ |
イー・モバイル | ||
DIGNO DUAL WX04K | 36.9秒 | - |
ウィルコム | ||
GS03 | 34.1秒 | - |
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