ICT総研が行った、「電車移動中のスマートフォンつながりやすさ実測調査」(関西編)では、NTTドコモ、au、ソフトバンクモバイルのそれぞれで、圏内だった時間、音声通話の接続が継続した時間、LTEで接続していた時間の割合を調査している。
測定した機材は、ドコモがSIMロックフリーのiPhone 5にドコモのnanoSIMを差したものを用意、au、ソフトバンクもそれぞれのiPhone 5を用意した。調査期間は4月1〜3日で、調査した時間は原則日中だが、JR大阪環状線は、混雑時間帯の状況を調べるため、19時台に行っている。
調査したエリアは、関西エリアの2府4県をカバーする8路線。調査を行った路線と区間、測定した時間は以下の通りだ。
路線 | 測定区間 | 測定時間 |
---|---|---|
JR東海道本線 | 大阪〜米原 | 82分31秒 |
JR東海道本線、山陽本線 | 大阪〜姫路 | 60分46秒 |
JR山陰本線 | 京都〜福知山 | 82分16秒 |
JR大阪環状線 | 天王寺〜天王寺 | 44分31秒 |
地下鉄御堂筋線 | 江坂〜なかもず | 42分31秒 |
JR奈良線 | 京都〜奈良 | 45分7秒 |
JR阪和線 | 天王寺〜和歌山 | 45分1秒 |
JR大和路線 | 天王寺〜加茂 | 52分14秒 |
全路線の合計測定結果において、圏内だった時間比率が最も高かったのはauで96.5パーセント。音声通話接続時間維持率が最も高かったのはソフトバンクで93.2パーセント、測定時間におけるLTE接続比率が最も高かったのは、ドコモで65パーセントとなった。なお、この結果は、ICT総研が2012年12月に行った関東12路線の合計測定結果と比べて、すべての指標で低い値だった。ICT総研はこの理由として、平地が多い関東路線に比べて、関西の郊外路線は山間部が多いためと考察している。
なお、測定各路線における圏内時間比率と音声通話接続維持率、LTE比率のトップは以下のようになった。
路線 | 測定区間 | 圏内時間比率トップ | 音声通話接続維持率トップ | LTE比率トップ |
---|---|---|---|---|
JR東海道本線 | 大阪〜米原 | ソフトバンク | ソフトバンク | ソフトバンク |
JR東海道本線、山陽本線 | 大阪〜姫路 | ソフトバンク | au | ソフトバンク |
JR山陰本線 | 京都〜福知山 | au | au | ソフトバンク |
JR大阪環状線 | 天王寺〜天王寺 | 3キャリア同じ | ドコモ | au、ソフトバンク同率 |
地下鉄御堂筋線 | 江坂〜なかもず | au | ソフトバンク | au |
JR奈良線 | 京都〜奈良 | ソフトバンク | ドコモ・au同率 | ドコモ |
JR阪和線 | 天王寺〜和歌山 | ソフトバンク | au | ソフトバンク |
JR大和路線 | 天王寺〜加茂 | au | au | ドコモ |
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