フィーチャーフォンからスマートフォンに市場が移り変わる中で、着実に普及しているコンテンツの1つが「ソーシャルゲーム」だ。従来の着メロ、着うた、待受画像といったコンテンツは、スマートフォンではフィーチャーフォンほどのヒットには至っていないが、ソーシャルゲームは、スマートフォンでも成功したジャンルといえる。
そんな“ソシャゲ”について、さまざまなメーカーの戦略を読み解いているのが、アスキー・メディアワークスから配信されている電子書籍「ソーシャルゲーム市場の最新トレンド!」だ。本書では、弊誌の連載「石野純也のMobile Eye」でもおなじみの石野氏が、ソーシャルゲームを開発している10社のキーパーソンをインタビューし、独自の視点でまとめている。
ゲームのプラットフォームを提供するDeNA(Mobage)、グリー(GREE)、LINE、コミュニティ色の強い「Ameba」を手がけるサイバーエージェント、DeNAとの提携が話題を集めたミクシィ(mixi)、位置ゲーの元祖 コロプラ、「神撃のバハムート」で海外市場でも成功したCygames、有名キャラクターで攻めるバンダイナムコゲームス、海外発のゲームロフトなど、多彩なコンテンツプロバイダーを取り上げている。そして「dゲーム」を提供しているNTTドコモにも、ソーシャルゲーム参入の意図を聞いている。
各社の戦略に加え、スマートフォン向けになって変わったこと、App StoreやGoogle Playではなく独自のプラットフォームを採用する理由、Webアプリかネイティブアプリか、HTML5をどう見ているか、iOSかAndroidか、海外進出の展望……などの質問もぶつけている。これらのポイントについて、メーカーによってスタンスが異なるのも興味深い。現時点で「これが正解」と言うのは難しいが、今後ヒットするであろうソーシャルゲームのヒントが見えてくる。ソーシャルゲーム市場を俯瞰する書として、オススメしたい。
価格は500円。BOOK☆WALKERやKindleストアなどで配信されている。
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