第3回 GALAXY S4のセンサーとバッテリー、発熱問題を調査する「GALAXY S4」ロードテスト(2/2 ページ)

» 2013年08月30日 23時00分 公開
[太田百合子,ITmedia]
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 GALAXY S4は、センサーを使ってスマホをより便利に使える機能が数多く搭載されている。「Sプレビュー」では、画面に指を近づけるだけで、画像フォルダの中身をプレビューしたり、Webの一部分を拡大するといった操作が可能だ。また「スマートポーズ」は、フロントカメラで目の動きを検知して、動画再生中に画面から視線をそらすと、自動的に一時停止、戻すと再生を始める。さらに「Sジェスチャー」は、画面に触れずに手の動きだけでスクロールなどの操作ができる。このほかにもいろいろなセンサーを使った便利機能があるが、これらの機能をオフにするとセンサーも使われなくなり、バッテリーの持ちは良くなるのだろうか? テストしてみた。

 使用条件をそろえるため、今回はYouTubeの連続再生が可能な「PVSTAR+」というアプリを使い、ディスプレイを点灯状態にして動画を再生し続ける状況を作った。画面の明るさは中央付近で固定に設定し、GPS、Wi-Fi、Bluetoothに加えて、各種センサーを使う機能をオンにした場合と、これらをすべてオフにした場合の、バッテリーがなくなるまでの時間を計測した。

 結果はオンの場合が約6時間50分、オフの場合が約7時間5分。オフにしていたほうが多少はバッテリーが持つかなという程度で、実際の使用感としては意外にも、あまり変わらないという結果になった。

photophoto バッテリーログが残せるアプリ「バッテリーHDプロ」を使って、各種センサーをオンにした場合とオフにした場合の、バッテリー消費の仕方を記録した。使用条件が同じということで、どちらもほぼ同じカーブを描いているが、オンの場合(写真=左)のほうが、終盤、おそらくバッテリー低下のメッセージが表示されて以降だと思うが、カーブが緩やかになっている。あくまで推測だが、バッテリー残量がぎりぎりになると、センサー類がオフになるなど、なんらかの省エネ機能が働いているのではないだろうか

 なお今回使用したPVSTAR+の動画プレーヤーは、スマートポーズが使えないため、この機能が使える動画プレーヤーなら、もう少し違った結果になっていたかもしれない。各種センサーをオンにした状態で、さらにワンセグの連続視聴もテストしてみたが、こちらも約6時間半は続けて視聴できることが確認できた。

 これらの結果を見る限り、さまざまなセンサーがオンになっていても、そのことで極端にバッテリーを消費することはなさそう。もちろん、少しでもバッテリーを長持ちさせたいなら各種センサーを使う機能はオフにしたほうがいいだろうが、この結果を見る限りあまり神経質になる必要はなさそうだ。

使い方によってどこまで熱くなる? 放射温度計でチェック

 続いて熱の問題はどうだろうか? 温度の上昇でカメラが起動できなくなった花火大会では、確かにGALAXY 4ははっきり熱いと感じるほど熱を帯びていた。だが、普段はそこまで熱くなることはあまりない。せいぜいパンツのポケットに入れると、ちょっと太ももが温かいなと感じる程度。

 ではGALAXY 4はどんなときにどのくらい熱くなるのか、放射温度計を使って表面温度を計測してみた。なお厳密な温度測定ではないので、あくまで参考程度にとらえてほしい。

photo 各テストの間には十分な冷却時間を置いたが、エアコンで一定に保っているとはいえ、室温も多少は変化する。あくまでも参考程度ととらえてもらいたい

 まずは、エアコンで室温29度〜30度、湿度45%〜55%にキープした部屋で、スリープ状態のGALAXY 4の表面温度を測った。計測したのはディスプレイのほぼ中央の位置で、温度は32.4度だった。このときGALAXY 4を載せていた台の表面温度も同じく32度程度だったので、32度前後を基準にしている。

 この状態から5分間同じ操作をし、表面温度がどう変化するかを調べた。計測内容と計測結果は以下の通り。なお比較のため、iPhone 5でも同じ条件でテストを行っている。

GALAXY S4とiPhone 5の温度変化(特定操作を5分続けた場合)
操作内容  GALAXY S4 iPhone 5
(スリープ時) 32.4度 32.2度
Webサイトの閲覧 38.2度 34.1度
カメラ撮影 40.1度 36.4度
ゲーム(LINE POP) 39.6度 36.7度
動画再生 40.4度 33.7度
地図閲覧(GPSオン) 40.6度 33.8度

 この結果を見る限り、GALAXY 4の表面温度の上昇率は、iPhone 5に比べてやや高いと言わざるを得ない。特にカメラ撮影、動画再生、地図閲覧では40度を超えている。ではGALAXY 4のどこが一番熱くなるのか。放射温度計のレーザー光線をいろいろな場所に当てて計測行ったところ、中でもディスプレイ中央よりやや上の位置、背面に“GALAXY 4”のロゴがあるあたりの表面温度が高くなっていた。残暑厳しい折、スマホの持ち方にも多少工夫する必要があるかもしれない。

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