KDDI、Firefox OS搭載スマートフォンを2014年内に発売クリスマスプレゼントに

» 2014年10月06日 12時30分 公開
[田中聡,ITmedia]
photo KDDIの田中孝司社長

 KDDIが、Firefox OSを搭載したスマートフォンを2014年内に発表する。10月5日に開催された「Mozilla Open Web Day in Tokyo」で、KDDIの田中孝司社長がビデオレターで明らかにした。

 KDDIはFirefox OSスマートフォンの発売時期について、当初は「2014年度内(2015年3月)まで」と予告していたが、これを前倒しにした形だ。田中社長はビデオレターで「クリスマスプレゼントとして提供したいな、と思っております」と話している。

 また田中社長は「Firefox OS スマホを出すというのはどういうことか、と言いますと、よく記者の人から『販売目標はどれくらいか?』とか『市場規模はどれくらいか?』と聞かれますが、はっきり言って、そんなこと考えていません。出すということが非常に重要と思っておりますし、皆さんにこのスマホを使って、いろいろいじくって遊んでいただきたい」とガジェット好きな同氏らしいコメントも残している。デザインは「ギークっぽく凝ってみた」という。

 現在、世界で発売されているFirefox OSスマートフォンは、スペックを押さえた廉価モデルが中心だが、KDDIとしては、日本のユーザーも満足できる、スペックにもこだわったモデルにする考え(→同質化の戦いから新しい価値の訴求へ――KDDI田中社長に聞く、2014年度の戦略)。おサイフケータイやワンセグなど、日本固有の機能が載る可能性も高い。

Firefox OSベースの開発ボードとアプリ開発ツールを提供

 KDDIは組み込み開発者とWeb開発者向けに、Firefox OSをベースとした開発ボード「Open Web Board」と、アプリケーション開発ツール「Gluin」を提供する。

 Open Web Boardは、Bluetooth Low Energy(BLE)をサポートしており、市販のBLE対応センサー機器やZigbee通信モジュールと接続できるスティック型の開発ボード。インタフェースはUSBとHDMI。メインメモリは1Gバイト、ストレージは8Gバイト。

 Gluinは、Open Web Boardやmbed機器などの、さまざまな組み込み型機器をWeb上で一元管理して、これらの機器間が連携するプログラミングをグラフィックベースで行えるアプリケーション開発ツール。普段Webプログラミングなどに携わっていない人でも、容易に機器間連携のプログラミングができるという。

 Open Web Boardは、KDDIが2014年10月下旬以降に順次開催する開発者向けイベントにて数量限定で無償提供し、Gluinとあわせて利用できる。

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 KDDIは今後も、Firefox OSをベースに、Web技術による機器間連携のプログラミングや新しいWebデザインの考え方をテーマにした、ハッカソンやアイデアソンイベントを順次開催していく予定。開発者向けの情報はWebサイト「au Firefox OS Portal Site」で発信していく。

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